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悲喜こもごも、感情を揺さぶられる読書記録。増山実さんの『甘夏とオリオン』
女性の落語家、甘夏が主人公の物語
~『甘夏とオリオン』増山実著(角川文庫)~
頭で考えただけでは、人の心は動かせない。
まわりからはアホなことに見えても、懸命に生きる姿が、哀しかったり、おもしろかったりする。
女性が落語をするのは難しいことなんやなあ。
落語の世界に足を踏み入れ
一つ一つの演目に向き合いながら成長していく主人公、甘夏の姿に、
ほんまに大事なのは、一生懸命生きること。
頭で考えた小細工は通用しないんやなと教えられるような。
兄弟子たちの生きざまもいい。
万事スマートにやっているより
やりきって失敗して
なさけない姿も見せて
それが、なんかおかしくて
落語の世界は、人をうつし深い。
師匠の言葉
「たかが、落語や。けどいつか、おまえの演る落語が、だれかの人生を変えるかもしれん。そう思って、頑張りや」
すごく励まされる。
突き抜けたいとか
殻を破りたいとか
じゃあ、それってどうしたら?
と思う時に、読むと背中を押してくれる。