第2回 日本酒を営業する~ミスター麒麟山! 【ぽんしゅびより|阿賀黎明高校】
前回はこちら:第1回 日本酒の値段の違いはどこからくる?+はでっぱの香
小売店に来る前の酒は?
酒蔵と小売店をつなぐのは、酒蔵の営業担当者。
ということで今回の講師は麒麟山酒造株式会社常務取締役・漆原さんです!
漆原さんは三条市出身。ご実家が酒屋で、いったんは継いだものの酒造りの夢を諦めきれず、朝日酒造株式会社へ就職。その後、麒麟山酒造株式会社へ転職されたという経歴の持ち主で、35年間日本酒に携わる仕事をされています。
「麒麟山酒造に入社した時、心に決めたことがあります。”ミスター麒麟山”になるぞ、と。」
麒麟山と言えば自分、自分と言えば麒麟山。
新潟県内には、89(※)の酒蔵があります。多くの酒造が出入りする場で、まずはビジュアルを覚えてもらうため印象に残るキャラづくりをしているのだとか。※R5.8.18時点。
(ちなみに社長や専務のことは、”マスター麒麟山”だと思われているそうです。)
グッと引き込むトーキングスキル。
この教室にいるメンバーは、この先漆原さんを見たらミスター麒麟山だと思ってしまいますね…。
麒麟山酒造の営業部は6人体制で、各々が各エリアを担当。
若者からベテランまでいるチームは、それぞれ仕事の進め方は違いますが、いいところがあれば取り入れます。
麒麟山酒造の酒は阿賀町内の酒屋へは酒蔵が直接納品、町外の店へは卸店を経由し店頭に並びます。
直接やり取りをしている町内の酒屋は元より、町外の取扱店についても卸店からデータをもらい、酒屋によっては直接営業に行き、そこで購入しているお客さんについてのヒアリングをしたり、時には店の人と飲みに行き意見交換をしたりします。
(それを聞いた生徒さんから「楽しそう。」という声が上がりました。ポジティブ!😊)
100人飲酒する人がいるとすると、日本酒を飲んでいるのはそのうちの4~5人。
(R3年度時点の酒類課税数量による。)
多くないお客さんに選んでもらうため、営業の仕事は主に「どのように楽しんでもらうか。」の提案だと言います。
また、切り口を変えて、酒を飲まない・飲めない人にも麒麟山の存在を知ってもらうための取組みをしています。
トートバッグやタンブラー等のグッズ制作をはじめ、最近は地元の小学生に酒蔵を見学してもらおうと受入れに向けて働きかけているとか。
たしかに、知ることで親近感が湧いて、飲まない人でも贈り物等に選ぶきっかけになるかもしれませんし、
また、地元にそういった産業があると知ることで、次の担い手に繋がるかもしれません。(そう期待します!)
営業の仕事はそういった機会の創出なのだなと、私も勉強させていただきました。
漆原さん、貴重なお話ありがとうございました!
※この記事は新潟清酒の魅力を発信する【ぽんしゅびより】から許可を得て転載しています。
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