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文学フリマ東京38に行ってきました

身内に不幸があったり、他にも色々あったりしたので、サークルの申し込みをしていた文学フリマに行くか迷っていた。私は体質的に涙腺が緩くて、一度泣くとしばらく泣き癖がついてしまう。ここ一週間は家でずーっと泣いていたし、外でも結構泣いていた。イベントに行って自分のスペースでずーっと泣いていたら異様だよな…とこわかった。私はあまり自分の精神を信頼していない。
でも日程的には行けるし、行きたかった。イベントが好きなのだ。なので予定していた無配やお品書きも諦めて、最低限の装備で行くことにした。

朝起きて迷ったのは化粧をするかどうかだった。泣いちゃうかもしれないので、メイクがぐちゃぐちゃになってしまうし、そもそも化粧をする元気がない気もした。もともとあまり化粧をしないので、やるときは結構元気を消費する。
でもすることにした。なんとなく、元気なふりぐらいはできるかもしれないと思ったのだった。

結果的に、文学フリマに行ってよかった。
父を亡くしていたり、色々なことに対処しなくてはいけない個人の私ではなくて、「く-56」というスペースで同人誌を売る私、古池ねじ、という名前の私でいられると、元気なふり、というか、本当に元気になった。事情を知って会いに来てくれた方もいたし、おそらく何も知らずに「古池ねじってどこかで見たことがあるんですけど…」と立ち止まってくれた方もいた。いろんなかたといろんな話ができた。いつも嬉しいことが、ちゃんと嬉しかった。私って元気になってきたのだと思った。
よくお話してくださる方と話したときなどに甘えが出てしまって、やっぱりちょっと泣いてしまうこともあったけど、ちょっとで済んだ。化粧もしてきてよかった。

このところずっと落ち込んでいて家族や身近な人が支えてくれていて、本当にありがたいです。いつもありがとう。
それと同時に、ちょっとした知り合いの方が、ちょっとした思いやりを分けてくださる機会が多くて、そのことも本当に助かっています。私のためだけの特別、じゃなくても、ちょっと気にかけてくださる方がいると、私にもちゃんとこの世界に居場所があるんだなあ、と感じられます。自分の匂いが濃く染みついた場所だけじゃなく、あんまり私のことを知っている人がいない場所に行っても、ちゃんと私(あるいは落ち込んでいる誰か)の分の優しさってあるんだな、と思いました。ありがとうございます。

まだまだバタバタしていて本調子ではないのですが、本当に行ってよかったです。皆様ありがとうございました。


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古池ねじ
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