書評『社会契約論』(重田園江著)
☆☆☆
本書は、ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズの著作を読み解きながら、社会契約論を説明したもの。
以下、社会契約論について考えたこと。
「社会(国家)はなぜ、どのように生まれたのか?」社会(国家)の起源に関するこの問いに対して、社会契約論は「社会(国家)は、人々が生命・自由・財産についての権利を保護する目的で、人々の同意(契約)によってつくられた」と説明する。
この説明は、あくまでも「社会(国家)は理論上このように生まれたはずだ」というもので、歴史的事実に基づいて社会(国家)の起源を説明するのではない。いうなればある種のフィクションだ。
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