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在宅勤務ホームオフィスを巡って〜オーストリア企業での経験

勤め先の方針で180度違ってくる在宅勤務についての取り計らい。

会社出勤にも在宅勤務にもメリットがあるので、できればフレキシブルにみんなが働けるといいなと思う。

新しい会社ではホームオフィスの決まりはどうかと言うと(オーストリアでは基本“ホームオフィス”と定義づけている)

年間4週間はホームオフィスをしていいことになっている。

今まで見た感じ、金曜日にホームオフィスをする同僚が多い。

金曜日は半日カウントなので、より多くの回数行使できるからっていうのと、

単純に半日のために出勤してくる手間が省けるからだろう。

それだと月に2、3回は金曜日ホームオフィスできることになる。

この決まりができたのも実はそんなに前じゃなくて、その前は4週間もなかったとか。

確かに、これだけたくさん紙媒体に頼って仕事をする形態だと特に紙でしか色々保存してない私の前任者みたいな人だと家じゃ仕事にならないだろう。

せっかくメールソフトにカレンダー機能がついてるのに卓上カレンダーに手書きでスケジュール書き込んで、マーカーで終わった仕事に線を引くとか。

なぜそんなアナログな方法を?と聞くと、自分が休みの時に他の人が卓上カレンダーを見れば、どこまで何をやったかわかるから…と言う。

これについてはやり方を見た瞬間勘弁してよと思って、自分で全てのスケジュールをメールソフトのカレンダーで管理し、書類も全てカレンダーのイベント登録と部署内のクラウドフォルダに保存するようにした。

自分の不在時に仕事をやってくれる人に対してはメール送受信とカレンダー閲覧入力全ての権限を開放すれば、コンピュータ上だけで私の仕事の進度もわかる上に、
書類を部署全員が見られるクラウドフォルダにきちんと保存すれば誰にでも把握できる。

前任者は、せっかくPDFでシステムから送られてきた請求書やなんかをどこにも保存せず、紙だけ出力しておいて、後から何かの申請でコンピュータ内で請求書が必要になれば紙をスキャンしてコンピュータに取り込む…という、1日に30回はコピー機(部屋の外)に行くような働き方だった。

正直なんでそんな働き方をしているのか謎でしかない。
こういう働き方だときっとホームオフィスしたがらないんじゃないかな。
家に卓上カレンダーやら顧客ファイルやら全部持っていかないといけないから。

では他の人はどうしているのか?

ほぼ毎週ホームオフィスをしている隣の席の同僚に話を聞くと、彼女の取引先は紙媒体の書類を送って欲しいとは言ってこないので全てPDFのやり取りで済むし、スケジュール管理もデータも全てコンピュータで完結しているんだそう。

このスイス人の同僚とは仕事の仕方について考え方がどうやら共通していて、しかも説明がわかりやすく理路整然としているのでなんでも聞くとためになる。

会社の規則というのか、オーダーごと発生する各書類を最低限はバインダーに保管しないといけないので、完全にペーパーレスにはできないし

私の顧客は有無を言わさず税関書類原本を送ってよこすように言う国も多くて、歯痒さがある。

前の仕事でほとんど同じ国々を相手に仕事していたけど、税関書類は全てメール送付だけで何の問題もなかっただけに、疑問に思う。

それについては今後慣れていきながら顧客との関係を築いて最適化していこうと思っている。

年に4週間のホームオフィス日数は、個人個人の就業開始月(私の場合は8月)に付与され、使わなければ翌年に引き継がれることはないので、ちゃんと行使したい。

ひとまずは人に色々聞かなくてもよくなるまでは毎日会社に行って、それからかな。

すでに平日でオペラの稽古が入ることが決まっている日はホームオフィスにして、勤務時間ロスを少なくして合間に稽古に行けるようにしたい。

後は通院する日(私のかかりつけ医はほとんど家の近くなので会社の就業時間内の行き来は時間がかかる)とか、家で何かメンテナンスがあって作業員がくる日とか。

できるだけ有効にホームオフィスを活用したい。

新しい会社はパソコンがみんなデスクトップで、ノートパソコンは部署にいくつか貸し出し用のがあるのみ。
内勤で基本的に外に持ち出すことがない想定だからなんだろうけど、前もその前もノートパソコンは1人1台支給されていたからそういうもんだと思っていた。

前の会社では、ホームオフィスが基本的に認められておらず、稀に同僚とかは体調が悪いから出勤はしないけど家から仕事するとかいうケースでのみホームオフィスしていた。

でもどちらかというと、体調悪いなら病欠にすれば?という雰囲気でもあった。
複数日に渡る病欠は診断書が必要なんだけど、例えば同僚で子供の感染症で自分はかかってないけど家で子供の世話をしなきゃいけないとか、植毛手術して頭皮がエグいから1週間休むとか、そういう診断書が出ないであろう場合ならではの苦肉の策だったんだと思う。

ホームオフィスを許さないのは社長判断だけど、イコール社員の勤怠を信用してないと言うこと。

前の会社ではほぼペーパーレスで、経費計上と出張の勤務時間申請くらいが紙だった。
普段業務は全てコンピュータで完結できる状態。

社内の他部署とのやりとりもチャットや電話だし、ノートパソコンやヘッドセットなど必要なものは1人1台支給されていたわけで、むしろ会社に出勤しないとできない仕事なんて一つもなかった。

だから会社に行くモチベーションが下がることが多くて、見なし残業時間をこなすために長々と会社にいる人が多かったから不満気な雰囲気は常に漂っていた。

前の前の会社の時は入社した時は毎日出勤して金曜日は半日で帰るのが基本だったけど、
私は毎冬1人で日本に長期出張していたのでその間は日本に借りたアパートで在宅勤務をしていた。
入社して半年でちょうどコロナが流行った時期、それによってオーストリアで自宅隔離令が出された時は何週間もずっとホームオフィスだったし、それ以外でも会社への出勤は週1回か2回の時期が多かった。

今現在は出勤するのは基本にまた戻ったけどおそらく週に1回ぐらいはホームオフィスができているのではないか。

今現在になってもフルリモートで働ける会社ってあんまり聞かない。

転職活動してる時に、フルリモートの募集はLinkedInでたまに見たけど、だいたいがドバイとかマルタとかどっか外国に会社があって社員全員フリーランス、みたいな自由な会社が多かった。

週5日会社に出勤するのは若くて元気な大人でも疲労が溜まるもの。

週2回ぐらいはホームオフィスできるように許可して欲しいな。

1年に4週間と区切られてしまうと、どういう配分でホームオフィスを計画したらいいかわからない。

多分これについては、会社も正解がわからないので模索してるはず。

社員を満足度を考えて決めて欲しいな。

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