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第8椀 家康の芋茎味噌汁

初出:2015年3月6日

<お味噌汁> ひと椀がつむぐ大切なもの それは日本のたから

「お味噌汁復活委員会」は、味噌汁の大切さをあらためて発信していこうと、2014年夏にFacebookページにてスタートしました。世話人、お味噌汁復活ライター、一般読者が思い思いの味噌汁を投稿しています。

味噌汁の出汁・味噌・具材を、それぞれに深く楽しく考え広め、毎日の食卓に味噌汁を復活させるべく、活動の場を広げています。

私コイタは第1期からお味噌汁復活ライターをさせていただいております。ここでは私の書いた記事をまとめて紹介しています。

戦国武将と味噌シリーズその3

「家康の芋茎味噌汁」


戦国武将は味噌の重要性をよく知っていたという「戦国武将と味噌」シリーズ3回目です。

三河出身の徳川家康は野戦がめっぽう強かったそうでして、家康が好んでいたというと言う話ではありませんが、その時代に実際に作られていたという究極の野戦食が「芋茎縄(いもがらなわ)」というものです。これは里芋の茎(ずいき)を味噌で煮て、乾燥させたものを縄状にして、腰に巻きつけて持ち歩けるようにするという凄い食べ物です。

焼き味噌同様そのままかじってもよし、引きちぎってお湯をかければ即席の味噌汁。大勢で食べる時は、鍋に水を張って芋茎縄を投入して沸かし、ここへ現地調達した山菜やら、鴨やら兎やら、はたまた猪やらをさばいて煮込めば、豪快なごちそう味噌鍋ができてしまう!く~!これ絶対おいしいですよね~。

というわけで、今回はさすがに芋茎縄までは作りませんが(ネットで検索しますと作っている猛者がたまにいらっしゃいます)、戦国時代に思いを馳せながら、雰囲気だけ家康の野戦食を味わおうということで、芋茎と鴨肉を使った味噌鍋を作ってみました。味噌はやっぱり岡崎の八丁味噌ですね。

干し芋茎はアクを抜くために熱湯に3~4分ほど入れ、その後水にさらしてアクを抜きます。少し食べてみて喉がチクチクしなくなるまで、この工程を繰り返します。そして鴨は焼いて脂を落として片栗粉にまぶしますと治部煮みたいでおいしいです。さらにその出た脂でネギを焼いて焦げ目をつけて鍋に入れますとまたおいしいです。

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「家康の芋茎味噌汁」
出汁:昆布、日本酒
具材:鴨肉、芋茎、ネギ
薬味:七味とうがらし
味噌:八丁味噌


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