”自分らしく”生きるための招待状をもらった。「それ、勝手な決めつけかもよ?」
私は、本屋さんに行くのが好きだ。
本を買うときは、必ず書店に行き、ときめくかどうか考えている。
ある日私は、日々の生活で蓄積した、心のモヤモヤの答えを探すように書店へ出向いた。
そこである一冊の本と出会う。
「それ、勝手な決めつけかもよ?」
青くキラキラした加工が施されているタイトルを見て、心がときめいた。さらに帯を見ると、
”過去の後悔も、未来の不安も「自分の正解」に変えられる”
と書いてある。むむむ…。一瞬で、過去のチクチクしたあの思い出が蘇った。
人は誰しも、痛い思い出の一つや二つはあるだろう。私にも、到底忘れることのできない思い出がある。
(そしてこの本を読み終えた時、それは忘れなくて良いものだと気付く。)
1ページ目にはこう書いてあった。
事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである。
ニーチェ
有名な言葉らしいが、私は初見だった。
「存在するのは解釈だけ」
なるほど!が止まらなくなった。
そこで無情にも、息子の保育園のお迎え時間になる。私は我に返りその本を買わずに急いで店を後にした。
しかし次の日同じ書店に行くと、その本はもう売り切れていた。
近くの書店をはしごしても見つからず、そのまた次の日に3件目の書店でやっと見つけた。
(ネットで頼むよりも、すぐ欲しかった!)
本との出会いは一期一会。その時ときめいたものを即購入することをおすすめする。笑
自己啓発本ではなく「自己解釈本」
この本では、時間は自分を真ん中にして流れていくという視点で書かれている。
(一般的に)
過去→現在→未来
(それ勝手な決めつけかもよ)
過去 ← 現在・自分 → 未来
こんな感じだ。
つまり、まずは「自分」を理解する。
そして現在、過去、未来を「解釈」していこうと著者は提案してくれている。
自己啓発本って、「○○するべきだ」「〇〇ということだ」「〇〇では伝わりません」言い切る語尾のものが多いように思う。
私は、自己啓発本からなんとか教えを乞いたい!と読んでいるくせに、
「はいはい、そうですね」「わかっちゃいるんだけども」
なんだか反抗期の娘のような態度を取ってしまう。笑
しかしこの本は違う。著者の読者への寄り添いを感じる。言葉を大切に届けたい気持ちが伝わってくる。
こんな書籍に出会うのは初めてだった。
感情的な私は、心の内を言葉にするのが苦手だ。だから言語化能力の優れた人を心から尊敬する。
いつも読書の時には”学び”と思うところにマーカーを引くのだが、この本では、”学び”と”著者の人間性”を感じるところに2色でマーカーを引いている。
おかげで本はマーカーだらけ、ふせんだらけ。ちょっとボロボロなので、保管用も買おうかと思うくらい。
個人的に好きな一文がある。
自分が流されていくのでも、自分を塗り替えていくのでもなく、自分を守るためにも、解釈をして働きかけていきたい。
「解釈」は、私にとって自分らしく生きるための翼だ。
では「解釈」するにはどうしたらいいか?
解釈とは咀嚼すること、と著者の阿部さんは言っている。おにぎりをもぐもぐするように、咀嚼して自分の中で納得する。これをグラレコ(=グラフィックレコーディング)で図解にしてみた。
私はインプットとアウトプットの手段としてグラレコを始めたのだが、のちにオンライン講座のSchooで紹介されることになるとは、思いもしなかった。
そりゃぁ、たまげた!!文字通りきゃーきゃー言った。口角は上がりっぱなし、夜も眠れなかった。
そんな出来事もあり、今は本気でグラレコに取り組んでいる。そしていつか、尊敬する阿部広太郎さんの書籍に図解イラストを載せてもらうんだ・・なんて夢を見ている。
「叶うはずない、イラストレーターでもないくせに」
どこからかそんな声が聞こえてくる。でも、自分を勝手に諦めるのはやめようと思った。でなければ、この本を読んだ意味がなくなる。
富士山を目指して登山して、ゴールが高尾山になることもあるかもしれない。途中で海が見たくなって、行先を変えるかもしれない。
それでも私は、受け取った招待状をポケットに忍ばせて、自分らしく生きる旅をすると決めた。
だから今は、できることをコツコツと。
グラレコのスキル向上をがんばる!
この本の「未来編」では、未来っていつからだろう?と問われる。
1年後?3年後?5年後?
はたまた自動車が空を飛ぶころ?
答えは人それぞれだけど、この本では「今」じゃないか、と言っている。
未来は今の積み重ねだからだ。
私はなるほどなぁ!と思った。
だから、私は、できることからコツコツやる。未来に繋がっていると信じて。
2枚の名刺を持つこと。
この本では、本業のほかにもう一枚名刺を作ることが紹介されている。
私の本業は、主婦であり一児のママだ。
そして二枚目の名刺を持つならば、
『自分らしく生きたい人を応援する人』だ。
私は人の感情が動く瞬間や言葉に、
とても興味がある。
だから人の話を聴くのが好きだし、本気で楽しい。(ある人には壁を突き破る人、と言われた笑)
他者への興味が薄いこの時代に、少数派かもしれない。この特性は強みにもなり得るとも思っている。
自分自身も『らしさ』を大切にしたいし、
誰もが自分の価値観を大切にできる世の中になればいいな…一人でもそんな人が増えるよう活動していきたいな、と思う。
普通の主婦が二枚目の名刺を持つことなんて、考えもしていなかったなぁ。
最後に
この本には、「小さな寄り道」と題した著者の経験談が複数掲載されている。
どの話も胸がきゅうっとするような話なのだが、私は特に著者阿部さんと親友スージーさんのエピソードが大好きだ。この話こそ「それ、勝手な決めつけかもよ?」を表しているなぁと。
そして、阿部さんが部屋に貼っていたというスージーさんが出した課題のフォントと、「それ、勝手な決めつけかもよ?」のフォントが一緒なんじゃないかと思って、さらに胸が熱くなってしまった。
誰か!誰か一緒に語ろうよぉぉー!という気持ちが溢れて、溢れて、飲み込んだ。
(違ったらごめんなさい笑)
このエピソード、一言で言うにはあまりにももったいない。ぜひ読んで欲しいのだが。しいて言うなら・・
親友との胸が締め付けられる突然の別れも、解釈によって、その時の親友の気持ちや自分の傷ついた心と対話し、守る。と私は受け取った。
それは、「今思えば・・」と気持ちにラベリングをして、そーっと大事にしまっておくイメージなのかな。と。
実際、二人はのちに再開を果たしている。
(本当に良かった、と目頭が熱くなった)
私のチクチクした思い出も、ラベリングできるだろうか。忘れなくてもいい。自分を守る為、愛す為に、これから積極的に解釈してみようと思う。
私がこの本と出会って学んだのは、自分の正解に〇を出してもいいんだということ。そして、相手の出した正解も〇なんだ。
〇が優しさの輪になればいいな、なんて夢みたいなことも思うが、
実際私が今メインで活動しているツイッター仲間には、優しさの〇を持っている人がたくさんいる。
結局、オンラインの時代になっても人のココロは失われないし、もはやリアルと同じくらいココロが重要なんだと思う。
自分らしく生きても良いと教えてくれたこの本は、間違いなく私の人生を変えた一冊だ。
一生私の旅のお供にする。と決めた。
最後に・・私とこの本について熱く語りたいという方!読書会をしましょう笑 ツイッターにDMください。心を燃やして待っています!