表情をうかがって
東田直樹さんのこのつぶやきを読んだときに、「あぁそうですよね、よくぞ言葉にしてくださいました」と心に響くものを感じました。
心のなかで思っていることと、それを態度にあらわすかどうかは、ちょっと別のことですよね。
心のなかでは「それちょっと違うんだよな~」と思っていても、「ありがとうございます」と元気よく笑顔で伝えちゃうときって、誰にでもありますよね。
ただこの「誰にでも」っていうのが実はちょっとクセモノでして。
「誰にでも」っていったい誰のことなんだ?
これは健常者には当たり前のことなのか、定型発達の人には当たり前のことなのか。
あるいは日本人だけ? 外国の人はそうでもないのかな・・・などなど。
最近は大人と子どもの垣根(かきね)・境目(さかいめ)ってどういうところにあるのかな? といろんなカテゴリーが崩壊しつつある私にとっては(笑)、どういうことが共通で、どういうことが前提にならないのか、よく分からなくてアタマの中がゴニョゴニョすること、しきりです。
そんなときにこの東田直樹さんのつぶやきを読んで、気持ちとは違った態度をとっちゃうことって、知的障害があっても、なくても、誰にでもあるんですねっていうことが自分のなかですっとつながったのです。
それはココアスに通ってくれるお子さんたちの表情と態度を見ていて、なんとなくうっすらと、私のなかにまだ言葉にはならない状態でなんとな~く引っかかっていた気付きでした。
「お子さんの言葉や態度を信じ過ぎてはいけない」なんて書くと、「本人の気持ちを無視するな」とお𠮟りを受けそうですが、もちろんそういうことではなくて。
お子さんだって自分の気持ちを隠したり、遠慮したり、ウソついたりしてるときが当然あるかもしれませんよ、もしかしたら、言葉や表情や態度に、うまくあらわれていない可能性だってありますよ、ということだと思うんです。
「すごく安定感があって、堂々としてますよね」と言われて、「そう見えますか?! アタマのなかはグチャグチャですよ!?」とパンダが大好きなスタッフが答えました。
きっとこれも誰にでもあることなんじゃないでしょうか。