夏の避暑地、意外と簡単に楽しめるピレネー
今週末はピレネー山脈に行ってきました♪ずっと行ってみたいと思ってたけど、そもそもどこから行けばいいのかもよくわからなかったピレネー。先週友達が誘ってくれてなんだかとっても軽いノリで行くことに!結果的にこの週末熱波がきていてサラゴサは道の温度計は50°を記録したところを家庭教師が送ってくれるくらいの猛暑だったみたいなので避暑地に来れてよかった。。
サラゴサからカタルーニャにあるジェイダまでAVEに乗り約1時間、そこでバスに乗り換え。電車とバスの間に時間があったので町をチラリとみたけれどかなりカタルーニャ感の強い街だった。カタルーニャの他の街もそうなのかなあ。そして個人的になぜだ!と思ったのは、黒人の割合がかなり高かったこと。サラゴサでも、これまでスペインで訪れた他の地域でもあまり黒人が多い地域がなかったのでびっくり。最近ジェイダは一部地域がロックダウンに戻ったことでも知られていて、家庭教師の先生曰く、ジェイダが位置するバルセロナとサラゴサの間の地域は農作地が広がっていて、春、夏にかけて収穫のためにアフリカからの労働者が良いとは言えない条件のもとで寝泊りをしながら季節労働をしにきていることにも第二波の一因があるのでは、とのことだった。それが事実かはわからないけど、スペインは本当に地域によって雰囲気、文化、全て違うのでやっぱり旅行すると毎回驚きがある。
ジェイダからバスで3時間で、アンドラというスペインとフランスの国境沿いにある小さな国につく。23区よりも小さいこの国はピレネー山脈の間に位置している。消費税がないので週末に旅行で来てお買い物を楽しむ人もいるらしい。確かに税金のおかげもあるし今セール中なのでいろいろ安くなっていた。ただ、食事に関しては物価はスペインよりかなり高い。観光地で食べていたからなのもあるけど、夜ご飯に普通のレストランで一人30ユーロとかかかった。タパス屋さんも1皿8、9ユーロとか。東京から比べたら全然安いけど、この1年でタパス2、3ユーロに金銭感覚が慣れきった自分的にはすごく高く感じた。ただ、最初の夜に食べた石焼のお肉は、自分で焼けて、焼肉を思い出してすっごく美味しかった。
そしてピレネー登山。そもそもピレネーはフランスからでもスペインからでも登れるし、そして今回行ったアンゴラの中でも、いろいろなルートがあった。私たちは湖が見たい!って言うことから湖がありそうなルートを2つ見つけて2日に分けてそれぞれ行った。電車の通じていないアンドラまでくるにも、アンドラからピレネーに行くにも車が必須なはずが、国際免許が切れたそもそもペーパードライバーの私と運転に若干不安のある友達。この旅でかなりバスを乗りこなしました。
1日目の山はこんな感じ。
バス降り場からロープウェイで登って降りると、一面山。これだけ全方位を山に囲まれたことは人生であっただろうか。いや、ない。どこもかしこも山で、緑が綺麗で本当に綺麗だった。頂上までいくとテラスがあって、そこでレモンビールとハンバーガーをいただく。最高。上から見ると湖が近くにあったのでそこへ歩いて行くことにしたが、実際に歩いてみるとかなり遠かった。でも綺麗だったのでよしとする。湖まで、一応車が通れる道もあったのだけど最短距離で行こうと道を突っ切って行ったので急勾配で結構行きも帰りも辛かった。この辺りは一面冬はスキー場らしく今は動いていないがリフトもあった。冬も綺麗なんだろうなあ。
そして2日目は、アンドラのピレネーについて調べると一番写真が出てくる湖、Lago de Tristaniaに行くことに。いくつか湖がある一帯で、全部で4時間くらいのコースのようだ。1日目よりもさらに遠く、行くまでに市内のバス、小さな山のバスを2本乗り換えてようやくロープウェイ乗り場にたどり着いた。山のバスは30分に一本と言っていたけどなかなか来ないし、しかもどれがバスなのかもよくわからずかなり不安な気持ちになりながらもどうにか到着。
ロープウェイ降り場すぐからつづく山の登山道を登って行く。小さな子供もたくさんいて、スニーカーで登ってる人もいるくらい、ゴツゴツしているけど歩きやすい道だった。最初にGoogle マップでは目標の湖まで4キロと書いてあって、その時点で最終ロープウェイまで3時間くらいしかなかったので最後まで到着することを諦めつつあったが、美しい周りの景色に目を奪われ湖まで行けなくたって十分に綺麗なんじゃないかと思い始めた。
山の向こう側には雲がかかっていて綺麗。牛もたくさんいてここで生きてる牛は幸せだろうな、、と思いながら登り30分ほどすると1個目の湖が見える。その後すぐに他の湖も見えて、3つくらいが近くにあることがわかった。あまりにも綺麗なのでどれが目指していたやつかはわからないけれどとりあえず一番近くの湖に行くことにした。
湖の辺りでご飯を食べる人、水着で泳いでいる人、足をつけてる人。そしてキャンプをしている人たちもいた。夜は星が綺麗なんだろうなあ。我々も靴と靴下を脱いで足をつけてみると、ひんやりと冷たくて気持ちいい。なんだかとってもヨーロッパの夏、って言う感じがした。そこで1時間くらい足をパシャパシャしたりしてぼーっと過ごし、湖の周りを一周して下山。帰りはバスの乗り継ぎがうまく行ってスムーズに帰ることができた。ピレネーと言うと登山家が行くようなイメージだったけど、1日目はジーパン、2日目はヨガパンツで気軽に登れた。本気で登ろうとしたらきついのだろうけど、私たちのようにそこまで歩かず登山を楽しみたいと言う矛盾した横着な観光客でもロープウェイがあるおかげでかなり気軽に楽しむことができた。
夏にヨーロッパに旅行をしようと思ってたけどそれもできず、行きたいところにも行けず、でもだからこそ国内旅行をたくさんしてスペインの各地を知ることができたり、アンドラと言う小さな国に3泊もしてゆっくり山を楽しみながら涼しい週末を過ごしたりすることができている。湖に足をつけて山のひんやりとした気持ちいい風を感じていると、世界で起きている全てが嘘のように静かで穏やかで、観光客は確実に少ないのだろうけど、そこにあるのはただ例年と変わらない夏なのだと感じた。
バスを乗り継いでサラゴサに戻ると週末の暑さが嘘のように気温が今日は下がり28度で過ごしやすい1日になっていた。また猛暑が戻ってくるようだが数日はこの涼しさを楽しみたいと思う。