シュタイナー教育に触れて
子どものころに体験したシュタイナー教育。
さまざまな事情もあり、途中で離れることになってしまいましたが、いつもワクワクしながら学んでいたことを覚えています。
大人になってから、「またあの体験がしたい」「そのまま続けていたら、どんな体験があったんだろう」と再びシュタイナー教育に触れる機会を求めるようになりました。
シュタイナー教育との再開
子どものころの体験を時々思い出しては、どこかで大人クラスをやっていないかと探していましたが、通うには遠かったり、古い情報ばかりで現在はやっていなさそうだったり…
でも、コロナをきっかけにオンライン受講できるクラスが生まれ、チャンスがやってきました。
そしてぬらし絵とエポック授業を中心に、シュタイナー教育に再び触れる日々が始まりました。
おはなしと絵を通して体験する
研修を通して分かってきたのは、「芸術的、体験的な学び」をとても大切にしているということ。
「おはなし(物語)」を聴いてその場面を想像し、ストーリーに沿って色を置いたり筆を動かしたりしながら、おはなしの世界を今まさに自分が実際に体験しているかのように味わっていくというのが特徴の一つです。
なぜ「おはなし」を味わうことが学びになるのか、日本の学校教育のイメージがあるとちょっと不思議ですが、画用紙の中にイキイキと描き出されていく「おはなし」の世界はとても鮮やかで、面白く、本当に心がワクワクするものでした。
「おはなし」を聴くだけ、絵を描くだけ、考えるだけでは分からなかった気づきもたくさん得ることができ、とても豊かな「学び」の時間となりました。
世界が広がっていく楽しさ
さて、おはなしを「聴く」ということは、おはなしを「知る」ということに繋がります。
それまでは知らなかった光景、出来事を「知る」ことで自分の世界が広がり、新しい見え方ができるようになります。
それはとても心躍る体験です。
世界が広がっていくのを楽しいと思える人は、きっとその楽しさを求めてもっと世界を広げようと自分から動き始めます。
学びって本来そうやって喜び楽しみながら進んでいくものなんだろうなと思うのです。
学びは大人になってからも続きます。
学ぶこと、知ること、世界が広がることが楽しいと思えるなら、人生がより豊かなものになっていくのではないでしょうか。
おはなしを大切にすること
「おはなし」というのは絵本や昔話、神話のような物語だけではありません。
たとえば生き物たちの生態の描写やちょっとした詩なんかも十分「おはなし」になりますし、私たちの人生、今日の歩みも、大切な一つの「おはなし」です。
忙しい毎日を送っていると聴き逃してしまうことも多いですが、この世界は「おはなし」に満ちています。
そう考えると、「おはなし」に耳を傾けるということは、一人一人を、一つ一つのことを大切にすることだとも言えるのかもしれませんね。
最近、仕事でお会いする方々の「おはなし」を以前よりも「聴く」ことができるようになっているような感覚をもっていました。
理由が分からなかったのですが、もしかしたら、「おはなし」を絵にしながら「体験する」ということを通して、「聴く姿勢」や「共感的理解」といった力が豊かに育まれていったのかもしれないなと、この記事をまとめながら感じました。
なぜ「共感的理解」なのかについては、また今度説明しますね。
「おはなし」を聴くこと、味わうこと、奥が深いです。
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