ロバート・L・スティーブンソン『宝島』感想
スティーブンソン『宝島』(鈴木恵 訳、新潮文庫)
この本に載ってる本の中で気になったもののひとつ。イギリス文学。タイトル通りほぼ「宝島」での出来事。これまで読んできた『トム・ソーヤの冒険』や『ハックルベリー・フィンの冒けん』などと同じような冒険ものだが、冒険の中身がまったく異なる。トムもハックも自由を求めて冒険(トムに関しては一般的な冒険とは言い難い、冒険“的”なこと)をしているけれど、この作品の主人公(同じく少年)ジム・ホーキンズはそもそも自由を求めて宝探しを始めたのではない。宝探しの中で、恐怖から逃げ出したい(実際にそのような行為をする)=自由になりたいというふうには思っていることもあるが。
宝探しの中で乗組員の反逆があるのだが、すごい、児童文学とは思えない殺し合いっぷりである。どんどん死んでいく。ジム自身も何度か死にかける。そんな中でどうなっていくか、ネタバレになるのでぜひ読んでみてほしい。
人はたくさん死ぬけどハッピーエンド(?)。