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#115 獣害防止柵

 私の村も、イノシシやシカの被害に備えた柵(獣害防止柵)を作ってある。10年ほど前の12月に、田畑を持つ人々が集まり協力して柵を作った。柵は、村の田畑や家までも囲んだ。
 田畑を囲む柵で、草刈りが不便になった。しかも、柵の小さなすき間からでも、うりぼう(子供のイノシシ)やアライグマが出入りする。だから柵の隙間を防ぐ日頃の点検がとても大切なのだ。
 しかし確実に村の高齢化が進んでいる。高齢化に伴い、耕作放棄地が広がってきている。
 不動産業者に売却された耕作放棄地の中には、草刈りをしないで放置されているところもある。しばらくするとツル草が生えてくる、蔓の力で柵が傾いているところもある。そこから、イノシシやシカが侵入してくる。耕作放棄地に隣接する田畑がイノシシやシカに荒らされるのだ。
 収穫直前でのイノシシやシカに食べられたときは、耕作する意欲がなくなる。(私も3年前、収穫直前のサツマイモ畑をイノシシに襲われ、サツマイモはすべてイノシシに食べられた。イノシシに襲われた後の畑で、サツマイモの蔓だけを片付け、トラクターで鋤いたこともあった。)獣害にあった土地を整理するのはむなしい作業だ。
 獣害防止柵の定期的な点検と補修が必要だ。先日、10年前に獣害防止柵を作った人と、柵の補修についても話をした。「もうそんな元気はないわ。」との返事だった。村の高齢化の一コマだ。村は獣害で疲れている。しかし、何とかしなければいけない課題だ。    @地域  7

#ふるさとを語ろう   #この街がすき


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