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#4 診断名だけが増えていく

息子が学校へ行けなくなってから一番最初にしたことは、スクールカウンセラーさんとの面談でした。

スクールカウンセラーさんは、入学した子どもたち全員と1度グループ毎に面談をしていたそうで、息子とも1度だけ会話をしたことがあったそうです。

たった1度、数分間、5~6人のグループの面談で息子と少し話しただけで、息子の顔もほとんど覚えていないにも関わらず、
「あ~、あの子は何かあるかもしれませんね。そういえば、質問の返答も独特でしたよ。発達障害の可能性があります。」

「不登校になる子は発達障害の可能性もあるから発達障害の検査を受けてきてください。診断書をもらってきたら証明書を学校に提出してください」
と発達障害の検査を勧められました。

「どこで検査は受けられますか?」
と尋ねると、自分で調べてくださいとのことでした。

たった1度数分会っただけで家の子が発達障害だと、どうしてこの先生はわかるんだろう…。
今まで、発達障害を疑った事なんてなかったけど、他人の目から見ると、息子は人と違って見えるんだろうか。

それと、スクールカウンセラーさんでも再登校できる方法ってわからないんだなって不登校から再登校までの道のりが遠のいてショックを受けました。

それから、すごく嫌だったけど、学校側に提出しないといけない診断書をもらいに発達障害の検査ができる児童精神科へ。

児童精神科には、学校側に提出するための発達障害の検査を希望していることと、息子が起立性調節障害と不登校だと事前に伝え予約しました。

予約当日は、ほとんど寝たきりの息子を無理やり起こして、やっとこさっとこ病院へ連れていきました。
この病院はエレベーターがなく、急な階段をたくさん上らないといけなかったので、息子は何度も休憩しながらフラフラな状態で病院までたどり着きました。

すると、病院の先生は開口一番にこう言いました。

「起立性調節障害の子はこんなに階段を上れないよ。本当の起立性調節障害の子は、この病院までたどり着くことはできないから。学校に行けない?学校に行きたいの?何で?」

私たちの状態は何も聞かずに一方的にしゃべり続け、一方的に質問し、質問に答える間もなく更に一方的にしゃべり続け、最終的に検査も通院も必要ないと言われました。

息子をただ助けたいだけなのに、動けば動くだけ心が深く傷付いて、診断名だけが増えていく。

私は息子に病名をつけたいんじゃなくて、息子の身体症状を改善させてあげたいだけなのに…。

起立性調節障害と不登校はスクールカウンセラーさんや病院の先生たちにとっても治せない厄介な問題なんだろうと、児童精神科の先生とお話した時にハッキリわかりました。


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