⚫︎奈良の似顔絵⚫︎菩薩半跏像(伝如意輪観音)@中宮寺
[Global NARA] 1999 No.14
本来のこの像は漆黒です。1999年のイラストですが、当時この像について調べれば調べるほど「慈悲」というコンセプトを表現するのに、真っ黒のお顔にすると、どうも腑に落ちない感じになったので、この像のイメージを重視してこのような色に仕上げました。
また、この像については、亀井 勝一郎は『大和古寺風物誌』で、次のように書いている。
(青空文庫でも読めるということは、もう著作権切れなのだろうか?)
昭和14年は1939年、今は2023年なので、この文章からもうすぐ百年だが、先日改めて、拝観してきたが変わらず、まさに漆黒という仕上がりのままでした。
だから、あと二・三百年経った後、この漆が剥脱して、もとの木肌があらわれたとき、このイラストのように見えると嬉しく思う。もちろん拝することが出来ないのは残念であるが、その代り私自身も仏さまになっている(のだろうか?)