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【決定版】あなたの人生を変える100冊の本!

鈴木広野の運営するYoutube『コーヤチャンネル』に関連して、若手ビジネスパーソンのキャリアに役立ちそうなオススメ本をテーマ別にまとめました。

ここでは『あなたの人生を変える100冊の本!』と題して、
皆さんの人生を変える100冊の本をセレクトしました。
小難しい本ではなく、平易な言葉で読みやすい本を中心にセレクトしました。ただし書かれている内容はかなり高度です。

まずは4-5冊からで構いません。タイトルが気になるものから、1冊ずつ読んでいってください。読むだけで人生が大きく変わることをお約束します

(※なお、読書の最大のコツは、読んでいて「面白くない」と思ったら無理せず読むのをやめることです。私にとって面白い本が皆さんにとって面白い本とは限らないので、皆さんが読んでいる中で「合わないな」と思ったら中断しましょう)


あなたにピッタリの1冊が見つかりますように!
それでは、怒涛の100冊紹介、スタートです!




自分のアタマで考える

まずは「考え方」についてわかる本から紹介です。
仕事も人生も、誰かが答えを教えてくれるわけではありません。自分のアタマで考えるしかない。けれどいきなり「自分のアタマで考えよう!」と言われても戸惑ってしまう人が多いはず 。そこで考え方の参考になる本をセレクトしました。


ちきりん著『自分のアタマで考えよう――知識にだまされない思考の技術』

⇒まずは何と言ってもこの本から!
人気ブロガーちきりんさんの代表作。内容としてはいわゆるロジカルシンキング本に近い。著書の中で、ちきりんさん自身が具体例を挙げながら「自分のアタマで考える」ことを実際にお手本として見せてくれているのが分かりやすい。
社会に出て組織に入ると、むしろ『自分のアタマで考える人は組織から排除されてしまうのではないか?』と考えさせられる瞬間もある。それでも、幸せなキャリアを送りたいなら、誰かの考えを鵜呑みにするのではなく、自分のアタマで考えることが大切。そしてそれは生まれつきのスキルではなく、訓練次第で誰にでもできるようになるのだと勇気づけてくれる希望の書。
※ちきりんさんのオススメブログ記事をいくつか抜粋。全20代ビジネスパーソンに読んでほしい。
          


竹内薫著『自分はバカかもしれないと思ったときに読む本』

⇒サイエンスライターの竹内さんによる著書。『生まれつきのバカがいるのではない、バカは作られるのだ』───。竹内さんはこう語る。私自身が新社会人に成り立ての頃に仕事についていけず 、「自分はバカかもしれない」と思った時に実際に読んだ本。この本を読んですぐに何かが変わるわけではないけれど、それでも「もう少しだけ頑張ってみよう!」と自分を奮い立たせることができるはずだ


佐藤優著『超したたか勉強術』

⇒ここにリストアップした100冊の中でも上級者向け。ただし読めば本物の思考力が身につく。
元外交官の佐藤優さんが、イギリスの歴史教科書を題材に「自分のアタマで考える」技法を披露した本。この本に書かれている考え方のテクニックはそのまま仕事でも応用することができる。とはいえ難易度は高いので、佐藤優さんの本を読んだことがないという人は、下の「本の読み方を学ぶ」の中の「人をつくる読書術」から読んでみてほしい。


伊賀泰代著『採用基準』

⇒マッキンゼーで17年間にわたり採用責任者を務めてきた伊賀さんによる著書。
ただし小手先の『マッキンゼーに受かるための方法』がわかる本ではない。この本を読めば、自分の意見をしっかり持ち、集団の中でリーダーシップを発揮していくことの大切さがよくわかる。仕事のスタンスを一段高みに引き上げたい人はぜひ読んでほしい一冊


ちきりん著『自分の意見で生きていこう――「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ』

⇒「意見」と「反応」の違いとは何だろうか?それは「ポジションを取っているかどうか」である───。人気ブロガーちきりんさんが語る、「自分の意見を持つことの重要性」がわかる本。日々の仕事に活かせること間違いなし。加えて、SNSが発達しインフルエンサーが活躍する令和の時代において、人を惹きつける意見をどう創り出せるのか、という点まで示唆を与えてくれる。2-30代の若手ビジネスパーソンが時代の流れに乗り遅れないためにぜひ読んでほしい一冊
(※関連するちきりんさんのブログ記事はこちら。 →               


本の読み方を学ぶ

続いて、本の読み方がわかる本をご紹介します。この2冊を読めば、これからする読書が楽しくなること間違いなしです。


山口周著『外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術』

⇒コンサル出身の山口周さんが語る読書術。コンサルタントは大量の読書=Inputを日常的にするが、もちろんただ読んで終わりではNG。それを仕事の成果=Outputに繋げることが求められる。では、どのようにすればただの読書から脱却できるのか?本書を読めば山口さん流のテクニックを学ぶことができる。読書について学ぶ本として、まず1冊目に読んでほしい必読書


佐藤優著『人をつくる読書術』

⇒知の巨人・佐藤優さんによる読書本。高度な内容なのにとても読みやすく、この本を読むだけで読書のモチベーションが増すこと間違いなし。さまざまな角度から、読書が教養豊かな人をつくり、そしてそれは仕事や人生に役立つのだというメッセージが語られている。はじめて佐藤優さんの本を読む人にもオススメの1冊。


キャリアの武器を磨く

それではいよいよ、キャリアアップに繋がる情報を得られる名著を紹介します。この本を読めば、他のビジネスパーソンと差をつけられること間違いなしです。下の<折れない心を手にいれる>の読書リストと併せて読むことでさらに効果が発揮されるはずです。


塩野誠著『世界で活躍する人は、どんな戦略思考をしているのか?』

⇒ゴールドマンサックス、ベインアンドカンパニー、起業、ライブドアなどを経て現在IGPI(経営共創基盤)パートナーとして活躍中の塩野誠さんによる著書。この本を読めば、ビジネスパーソンに必要な知識・何を勉強すれば良いかについて一通り全体像を掴むことができる。1つ下の田川さんの「イノベーション・スキルセット」と併せて読むのが良い。


田川欣哉著『イノベーション・スキルセット~世界が求めるBTC型人材とその手引き』

⇒GAFA/Netflix/TikTokなどのテクノロジー企業が席巻する令和の世の中において、次世代型ビジネスを起こせる人材とはどのような人材なのかについて語られた本。上の塩野さんの本と併せて読んだ上で、「自分はどちらの本の世界に進みたいのか?」と自問すると、キャリアのヒントになるかもしれない。
特に新規事業・スタートアップに携わる人であれば必ず読んでほしい。また、この本と併せて読むと面白い本として、藤井保文さんの『アフターデジタル2 UXと自由』も推薦する。


田端信太郎著『ブランド人になれ! 会社の奴隷解放宣言』

Xの炎上芸でお馴染み田端信太郎さんの代表作。「個人の時代が到来する」という彼の予言は正しく、逆に私たちの親世代のアドバイスは急速に時代遅れ・的外れなものになりつつある。言葉は強いが、言っていることは正しい。突き抜けたビジネスパーソンになりたい野心を持った人に読んでほしい一冊。


ちきりん著『マーケット感覚を身につけよう—「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法』

⇒上の田端さんの著書で書かれている通り、これからは個人の時代が到来する。それでは、私たちが個人としてどの会社でも通用する存在になるために、何が必要なのか?本書を書いたちきりんさんは「マーケット感覚を身につけよう!」と主張する。マーケット感覚とは「価値あるものを見抜くスキル」のこと。このマーケット感覚を身につければ、どのビジネスでも顧客に価値提供できる=稼げる人材になることができるし、キャリアにおいても会社を超えて通用する人材になれるはずだ。
※ちきりんさんの関連ブログ記事はこちら。「マーケット感覚って何?」という方はぜひ。 →          


森川亮著『シンプルに考える』

⇒仕事の本質とは何か?それはユーザーに集中すること。本当に必要なもの以外は全て捨てること───。
LINEを成長させた元CEO・森川さんが書いたビジネス書。「戦わない」「差別化は狙わない」「計画はいらない」「偉い人はいらない」「自分を守らない」。型破りなアドバイスに思えるが、その1つ1つがビジネスにおける間違った常識を解きほぐしてくれる。最速でユーザーに選ばれる戦いを生きるスタートアップ・ベンチャーの人、伝統としがらみに囲まれて身動きができなくなっている大企業の人、あらゆるビジネスパーソンに読んでほしい一冊


荒川詔四著『参謀の思考法――トップに信頼されるプロフェッショナルの条件』

⇒ブリヂストンの元CEO・荒川さんによるビジネス書。とにかく面白い。大企業にいる人は共感できる点が多々あるだろうし、スタートアップ界隈にいる人も社長や経営陣を自律的に支える存在としてどう動けるか、ヒントを得ることができる一冊。コンサルにいる人も、事業会社の社内力学を理解する上で参考になるはずだ。
※以下、本からの引用がダイヤモンド・オンラインで掲載されているのでぜひ。→     


見城徹著『たった一人の熱狂』

⇒幻冬舎を立ち上げた出版業界の伝説的存在・見城徹さんによる仕事論。編集は箕輪厚介さん。読むだけでエネルギーを感じる1冊。というか、もはや本を読まなくても表紙を見ただけで<圧>がすごい。個人的には日本赤軍の革命運動の件は涙なしに読めなかった。

僕も一度は、矛盾に満ちた世の中の仕組みを変えようと夢見た。だが、いくら高邁な観念や思想、理念を描いたところで、実行に移さなければ何の意味もない。何の価値もない。僕がやっていた学生運動など、所詮は観念の遊戯に過ぎなかったことに気付いたのだ。奥平たちの事件は僕の人生を一変させた。
こうして僕は、21歳の時に生き方を変えた。僕如きが軽々に革命を口にするのは申し訳ないと思ったのだ。もう革命とは決別しよう。偽善はやめよう。自分が否定し続けてきた資本主義の世界で、徹底的にのし上がってやろうと決めた
だから僕は、自分が忌み嫌ってきた俗世間と、なんとしてでも折り合いをつけなければならない。ただ折り合いをつけるだけでなく、俗世間をねじ伏せ、そしてのし上がってやる。僕がのし上がることによって、この世の中の醜さを証明してやる。革命に挫折した僕は、意気がった気持ちで人生を大きくギアチェンジした。
世の中は汚いことどもに満ちている。その資本主義社会で頭角を現わし、成功するというパラドックスを課した僕は、悪魔に魂を売り渡したようなものだ。今でも僕は、19歳、20歳の頃の自分や友人に借りがあると感じながら生きている。革命の青春に負い目を感じながら、僕は第二の人生に逃避したのだ。
21歳の時に一度死んだ僕は、偽善者でいるよりも現実を阿修羅の如く生きるという道を選択した。その僕に退路はない。死ぬまで正面突破で突き進む。ただ、闘うのみである。
しかし、死んで行った奥平たちの闘いに比べたら楽なものである。

見城徹著『たった一人の熱狂』


中島聡著『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である』

⇒私たちが毎日パソコンで普通に使っている「ドラッグ&ドロップ」や「ダブルクリック」などの概念をこの世に生み出した(!)、元マイクロソフトの伝説的プログラマーによる仕事論。この本の「ロケットスタート仕事術」を学べば、あなたも仕事のスピードが飛躍的に速くなること間違いなし。中島さんのこちらの本も面白いのでぜひ。


高城幸司著『社内政治の教科書』

社内政治は【必要悪】ではなく【現実】である───。リクルート時代に激しい社内政治を体感した著者によるアドバイス集。
「<うまく立ち回ろう>とする者は、かえって立場を悪くする」「<信頼>を貯金した者が、長期的には優位に立つ」「<あなたは重要な存在>と伝える」「できるだけ<議論>を避ける」「まず<立場の弱い人>を味方につける」…。実践的なアドバイスが得られる良書。


水野学著『センスは知識から始まる』

⇒くまモンを生み出した売れっ子クリエイティブ・ディレクターの仕事論。センスは生まれつきのものではなく、「知識の集積」によるものというのが著者のメッセージ。この本を読めばクリエイティブの仕事に対するイメージがガラリと変わるはず 。デザイナーではない人にも分かりやすいように言葉を噛み砕いて書いてくれているのがありがたい。


水野学著『アウトプットのスイッチ』

⇒同じくクリエイティブ・ディレクター水野学さんの仕事術が書かれた良書。クリエイティブの内部プロセスを、「こんなにバラして大丈夫?」というくらいオープンにしてくれている。ヒット商品の作り方を学びたい人はぜひ。


伊賀泰代著『生産性』

⇒マッキンゼー出身の伊賀さんが語る「生産性」論。世間で誤解されている生産性についての考え方をバッサリと切り捨てる痛快な一冊。これを読めばあなたの仕事の改善点がきっと見つかるはず 。なお、この本を読んで面白かった人はこちらの本も併せて読むと理解が深まるはず 。
(※こちらのブログ記事も。 →        


冨山和彦著『「不連続な変化の時代」を生き抜く リーダーの「挫折力」』

⇒伝説の企業再生コンサルタント・冨山和彦さんによる自己啓発本。「空虚なエリート意識や虚栄心は早めに砕いておこう」「<優等生リーダー>が日本を壊す」「勝負はしょせん、時の運だと割り切る」「優れたリーダーは<情と理>を使い分ける」「「内村鑑三とマキャベリ」は共存できるか」───。若手ビジネスパーソンへの厳しくも愛あるアドバイスに溢れた一冊。


冨山和彦著『結果を出すリーダーはみな非情である』

⇒ミドルマネージャー層をターゲットに、組織改革の方法論・リーダーシップを説いた本。本の副題には『30代から鍛える意思決定力』とあるが、大企業以外のキャリアの選択肢が増えていることを考えると、20代ビジネスパーソンのうちに読んでおいた方が良いと思う。冨山さんらしい痛快な提言に溢れた一冊。リーダーを目指したい人はぜひ。


堀江貴文著『多動力』

⇒言わずと知れたホリエモンこと堀江貴文さんの代表作。インターネット時代の新しい勝ちパターン、それは自分の好きなことを次々にハシゴしまくる「多動力」であると堀江さんは語る。時代の流れを捉えるのに役立つ一冊(この本が気に入った人は『好きなことだけで生きていく。』もオススメ)。以下、「多動力」のまえがきから引用する。

すべての産業が「水平分業型モデル」となり、結果“タテの壁”が溶けていく。
たとえば、テレビとインターネットがつながると、テレビはスマホアプリの一つになり、電話やフェイスブックと同じレイヤーで競争することになる。
フジテレビのライバルは日本テレビではなく、恋人からのLINEになるのだ
また自動車がインターネットにつながり、自動運転が進めば、もはや自動車の形である必要はなくて、ただの移動するイスになるかもしれない。
そのとき、自動車業界もインテリア業界もタテの壁はなくなる。
この、あらゆる産業のタテの壁が溶けていく、かつてない時代に求め
られるのは、各業界を軽やかに超えていく「越境者」だ。
そして、「越境者」に最も必要な能力が、次から次に自分の好きなことをハシゴしまくる「多動力」なのだ

堀江貴文著『多動力』


濱口秀司著『SHIFT:イノベーションの作法』

USBフラッシュメモリやイオンドライヤーのコンセプト開発を手掛けた稀代のイノベーションデザイナー・濱口秀司さんによる著書。まだ世にない新たなイノベーションを生み出すためには何が必要か、濱口さんの思考プロセスが事細かに書かれている。本を読みながら、その思考力の凄み・自分のアタマで考え続けることの大切さを体感できることが本書の価値だ。5000円と少々値が張るが、それを遥かに上回るリターンを得られる一冊。新規事業・スタートアップ関係者は必読!


折れない心を手にいれる

上の「キャリアの武器を磨く」の読書リストが<攻め>だとしたら、この「折れない心を手にいれる」の読書リストは<守り>と言えるでしょう。両輪を揃えることで、初めて安定して仕事をできるようになるはずです。


佐藤優著『メンタルの強化書』

外務省時代の残業月400時間ブラック勤務、その後鈴木宗男事件に連座して東京地検特捜部に逮捕、無実の罪で東京拘置所に512日間勾留───。数々の修羅場を乗り越えてきた佐藤優さんは、それでもなぜ心が折れなかったのか?新自由主義化する世界でメンタルを守り抜く極意を学べる、ビジネスパーソンの必読書。


香山リカ著『しがみつかない生き方 「ふつうの幸せ」を手に入れる10の
ルール』

⇒精神科医の香山リカさんが人生の処世訓をやさしく語った1冊。「恋愛にすべてを捧げない」「自慢・自己PRをしない」「すぐに白黒つけない」「老・病・死で落ち込まない」「すぐに水に流さない」「仕事に夢をもとめない」「子どもにしがみつかない」「お金にしがみつかない」「生まれた意味を問わない」「<勝間和代>を目指さない」───。執着心から心を解き放ちたい人にオススメしたい1冊。


森岡毅著『苦しかったときの話をしようか』

⇒USJをV字回復させた伝説のマーケター・森岡さんによる仕事論。特に第5章の「苦しかったときの話をしようか」は全ビジネスパーソンに読んでほしい。P&G新卒入社当時に心を病んだエピソード、はじめてのブランドマネージャーで「負け戦」を強いられたエピソード、アメリカ本社で壮絶な足の引っ張り合い・四面楚歌を経験したエピソードなど、数々の修羅場の体験が赤裸々に語られている。私は仕事で苦しい時に何度も読み返した。以下、第5章の冒頭を引用する。

自分の価値を強く疑うとき、人は臆病になり、行動できなくなる。ガソリンが枯渇した車が動かないように、最低限の自信がないと人間も動けない。周囲と比較して自分ができないことが積み重なると、劣等感がどんどんハイライトされてくる。理想とのギャップから徐々に重くなってくる焦燥感や、周囲の期待に応えられないときに刺すように冷たい無力感。これらは自己肯定感を容赦無くどんどん削ってくる。
そんな自己評価が極限にまで下がった時期が、私にも何度もあったことを話しておきたい。これから船出していく君が、順風満帆から程遠いであろう現実に向き合ったとき、これらの私の話が準備運動になればいいと切に願う。
君からは好きなことばかりやって何でも実現してきたように見える私にも、キャリアの途上で情けないことや惨めなことはたくさんあった。しかし、「きっと何とかなる」ことを覚えておいて欲しい。私だけではない。一人一人が似たり寄ったりの苦しさと向き合って、それでもなんとか生きてきたことを、そしてたいていの人がハッピーになれたことを忘れてはいけない。苦しいときほどそのことを忘れてしまうから、そういうときにこそ想い出してほしい。

森岡毅著『苦しかったときの話をしようか』


堀江貴文・藤田晋共著『心を鍛える』

「私がここまでやってこられたのは、『才能に恵まれていたから』でも
『生まれつき頭が良かったから』でもありません。忍耐強く、動じず、ブレない、そんな強いハートの賜物であったと思います」
───(藤田晋)。
稀代の起業家・堀江貴文さんと藤田晋さんがタッグを組んで、10代・20代・30代・40代と時間軸を区切りながら実践的なアドバイスを送ってくれる人生指南書。高度な内容が書かれているが読みやすいのでオススメ。


為末大著『諦める力~勝てないのは努力が足りないからじゃない』

⇒元陸上競技選手の為末大さんによる自己啓発本。この本を読めば、「頑張れば夢は叶う」の呪縛から自由になることができる。かつてアスリートとして世界と戦ってきた著者だからこそ伝えられる、中身の詰まったメッセージが参考になる1冊。
(※為末さんのXもぜひ。noteの記事も載せておきます。 →       


岸見一郎・古賀史健共著『嫌われる勇気』

⇒言わずと知れたアドラー心理学を学べるベストセラー。「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」とした上で、我々はどのように行動すれば良いのかを教えてくれる。青年と哲学者の対話形式の文章が読みやすいので、飽きずに一気に読み通せるはず 。
(※買うか迷っている人はこちらの関連動画を見てみましょう)


佐藤優著『人に強くなる極意』

⇒元外交官の佐藤優さんが書いた自己啓発本。佐藤さんが書いた本の中ではかなり読みやすい部類に入るので、入門としてオススメ。いわゆる「上を目指せ!」的な自己啓発本とは一線を画し、本当に実り豊かな人生を送るためには何が必要かを教えてくれる良書。この本が面白かった人は続編の『「ズルさ」のすすめ』もぜひ。


佐藤優著『嫉妬と自己愛 「負の感情」を制した者だけが生き残れる』

⇒「嫉妬と自己愛」という、ビジネスパーソンが正しく付き合うべき心のテーマに真正面から向き合った良書。この本を読めば、肥大化した嫉妬や自己愛の感情に自分を押しつぶされず、適度な距離感を持つことができるようになるはずだ。本書で紹介された小説も面白いものばかりなのでぜひ手に取ってほしい。


岡田尊司著『マインド・コントロール 増補改訂版』

⇒マインドコントロールはカルト宗教やテロ集団の専売特許ではない。私たちが所属する企業の中にも、人々の心のスキを上手く衝いて思うように操る仕組みが存在する
だからといって、すぐに会社を辞めるなど、企業や組織そのものと距離を取る生き方を選択することは普通の人にはできない。ならどうするか?本書を読んで、その仕組みを正しく理解し、自分の置かれた状況をメタ認知した上で、対象と適切な距離を取ること。それが私たちに許された現実的なアプローチだと思う。


仕事の修羅場を体感する

仕事をしていれば必ず訪れる修羅場をどう乗り切るか?1つ上の<折れない心を手にいれる>の本を読むことも大事です。それと同じくらい大切なのが、仕事の修羅場を送ってきた過去の人物の歩みを、書物を通して代理体験すること。人は何度も人生を生きられないからこそ、書物を通して得られた代理体験の豊かさが、修羅場から身を守ってくれるはずです。


藤田晋著『渋谷ではたらく社長の告白〈新装版〉』

『21世紀を代表する会社を作る』───。
サイバーエージェントの創業者・藤田晋さんが語った会社立ち上げエピソード。26歳の若さで上場を成功させるも、程なくしてネットバブルの崩壊に見舞われたサイバーエージェント。そのどん底の日々を乗り越えた修羅場のエピソードが赤裸々に・臨場感たっぷりに語られた1冊。資本主義の大波に真正面から向き合った藤田さんのエピソードは、必ずあなたの体験する修羅場のヒントになってくれるはず


南場智子著『不格好経営』

ベンチャー経営者の書く「創業秘話」系の本は90%以上の確率で面白くないが、1つ上で紹介したサイバーエージェント藤田晋さんの本とDeNA南場さんの『不格好経営』の2冊は別格。南場さんのキャラクターも相まって、修羅場のエピソードも明るく魅力的に語られている。DeNA創業以前の、新潟で過ごした幼少期のエピソードなど、純粋に読み物として面白い。必読の一冊。


木村尚敬著『修羅場のケーススタディ 令和を生き抜く中間管理職のための30問』

⇒「上司が失敗の責任を「部下(= 私)のせいだ」と言いふらしている」
「社内で不正が発覚!しかし、会社はなかなか動かない」
「突然の病魔により、今までのキャリアがゼロに……」
「どう考えても達成不可能な目標。それでも「ギリギリまで数字を詰めろ」とのお達しが…」
──人生の中でいつ直面してもおかしくない修羅場を疑似体験できる良書。この本を読んでおけば、実際に自分が修羅場に直面した時のワクチンになる


佐藤優著『ケンカの流儀 修羅場の達人に学べ』

⇒修羅場に巻き込まれた時の対処法が、自身の経験や歴史上の人物のエピソード、果ては小説まで引き合いに出して様々な角度から語られた、まさに知の巨人・佐藤優さんの達人芸ともいえる一冊。小手先のテクニックではない、本質的な教養と人生論を学びたい人はぜひ読んでほしい。
(この本が面白かった人は同じく佐藤優さんの『修羅場の極意』もどうぞ)


組織の本質に迫る

100冊の読書リストの中で避けては通れないのが「組織論」。私たちの多くが組織に所属して仕事をする以上、組織の力学がどのように働いているかを知ることは必須と言えます。以下、組織を理解する上で参考になる本をリストアップしました。


青野慶久著『会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。』

⇒まずはこちらの煽りツイート(?)から見てほしい。

青野さんは、人が幸せになるために生み出した「カイシャ」という存在が、逆に人を不幸に追いやっているのではないかと警鐘を鳴らす。そして自身が代表を務めるサイボウズの人事の取り組みについても語られている。サイボウズの例が絶対的な正解と言えるわけではないが、あなたがあなたの会社を正しく見つめ直すキッカケを与えてくれる1冊であることは間違いない。
(※こちらのインタビュー記事もどうぞ)


細谷功著『会社の老化は止められない――未来を開くための組織不可逆論』

大企業病が生まれるメカニズムを詳細に解き明かした1冊。細谷さんは生まれたばかりのスタートアップ・ベンチャー企業が大企業病化していくプロセスを「不可逆」、つまり「一度大企業になったらもう元には戻れない」と解説する。若手ビジネスパーソンはこの本を読んで、組織の中に否応なしに存在する力学を正しく認識して欲しい


佐藤優著『組織の掟』

⇒外務省時代に体験した組織の闇をリアルに解説した衝撃作。「組織は上司に味方する」「後輩のために仕事をサボれ」「ヤバい話は聞かないでおく」「斜め上の応援団を作れ」など、ビジネスパーソンが実践できる処世訓が満載なので、ぜひ読んでほしい。
(※この本が面白かった人はこちらの『日本国外務省検閲済 外務省犯罪黒書』もどうぞ)


冨山和彦著『会社は頭から腐る』

⇒産業再生機構でいくつもの会社の企業再生を成功させてきた富山さんによる「企業再生の臨床報告書」。この本を読めば、誰もが名を知る一流大企業がいかにして没落していくか、そのメカニズムを詳細に体感することができる。この本が面白かった人は、同じく冨山さんの『選択と捨象 「会社の寿命10年」時代の企業進化論』も読んでみてほしい。


冨山和彦著『コーポレート・トランスフォーメーション 日本の会社をつくり変える』

⇒冨山さんの本の中では最近出た本であり、また、最も詳細に日本企業への提言が書かれたまさに集大成的な本。昭和を盛り上げた日本的な「カイシャ」モデルからの脱却を強く主張している。そこそこ分量があるので読むのに骨は折れるが、この1冊を読むだけで日本型組織の抱える病理を丸ごと理解できる


佐藤優著『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―』

⇒ロシア外交、北方領土をめぐる政争に巻き込まれ、無実の罪で逮捕・有罪判決を受けるまでのエピソードが克明に記された、知の巨人・佐藤優さんの衝撃のデビュー作。日本の抱える闇の深層部まで迫ることができる格好のテキストであることは間違いない。政治・外交・ノンフィクション小説が好きな人はぜひ。
(※この本が面白かった人は、同じく佐藤優さんの『獄中記』も読んでほしい。私も今でも半年に一度読み返すが、読み返すたびに新たな学びがある)


菊澤研宗著『改革の不条理 日本の組織ではなぜ改悪がはびこるのか』

⇒慶應義塾大学商学部の菊澤研宗教授による「組織の経済学」の入門書。タイトルには「日本の組織では〜」とあるが、日本企業に限らず 、株式会社の組織形態をとっていれば必ず発生する「改革のブロッカー要因」について、理論的に解説されている良書


デヴィッド・グレーバー著『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』

『クソどうでもいい仕事』という衝撃のタイトルに共感してしまった人はぜひ読んでほしい。この本の著者のデヴィッド・グレーバー氏はアメリカ出身の文化人類学者で、大企業でブルシット・ジョブ(クソどうでもいい仕事)が生まれる理由を、文化人類学のメソッドを用いて完全に解き明かしてしまった。かなり分厚く読むのに骨が折れる本だが、気になった人はぜひチャレンジしてほしい1冊。


池上彰著『池上彰の講義の時間 高校生からわかる「資本論」』

⇒「組織論」の読書リストの中になぜ「資本論」があるのか?それは、私たちが所属する株式会社が、資本家が労働者から「搾取する」仕組みだからだ。共産主義という歴史の実験は数十年前に破綻したが、マルクスが見抜いた搾取の仕組みは今なお生きている。その仕組みを正しく知った上で、進むべき道を各自が判断してほしい。


働き方を考える

ここではキャリア論を考える上で参考になる本をピックアップしました。人生100年時代、終身雇用制度は崩壊し、AIが私たちの仕事を奪う───。そんな世の中で、どうすれば幸せなキャリア・人生が手に入れられるのか?この本を読んで考えてみてください。


北野唯我著『このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む転職の思考法』

⇒いまやビジネスパーソンのバイブルとも言えるべきベストセラー本になった『転職の思考法』。まだ読んでいない人は必ず読んでほしい。転職の瑣末なテクニック論ではなく、本質を衝いた「思考法」が学べる良書。物語調で話が進むのでスラスラと読めるのも嬉しい。


山崎元著『一生、同じ会社で働きますか?』

⇒上の北野さんの本が「思考法」という抽象度の高いレイヤーの話をしているのに対し、この本では具体のレイヤーについて事細かに書かれているのが特徴。なので2冊併せてセットで読むのがオススメ。著者の山崎さんはキャリアとお金のプロであり、忖度なし&ロジカルな語り口が特徴的。正しい知識を身につけたいなら山崎さんの本を学べば間違いない。
(※なお、特に金融業界の人にオススメしたいのが山崎さんの『僕はこうやって11回転職に成功した』という本。かなり昔の本(2002年)だがとにかく面白い。それぞれの会社で何を感じて転職をしてきたのか、その思考プロセスがリアルにわかる良書。金融業界以外の人でも「11回転職って、この人一体どういう人生送ってきたんだろう?」と興味を持ってしまった人はぜひ。(なおこの本の出版後さらにもう一度転職したため、転職回数はトータルで12回になっている))


山口周著『仕事選びのアートとサイエンス~不確実な時代の天職探し 改訂『天職は寝て待て』~』

⇒山口周さんによるキャリア論の著書。著者独自の目線で労働マーケットに切り込む論考が痛快な一冊だ。特に第1章は人材マーケットの仕組みや日本型企業の報酬制度についてわかりやすく書いており、外部環境を正しく把握する上で非常に勉強になる


塩野誠著『20代のための「キャリア」と「仕事」入門』

⇒IGPIのパートナー・塩野誠さんによるキャリア論。塩野さんらしく本音で忖度なく語ってくれているので勉強になること間違いなしの一冊(逆に普通のキャリア本は業界関係者への忖度に溢れていて、読んでいてまったくためにならない本が多い)。新書で読みやすいのでぜひ。
(※なお2013年に東洋経済オンラインに連載されている塩野さんの記事が超
絶面白いので、キャリアに悩む人はぜひ。 →     


塩野誠・佐々木紀彦共著『ポスト平成のキャリア戦略』

⇒上述の塩野さんと、Newspicksの立ち上げの旗振り役である佐々木紀彦さんによる共著。いわゆる「意識高い系」のセグメントに向けて、令和時代のキャリア戦略について書いた良書。対談形式なので非常に読みやすい。また、「20代・30代・40代」という括りで世代別にアドバイスをくれているのもためになる。以下、本書の佐々木さんの発言を引用するので、気になった人はぜひ読んでみてほしい。

佐々木 最近、大企業の男性社員たちが、江戸時代の末期の徳川幕府に仕えていた役人のように見えてなりません。その時代に生きたわけではないのですが(笑)、きっとこんな感じだったんだろうなと。世の中が大きく変わることが想像できていないのです。
ちなみに、明治維新後に徳川幕府の役人がどんな人生を送ったかを調べたのですが、進路は主に3つありました。ひとつは、旧幕府の親方についていって落ちぶれながらも静かに暮らした。もうひとつは、新たに商売を始めた。3つ目は、新政府にお仕えした。ただし、商売を始めた人はほとんどが失敗していて、新政府に仕えた人たちもあまり高位にはつけなかったそうです。すなわち、最後の最後まで脱藩せずに古い秩序に仕え続けた人たちが、新しい時代において活躍する可能性は極めて薄いということです。あの勝海舟でさえ、維新後は表舞台にはほとんど出てきてませんからね。
塩野 それはすごくいい事例です。かなりラディカルに言い切れるのですね。
佐々木 大企業の男性に恨まれそうですが(笑)、私の正直な時代認識です。

塩野誠・佐々木紀彦共著『ポスト平成のキャリア戦略』


山口周著『トップ1%に上り詰めたいなら、20代は“残業”するな』

⇒20代の過ごし方でキャリアは決まる───! トップコンサルタントの山口さんが語る、20代のための実践的キャリア論。私自身がキャリアに悩んでいた社会人2年目の時にこの本を読んでキャリアを考え直し、その後コンサルティング・ファームへの転職を決意したという経緯があり、人生を変えるレベルのインパクトがある本であることは間違いない


堀江貴文著『99%の会社はいらない』

⇒「99%の会社はいらない」という衝撃的なタイトルにショックを受けた人も多いはず 。だが、あなたの会社は本当に世の中にとって必要だと言い切れるだろうか───?堀江さんの本を読むと、ゼロベースで物事を考えることの大切さを教わることができる。そしてこの本は2016年に出版されたが、世の中はいま確実にこちらの方向に向かっている。段々と時代が堀江さんに追いつきつつある、といっても良い。未来のキャリアを考える上で必読の一冊。


山崎元著『仕事とお金で迷っている私をホンネでズバッと斬ってください』

⇒マネーとキャリアのプロ・山崎元さんによる人生相談本。転職に結婚に資産運用など、リアルな人生相談が寄せられるのに対し、山崎さんが持ち前の痛快な切り口でバッサリと一刀両断するのが読んでいて小気味良い。この本を読めば、職場の先輩が語るような害のない話の100倍人生のためになる忖度なしの実践的アドバイスが得られるはずだ。


楠木建著『好きなようにしてください』

⇒上と同じく人生相談本。一橋大学の名物教授・楠木さんが、学生やビジネスパーソンの悩みに1つずつ答えていくのだが、どの回答も「好きなようにしてください」から始まるという謎の縛りプレイが読んでいて面白い。この本を読めば、キャリアに迷う人もきっと背中を押される気持ちになること間違いなし。
(※この本が面白かった人は、同じく楠木さんの『すべては「好き嫌い」から始まる 仕事を自由にする思考法』も読んでほしい。「好き嫌い族宣言!」は読んでいてとても痛快だった)


佐藤優著『仕事に悩む君へ はたらく哲学』

「豊かさとは何か」「良好な職場環境とは何か」「天職とは何か」「働くため自分を変ることはできるのか」「一人でいることは悲しいことか」───。そんな人生の根源と向き合うような悩みに対して、佐藤優さんが鮮やかに答えてくれる一冊。「はたらく哲学」というタイトルだけあって、本書の中ではアリストテレス、アダム・スミス、マルクス、ニーチェ、ハンナ・アーレントなど、過去の偉人の考え方が分かりやすく紹介されている。はたらくことに悩んだら必ず読んでほしい一冊


冨山和彦著『有名企業からの脱出 あなたの仕事人生が〝手遅れ〟になる前に』

⇒産業再生機構時代に数々の大企業の再生に携わった冨山さんが目撃した「有名企業の負の姿」───。この本では、冨山さんがそんな目撃談をこれでもかというほどにリアルに、そしてボロクソに語っていく。終身雇用制度が崩壊した令和の時代、親や親戚から褒め称えられる有名企業で働くことは必ずしも良い選択肢ではなくなりつつある。まずはこの本を読んで、その先にどのようなキャリアを歩むかはあなた自身が考えてほしい。


堀江貴文著『ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく』

堀江さんのベストセラーにして原点とも言える本。福岡の田舎で生まれ育った堀江さんはなぜ東京へ上京し、ライブドアを起業したのか?そして逮捕されて全てを失った堀江さんは、なぜ「それでも僕は働きたい」と語るのか───?読む人すべてに感動を与える納得のベストセラー
(※こちらのちきりんさんのブログ記事もどうぞ)


ちきりん著『未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる』

⇒人気ブロガー・ちきりんさんによるキャリア本。「人生は二回、生きられる」とあるが、人生100年時代は、たった一度のキャリアをずっと続けていけるほど簡単ではなくなってしまったという時代背景を正しく認識しておく必要がある。この本を読めば、そんな人生100年時代をたくましく生きていく勇気が湧いてくるはずだ。
(※ちきりんさんのこちらの記事もぜひ。 →                    


世界の流れを知る

いわゆる「自己啓発本」ばかり読んでいると、見える世界がどんどん狭くなる。私たちの視野を広げてくれるようなオススメ本をセレクトしました。


山口周著『ニュータイプの時代』

オールドタイプ(旧型の価値観)からニュータイプ(新型の価値観)へ───。論客・山口さんが次世代に必要な思考様式を『ニュータイプ』と名付け、24のテーマで分かりやすく解説。全ての予言が当たるとは限らないし、また、すぐにその方向に世の中が動くとも限らない。しかしこの本を読めば自分のキャリアをどの方向にベットさせれば良いか、その勘所を掴むことができるはずだ。自分がいま所属している会社組織がニュータイプとオールドタイプのどちらに当てはまっているか考えてみるのも面白いかもしれない。


山口周著『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」~』

⇒2017年に出版され、山口さんを一気にメジャーにした出世作。この本を読めば、MBA的・コンサル的な問題解決方法が時代遅れになりつつあることがよくわかる。そして奇しくもその流れを加速させたのが2022年末に登場したChatGPTだ。これからのビジネス・経営に求められる方向性のヒントになる一冊。


佐藤優・片山杜秀著『平成史』

⇒バブル崩壊、オウム真理教、小泉劇場、ホリエモン現象、東日本大震災、第2次安倍内閣───。30年にわたる平成という時代を総括した良書。『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』。今という時代と未来の世界を捉える上で、平成を振り返る価値は大きい。
(※この本が面白かった人は、同じ2人の対談書である『現代に生きるファシズム』もオススメしたい)


佐藤優著『危ない読書 教養の幅を広げる「悪書」のすすめ』

ヒトラー、スターリン、カルロスゴーンにドストエフスキーに毛沢東、革マル派リーダーに横領犯、逮捕歴31回の性解放運動のリーダー…。普通の人が手を出さない「悪書」にこそ、教養の幅を広げるヒントが隠されていると佐藤さんは語る。知の巨人にして知の怪物・佐藤優だからこそ書けた、【人間の本性】を暴く型破りな読書案内本


佐藤優著『大国の掟 「歴史×地理」で解きほぐす』

地政学入門ならこの本を読んでほしい。かつて外務省で情報分析業務の最前線を担っていた佐藤優さんによる、アメリカ・ロシア・ドイツ・中国などの大国の行動原理の解説書。理系で学生時代に社会の勉強から遠ざかっていた人でも、この本を読めば歴史や地理などの社会科目がどのように現実世界にクリティカルに影響を及ぼしているかが分かるはず 。2016年に出版された本だが、2022年のロシアによるウクライナ侵攻の内在的論理をしっかり描き出している予言力もすごい


冨山和彦著『30代が覇権を握る! 日本経済』

「世代間対立」というキーワードを軸に、年金・社会保障・年功序列制度など、政治経済の幅広いテーマを「ぶった斬る」痛快な一冊。2012年に出版された本だが、状況は良くも悪くも変わっているとは言い難い。それゆえに1つ下の成田さんのような本が登場したのだと思う。


成田悠輔著『22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる』

⇒『若者が選挙に行って世代交代を促し、政治の目を未来へと差し向けさせよう。選挙のたびにそんな話を聞く。だが、断言する。若者が選挙に行って「政治参加」したくらいでは何も変わらない』───。
衝撃的な書き出しからスタートする1冊だが、中身も衝撃的。そして2022年夏に登場した本書だが、2022年末にChatGPTがリリースされるという時代性もマッチしていたといえる。上の冨山さんの本と併せて読むと刺激的なのでオススメ。


塩野誠著『デジタルテクノロジーと国際政治の力学』

GAFA vs 国家、勝つのはどっちか───?肥大化するデジタルプラットフォーマーの存在を、国民国家は許さない。時代の流れを抑えるために読んでおきたい1冊。本書に関連して、以下、佐藤優さんが2011年に書いたホリエモン(堀江貴文氏)に関するWeb記事を引用する。気になった人はこちらのWeb記事および塩野さんの本を読んでみてほしい。

堀江氏は、実業家として成功したが、決して拝金主義者ではない。市民社会の原理に極めて忠実な人である。市民社会においては、議会制民主主義が基本になる。国民は選挙で政治家を選ぶ。政治家を選んだ後は、国民は政治をプロの政治家に任せ、市民としての活動に専心する。市民としての活動とは、欲望の追求、つまり経済活動だ。そうすることによって秩序ある社会の発展が自ずから成り立つと考える。こういう市民社会の論理を徹底すると、アナーキズムに近づく。「国家なくしても人は生きていくことができる」という思想を、堀江氏は実践で示した。

国家は本質において嫉妬深い存在だ。堀江氏のような国家に依存しない、市民社会の論理を徹底する人を、国家秩序の担い手という自意識を強く持つ検察官は、本能的に拒絶するのである。堀江氏が逮捕された事案は、虹のスペクトルの中の中間色のようなものだ。虹の7色のどこまでが赤色でどこからが橙色になるか、さらにどこで黄色に変わるかはよくわからない。虹の赤色を青色と描き出すことは、プロの特捜検察官の手にかかれば朝飯前である。要は、「ホリエン的な、額に汗して働く国民と異なった価値基準を持つ者を断罪することが国家のためだ」と検察官が信じれば、堀江氏を犯罪者にすることは、きわめて簡単なのである

【佐藤優の眼光紙背】開き直れ、ホリエモン! - 佐藤優


お金の現実を知る

資本主義社会を生きる以上、無視できないのが「お金」の知識。情弱ビジネスや陰謀論に与しない、本当に読む価値のある良書だけをセレクトしました。


山崎元著『学校では教えてくれないお金の授業』

⇒パーソナル・ファイナンス(個人のお財布の管理)を学ぶなら山崎元さんの本一択。この領域は金融業界のしがらみから抜け出せない「忖度本」や、楽して儲かることを謳った「情弱ビジネス本」などが蔓延する危険な領域だが、山崎さんの本はそうした心配とは無縁。資産運用に関する知識をロジカルに身につけるためには、正直山崎さん以外の選択肢がないといっても過言ではないくらいにすごい人。「金持ち父さん 貧乏父さん」ではなく山崎さんの本を読みましょう。
(※同じような切り口でより実践的な本として、田端信太郎さんの『これからのお金の教科書 年収の伸びしろがケタ違いになる視点65』もオススメ。生きた知恵が学べます)


池上彰著『知らないと損する 池上彰のお金の学校』

情報の信頼性に定評がある解説者といえば、おなじみ池上彰さん。上の山崎さんの本からもう少し範囲を広げて、政治経済の領域も含めてお金の基礎知識を教えてくれる良書。2011年(アベノミクス前)と少し古いが、原理原則を分かりやすく解説しているのでオススメ。上の山崎さんの本と併せて読めば、情弱ビジネスにつけ込まれる隙は完全になくなる


石野雄一著『「知識ゼロ」の人のための 超ざっくり分かるファイナンス』

⇒ファイナンスは全てのビジネスパーソンが必ず学んでほしい。なぜなら、ほとんど全ての会社は市場から資金調達をしているのであり、投資家のロジックから無縁でいられることはできないからだ。ファイナンスの「企業価値の最大化」のロジックを正しく理解することが、そのまま私たちが所属する株式会社の仕組みを理解することにダイレクトにつながってくる。全ビジネスパーソン必読の教養書。


藤沢数希著『外資系金融の終わり』

⇒外資系投資銀行出身の著者が、内部事情を赤裸々に語った本。この本が出版されたのは2012年(アベノミクス前)であり、そこから景気も世界情勢も大きく変わってはいるが、業界の本質というのはそう簡単には変わらない。この本を読めば、金融経済と呼ばれる世界が決してカタギの世界ではないということが認識でき、距離感の取り方を学ぶことができる


新庄耕著『ニューカルマ』

ネットワーク・ビジネスにハマった主人公の末路を描いたダークな小説。とにかく面白い。ネットワーク・ビジネスにハマっていく人の心理描写が、これでもかとリアルに描かれている。
人のアニマル・スピリッツを刺激して意のままに操る仕組みは、何もネットワーク・ビジネスに限らず、私たちの会社や身近なコミュニティにも密かに埋め込まれており、私たちは気づかれないうちにその影響を受けてしまっている。小説を通して、ネットワーク・ビジネスにハマっていく極限の人間心理を代理体験することが、実際に自分がそうした状況に置かれた時のワクチン接種の役割を担う。


堀江貴文著『99%の人が気づいていないお金の正体』

⇒「お金の正体とは何なのか」───。未来を見通す力を持った堀江貴文さんによる、お金の本質を見抜く特別講義。国債・年金・税金・ベーシックインカムといったマクロな話題から、保険・終身雇用・クラウドファンディングやYoutubeといった身近でミクロな話題に至るまで、この本を読めば今まで持っていた常識がガラガラと音を立てて崩れていくはず
(※この本が面白かった人は、同じく堀江さんの『あり金は全部使え 貯め
るバカほど貧しくなる』
も読んでみることをオススメする)


テクノロジーの未来を考える

令和の時代に無視できないのが、テクノロジーの存在。特に2022年に登場したChatGPT・MidjourneyなどのGenerative AIは、私たちホワイトワーカーの仕事を一変させるインパクトを持っています。テクノロジーが引き起こす<革命>に、皆さんが乗り遅れませんように。
(※こちらのブログ記事もぜひ。グッドラック。)


堀江貴文・落合陽一共著『10年後の仕事図鑑』

天才2人による予言の書。これを読めば、10年後の未来に仕事がどのような方向に変わっているかがよく分かる。そしてこの本を読む私たち個々人は、間違ってもこの本が予言する『なくなる仕事』の方向に人生をベットしないようにするべきだ。思考停止で人事部から与えられた仕事を粛々とこなしている人は、将来痛い目に遭うだろう。そして将来痛い目に遭ったところで、人事部があなたの人生に責任を取ってくれるはずがない(ポイ捨てされて終わり)。未来のキャリアについて、この本を読んで自分のアタマで考えよう!


西内啓著『統計学が最強の学問である』

⇒データ分析の<ワクワク>が味わえる入門書。特に身の回りのあらゆる
ものがデジタル化する「アフターデジタル」の社会において大事になってくるのが、Webサービスを通して得られたデータをAnalyticsの力で付加価値へと変換し、UXを改善すること。これが、サービス差別化の、ひいては生き残りの必須条件となる。DX時代の教養書として必ず読んでおきたい一冊。2013年に出版されたが、統計の原理原則を説明した本なのでまったく古びていない。


藤井保文著『アフターデジタル2 UXと自由』

デジタルサービスにおけるUXの重要性について解説されている良書。いま、巷でDX・DXと騒がれているが、ほとんどのツールは、この本が定義する本物のDXのレベルに達していない「偽物」ばかりだと思う(「偽物」という言葉が相応しくないのであれば、ITリテラシーのない大企業をつけ狙った「情弱ビジネスの産物」という言い方もできる)。では本物のDXとは何なのか?何をすれば日本企業はGAFAやNetflixやTikTokに勝てるのか?本書を読めばその正解が書いてある。


新井紀子著『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』

⇒個人的に、今まで読んだビジネス本の中で5本の指に入る名作。この本を読まないビジネスパーソンは生き残れないと言っても過言ではないくらい重要な内容が書いてある。
私がこの文章を書いている2024年現在、ChatGPTがホワイトワーカーの仕事を奪う未来についてニュースなどでは話題が持ちきりだ。しかし驚きなのが、2018年に出版されたこの本の中で、その未来予想図が恐ろしく詳細に予言されていること。まさに新井さんの予想したシナリオ通りに世界が動いているといっても過言ではない。
この本を読めば、AI時代にどのような人間が淘汰されていくのか、そして淘汰されないためには何が必要になってくるか、そのヒントを見出すことができる。


西山圭太・冨山和彦共著『DXの思考法 日本経済復活への最強戦略』

⇒タイトルに書かれている「思考法」というのがポイント。この本では、今まで日本が得意としてきた昭和型のビジネスの思考法と、DX時代に求められる思考法の差異について解像度高く解説されている。これを読めば、日本の古き良き大企業が、そのままの思考法でDX時代を乗り切れないことがリアルな感覚として腹落ちするはず 。そして私たち若手ビジネスパーソンは、この本を読んでDXの思考法を学び、「デジタル・ネイティブ」として生きていくべきだと思う。難易度は高いが、挑戦する価値ありの1冊。


落合陽一著『働き方5.0~これからの世界をつくる仲間たちへ~』

⇒天才・落合陽一さんはChatGPTの誕生を軽々と見抜いていたし、その先にある「デジタル・ネイチャー」の世界まで見据えている───。時代の流れに乗り遅れたくない人は、落合さんの本を読むしかない。以下、本書より一部を引用するので気になった人は読んでほしい(繰り返しだが本書が最初に出版された2016年時点でこの未来予想は凄すぎる…)。

デジタル・ネイチャーという着想に至る以前、僕は「人間とコンピュータはどちらがミトコンドリアなのか」という疑問を抱いてきました。もちろん、ここで言っている「ミトコンドリア」は比喩です。
人間を含めてほとんどの真核生物(身体を構成する細胞の中に細胞核のある生物)は、細胞の中にミトコンドリアという器官を持っています。これは、もともと独立した生物でした。地球上に真核生物が登場したとき、そのミトコンドリアを飲み込んで自分たちの一部にしてしまったのです。ミトコンドリアの遺伝子は生き続けていますが、いまの「彼ら」におそらく意思はありません。行動の主導権を握っているのは、それを体内に持つ生物のほうです。
では、人間とコンピュータはどちらがどちらを飲み込むのか。多くの人は、コンピュータを作った自分たち人間のほうが上位種だと思うでしょう。でも僕の直観では、コンピュータのほうが後発で、より情報処理に最適化された種のように思うのです。コンピュータが登場するまで、地球上で自ら知的な環境、システムを構築できる存在は、知的生命体の中でも文明を持つ人間だけでした。
しかし前に話したとおり、ディープラーニングの登場によって、人工知能が人間を超える瞬間=「シンギュラリティ」や「マルチラリティ」が近い未来に訪れる可能性が高まっています。そういった技術革新が起これば、いまある人間社会の仕事は順次変化を遂げていくでしょうし、コンピュータ作りでさえもコンピュータによって行われるようになります。人間と同様、人工知能が自ら環境を作り出すのです。計算の速さや保存性の良さ(コンピュータはインターネットという保存装置に接続されているため、個別の人間よりデータ保存性が良いでしょう)などの点で、人間はコンピュータに生産でかなわなくなっていくでしょう。
(中略)
コンピュータがあらゆることを記述していく。人は精神や心を持つ特別な存在ではなく、身体を持つコンピュータとして受け入れられていくことによって、いままでの自然観(いわばデカルト的自然観)が崩れていく。唯一の知的生命としての人間が世界を解き明かしていくような世界観から、物質、精神、身体、波動、あらゆるものをコンピュータの視座で統一的に記述していくような計算機的自然観がデジタルネイチャーです

落合陽一著『働き方5.0~これからの世界をつくる仲間たちへ~』より


見えないものに耳を澄ませる

この世界には、目には見えないし、数値化することもできないけれど、無視できない重要な役割を果たしているものが確実に存在します。最後に、そうした存在に耳を澄ませるために役立つ本を紹介します。


佐宗邦威著『直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN』

「論理からはじめる時代は終わった」───。デザインファームBIOTOPEのCEO佐宗さんのベストセラー本。ビジネスで成功するために論理は必要不可欠だが、それだけで成果を出すことはできない。特に自分の論理思考に自信がある人ほど読んでほしい、世界の見え方が変わる一冊
以下、Amazonに掲載されている画像を引用します。気になった方はぜひ本書を読んでみてください。
(※こちらの記事も併せてどうぞ。論理と直感とを行き来できるハイブリッド人材が求められています)

佐宗邦威著『直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN』より


山口周著『武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』

⇒私は哲学の専門家ではないので本書に書かれている内容が必ずしも正しいとは言い切れないのが残念だが、初心者が読んだ時に、哲学という一見役に立たなさそうなものがキャリアやビジネスにどう活かせるのかをプラグマティックにまとめた良書。本書を入口にリベラルアーツの学びを深める人が増えることを願う。


末永幸歩著『「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』

理屈抜きで面白い。ワクワクが止まらない。そして、ビジネスにも役立つ。なぜならこの本を読めばビジネスで大切になる「観察力」を身につけることができるからだ。人生を豊かにしたい人、直観を磨きたい人、あわよくばそれをビジネスにも活かしたい人。全ての人に読んでほしい名作。


萩耿介著『イモータル』

⇒ムガル帝国時代のインドの戦乱、フランス革命の社会動乱、そして現代日本───。古代インドの哲学書『智慧の書(ウパニシャッド)』の伝承を巡る、時代を超えたストーリー展開にページをめくる手が止まらない。思想の力に圧倒されたい人はぜひ。この本は、本物です。


小松美羽著『世界のなかで自分の役割を見つけること――最高のアートを描くための仕事の流儀』

https://amzn.to/3Tm7RZE


迷いはない。
不安もない。
キャンバスに向かう。筆をとる。線を走らせる。絵の具が混ざり合う。大きく広げる。筆を動かす。指を動かす。
絵の具が音をたてる。色が意味を持つ。腕も、顔も、服も、裸足のつま先も、絵と一体化する。いつのまにか、私は絵の母となる
私の魂の放つ熱が、世界と宇宙に存在する無数の命が放つ熱と溶け合うように、強く念じる。神獣やスピリットの熱を、小さな自分が感じ取れるように、強く祈る。
やがて作品の中の神獣が自由に動き出す。咆哮し、目を見開き、牙を剥き、雄叫びをあげる。はしゃいだ狛犬が、勢いよく走り出す。
描く。ひたすら描く。
息を吸い、吐くように。
生まれ、交わり、生み出し、生きるように。

小松美羽著『世界のなかで自分の役割を見つけること――最高のアートを描くための仕事の流儀』より

神獣をモチーフとした作品で一躍有名となった、日本の魅力を伝える作品を作り続ける新進気鋭のアーティスト・小松美羽さんによる仕事論。私は仕事が辛い時に何度もこの本に支えられた
(※こちらの公式サイトもぜひ)


水野学・山口周共著『世界観をつくる 「感性×知性」の仕事術』

⇒クリエイティブ・ディレクター水野学さんと、コンサル出身の独立研究家山口周さんの『最強タッグ』による対談本。狭く捉えればヒット商品を生み出したいプロダクト開発者やマーケターの仕事のヒントが満載だし、広く捉えれば資本主義下の株式会社というフォーマットでの「自己表現」のヒントを得ることができる
見えないものを見えるようになりたい人はぜひ読んでほしい一冊。


田坂広志著『直観を磨く 深く考える七つの技法』

⇒『あなたは自分の中に<天才>がいることに気がづいているか』───。
賢人・田坂広志さんによる、論理思考を超えた「深く考える七つの技法」の講義。途中ややスピリチュアルっぽい記述が出るので賛否は分かれそうだが、私はとても腹落ち感があった。オススメです。


村上春樹著『職業としての小説家』


私が仕事をする上でのバイブル的存在の本。小説家・村上春樹さんが、小説を書くプロセスや必要な心構えを語った本。私はこの本の仕事の進め方にとても共感し、日々の仕事に取り入れている。


岡本太郎著『自分の中に毒を持て』

どうしてそのときそんなことを考えたのか、今はもう覚えていない。ただ、このときにこそ己に決断を下すのだ。戦慄が身体の中を通り抜ける。この瞬間に、自分自身になるのだ、なるべきだ、ぐっと総身に力を入れた。

「危険な道をとる」

いのちを投げ出す気持ちで、自らに誓った。死に対面する以外の生はないのだ。そのほかの空しい条件は切り捨てよう。そして、運命を爆発させるのだ。

岡本太郎著『自分の中に毒を持て』より

多くは語らない。かつて時代を切り拓いた稀代の芸術家・岡本太郎さんのエネルギーを、本書で体感してほしい。必ずあなたの人生を変えるインパクトがあるはずだ。


他人の人生を代理体験する(小説)

最後に小説の紹介です。
ビジネスパーソンが小説を読む意味とは何でしょうか?娯楽としての読書というのも1つの解答としてあるでしょう。ですが私は「代理体験」こそが小説を読む意味だと思っています。

小説には、現実のある側面に光を当てて、ある意味「誇張して」描き出すことによって、逆説的にこの世界の真実をよりリアルに描き出したものです。そこで描かれた主人公の人生は、架空の他人の人生であると同時に、実在するあなた自身の人生でもあります。小説を通して他人の人生を代理体験することが、あなたの人生の見識を一段高みに引き上げてくれるはずです。
ようこそ、物語の世界へ。


佐藤優著『僕ならこう読む』

⇒まずは小説そのものでなく「小説論」から。小説論といっても堅苦しいものではない。この本では知の巨人・佐藤優さんと一緒に12冊の小説を一緒に読み解く。本書を読む中で、「なるほど、佐藤さんはそう読むのか!」という新鮮な発見があるはず 。今まで小説に慣れ親しんでこなかった人は、ぜひ最初にこの本を読んで、小説を読み解く楽しさを体感してほしい。ここで紹介されている小説も、どれも実際に読んで面白いものばかりなのでオススメ。


西加奈子著『サラバ!』

『あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ』───。
気弱な主人公・歩(あゆむ)のライフストーリーを描いた小説。イラン・エジプトでの少年時代、姉との確執、両親の離婚、女性と遊び続けた20代、そして物語終盤に待ち構えるどんでん返し───。この本を読めば、『自分の人生を生きる』とはどういうことか、今一度考えさせられるはずだ。西加奈子さんが命を削って書いた、魂揺さぶられる名作


綿矢りさ著『夢を与える』

典型的なバッドエンド。チャイルモデルとしてブレイクし、そのまま芸能界入りを果たした夕子の物語。芸能界の光と闇、性愛と母娘愛、「夢を与える」ことの重すぎる代償、「私は他の女の子たちよりも早く老けるだろう」───。『蹴りたい背中』以来3年半ぶりとなる渾身の長編小説。
(※私はもっとハッピーエンドの本が読みたいんだ!という方は同じ綿矢りささんの『手のひらの京』をどうぞ。)


村上春樹著『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』

『自分が見たいものを見るのではなく、見なくなくてはならないものを見るのよ』───。
高校時代をともに過ごした4人の親友から、大学時代に絶縁を告げられ、死の淵をさまよった多崎つくる。そこから16年後、新しい恋人・沙羅に促され、高校時代の友人4人に再会しにいく「巡礼の旅」へ出かける───。
私が村上春樹小説にハマった一番最初のキッカケになったのがこの本。書店で最初の一文を読んだ瞬間に一気に引き込まれた。村上春樹小説に初チャレンジしたい人は、この小説か、『海辺のカフカ』が読みやすいのでオススメしたい。
(※なお、私の人生ダントツNo.1本は村上春樹さんの『ねじまき鳥クロニクル』です。かなりコアすぎるので初めて村上春樹小説を読む人にはオススメしませんが、慣れてきたらぜひ。)


ダン・ブラウン著『ダ・ヴィンチ・コード』

https://amzn.to/3Tyke68


マリー・ショーヴェルの声が聞こえた─── “いつの日か、あなたが答えを知る気がしてならないの”
自分はいま、古のローズ・ラインの下で、巨匠たちの作品に囲まれている。ソニエールが見守るのに、これ以上ふさわしい場所があろうか。ラングドンはいまこそ最後の詩のほんとうの意味を理解したと思った。天に目を向けると、ガラス越しに星の輝く夜空が見えた。

ダン・ブラウン著『ダ・ヴィンチ・コード』より

物語はフランスのパリ、ルーブル美術館から始まる。ハーバード大学の宗教象徴学教授ロバート・ラングドンと、フランス司法計算官暗号解読官であるソフィー・ヌヴーが、隠された「聖杯」の謎を解き明かす、スリルと教養溢れる逃走劇。理屈抜きでただただ面白い。読書の楽しさを思い出させてくれる超大作ミステリー。
(※ダン・ブラウンの「ラングドン」シリーズは『天使と悪魔』『インフェルノ』も読みましたが、どちらも同じくらい面白い本だったので、『ダ・ヴィンチ・コード』が面白かったという方はぜひ読んでみてください。自分もいつか時間ができたらダン・ブラウンシリーズは読破したいなと思っています)


リチャード・バック著・五木寛之訳『かもめのジョナサン【完成版】』

「いいかい、フレッチ? わたしはカモメなんだ。わたしはただ飛ぶのが好きなんだ、たぶん……」
「ジョナサン!」
「わかったな、フレッチ。きみの目が教えてくれることを信じてはいかんぞ。目に見えるものには、みんな限りがある。きみの心の目で見るのだ。すでに自分が知っているものを探すのだ。そうすればいかに飛ぶかが発見できるだろう」

リチャード・バック著・五木寛之訳『かもめのジョナサン【完成版】』

飛ぶことの魅力に取り憑かれた一羽のかもめ・ジョナサンの物語。人生の意味に悩んだらこの本を読んでほしい。この小説には世界の真実が描かれている
(※勝手なイメージだが、マコなり社長のYoutubeチャンネルを好きな人は、きっとこの小説も好きだと思う)


劉慈欣著『三体』

この本はヤバい。もうそれ以上の表現が思いつかないくらいにヤバい。文化大革命、物理学と謎の<ゴースト・カウントダウン>、VRが描く「三体」の天体ワールド、全てのストーリーが圧倒的異次元の完成度で迫り来る。マーク・ザッカーバーグやバラク・オバマ元米国大統領も絶賛した、中国SFの最高傑作


関連リンク

以下のリンクでもオススメ本をまとめています!ぜひご覧ください!

20代のうちに読むべき本
読書の仕方がわかる
キャリアについて考える
仕事の速さを極める
思考力を鍛える
メンタル管理・ストレスマネジメント
Excelを極める
スライド作成・PowerPointを極める
議事録・文章力を磨く
マーケティング
データ分析・テクノロジー
金融・お金に強くなる
デザイン
デザイン思考
新規事業
コンサルに入ったら読む本
スタートアップ・ベンチャーに入ったら読む本(※インターン含む)
組織の本質を知る
学生・就活生が読むべき本
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