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ネアンデルタール人は我々にない生存能力を持っていた!?

ふとこんな記事に目が留まりました。

ネアンデルタール人といえば、今の我々ホモ・サピエンスとの生存競争にやぶれた旧人というイメージが強いです。

今回の記事によると、要は
ネアンデルタール人のDNAを解析した結果、飢餓状態に襲われた際、変異の働きで、我々以上に上手くエネルギーを節約し生き延びた可能性があるとのことです。

ネアンデルタール人の私の勝手なイメージは、個々の身体能力はすぐれているけど社会的能力が劣っていたので絶滅した、というものでした。
遺伝子で生態系がそこまで分かるのは結構驚きです。せっかくなので、いくつか関連事項を調べてみました。

2021/12に、遺伝学者ラジブ・カーンさんが今の人類起源の総括を載っていて参考になります。

こちらを読んで面白かった点を列挙します。21世紀以降でDNA解析の発展で新しい発見が続いているようですね。とても面白いです。

  • 核DNAよりミトコンドリア内にあるDNAの保存状態がよいため、その解析を通じて飛躍的に解析が進んだ

  • 人類はネアンデルタール人などほかの種と交雑していた

  • 6万年前のアフリカ単一起源説が覆る可能性がある

  • チンパンジーと人間が99%の遺伝的類似性を示した

  • アフリカ人以外の現代人は、アフリカ人よりもネアンデルタール人のサンプルに類似していた

今までの生存競争に打ち勝つ、という考え方がだいぶ変わりました。記事で表現している「バロック」という表現は言いえて妙です。

他にも、ネアンデルタール人や第三の「デニソワ人」だけでなく、この数年新しい人類の存在も各地で見つかっているようです。

しばらくは、DNA解析を通じて人類学の定説が大きく覆りそうな予感がします。ネアンデルタール人が「言語能力」「冬眠」をしていた可能性も、従来のイメージがさらに変わりました。特に後者の仮説は、冒頭の研究結果ともつながってしっくりきます。

まだ結論を出すのは早計ですが、そもそも「対立構図」や「系統樹」の表し方から見直したほうがよさそうです。

もっといえば、我々が今安易に使っている「人種」という定義がいかに曖昧で脆いものかを感じさせてくれました。

人類みな兄弟」と胸を張って言える日が来るといいなと思います。

今後のDNA解析による人類起源の動向に目が離せません。

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