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通院や治療がしんどい時に:自分を大切にする5つのステップ
がんや長期治療が必要な病気になると、手術や抗がん剤治療、点滴や内服が必要なものなど、一人一人の状態にあう治療を行っていきます。治療することで病気へアプローチできる一方、その治療をすることで体も気持ちも重く感じることはありませんか?
誰しもこれまでの生活があり、仕事や家庭・子育て、なかには介護をしながらの方もいるかもしれません。だからこそ、これまでの日常のバランスを保つことは難しい・・・と感じているのではないでしょうか。
もしこのような状況なら、今日お伝えする5つのポイントを振り返ってみるのはどうでしょうか。
1. 今を大切にする
あなたは「治療前はもっと動けたのに」と感じていませんか?
今までの15年以上の看護師人生(総合病院や訪問診療)の中で、10代~100代までの患者さんと出会ってきましたが、これは性別・年齢問わず誰もが感じている落ち込みです。
治療中は以前のように体が動かしにくくなることもあるかもしれません。そうするとどうしても過去の自分と比較してしまいます。それもご自身が一番体力があってバリバリ動けていた頃と比べていたりもします。
だからこそ、今の自分のできること・やれることを大切にしてみませんか?
【いま】の【できた・やれた】ことだけに気持ちを向けるのです。
今日は10分起きていられた。今日は3歩歩けた。今日は座って本を読んだりテレビをみていた。
些細なことかもしれませんが、こうした【いま】の【できた・やれた】に気持ちを向けていくことで、ギュッとした心の力が抜けていきます。
2. 散歩や積み重ねていく日常
基礎体力や筋力が落ちているかもしれませんが、身体を動かすことを日課にしていくことも大切です。
例えば、毎日の短い散歩や軽いストレッチが、身体の回復を助けます。
30分も60分も歩く必要はありません。家の周りをゆっくり10分歩くだけでもいいのです。外に出るのがまだしんどいな~という時は、家の中でストレッチやマッサージをするだけでも、筋肉への刺激になります。
少しずつ積み重ねることで、体力の回復にもつながっていきますよ。
3. 心を休める
治療が進むと、心も疲れてしまうことがあります。もしかしたら、身体の不調を感じて検査~診断を受けるころから、もうずっと心の疲労が溜まってきているのかもしれません。
心の余裕を持つためには、休息が大切です。
検査から診断、そして治療と瞬く間に今に至っている場合、自律神経はずーーっと戦闘態勢で頑張っています。そうするとプツンと糸が切れたかのように身体が動かなくなることがあります。身体と心を守るために、自律神経が自動的に【休む】モードに切り替わったためです。
車、スマホ、パソコンなどもずーーっと使っていると熱くなって、しまいには動かなくなりますよね?そうすると冷やしたりしてしばらく使わないようにしていると思います。
身体と心も同じように、次に動くためにエネルギーをためる=休む時間が必要なのです。そのために、身体を動かすことを最小限にする時期もあります。
こんな時は抗わずに、ゆっくり休みましょう。
4. 悩みは小さなステップに分けて解決
治療や日常生活での悩みは一度に解決する必要はありません。小さなステップに分けて、一つずつ解決策を見つけていきましょう。
例えば、家事のサポートを求める、食事の工夫を考えるなど、日常の負担を軽減する方法を見つけることが大切です。
5. 一人で抱え込まないで、支えを受け入れる
時には自分一人で全てを解決しようとすることは無理です。家族や友人、医療スタッフなど、周りの支えを受け入れることで、精神的な負担を軽くすることができます。
感情や不安を共有していいものです。共有することで、さらに周りもどうサポートしていいのか?の案が浮かんできます。
言葉にするのが苦手な場合は、単語・短文でOK。メモにして残して相手と共有するだけでも伝わります。安心してくださいね。
今まではご家族や仕事など自分以外を優先していたのかもしれませんが、これからは自分自身を労わってみるのはどうでしょうか。そうして今を大切にすることで、焦らず急がず、進んでいくキッカケになりますように。
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患者さんとご家族が心穏やかになる かかりつけカウンセラー
岡田聡子