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毎日、上出来。

今、他のチームのお手伝いを時々している。

私は普段人材系のお仕事をしていて、主に労務的なことや採用関連などを担当しているのだが、クライアントに訪問する機会も多い。これから担当案件を持つ予定だからもっと外出が増える予定ではあるのだが、今は内勤がメインだ。

ちなみに、これまでは業種はなんであれ美容関連の仕事に従事してきた。だから、美容がまったく関係のない仕事に携わることになったのは自分でもチャレンジだったし、きっかけは約8か月勤めた前職での適応障害、そしてうつ症状を経験したことだった。(休職期間を含めて8か月です。詳しくは過去の記事をご覧ください。当時のリアルな私がだだ漏れです。あの頃は本当にしんどかったなぁ……)

美容関連から離れたことは、自分の中でそこそこに大きな決断だった。でも、今でも私はチャレンジすることを選んだ自分を上出来だと思っている。そりゃあ未知の分野なので毎日が勉強だし、ミスもするし、いまだにクライアント訪問は緊張の連続だ。だけど、以前勤めていた会社の人に求人がないか相談して、募集中の職を紹介してもらえたこと、そして同じ会社に私がメンタルを壊してしまったことや今も再発に用心しながら過ごしていることを知っている人がいるというのは、とてもありがたい環境だと思っている。直属の上司がそうなのだが、私の状態を知りながら採用を進めてくれたことに毎日感謝しているし、機会がある度に感謝を伝えている。最終面接の時はひょこっと応援にも来てくれた。なんてありがたい。

しかし仕事は仕事。環境に甘えてばかりはいられない。入社したばかりの頃は、メンタルのアップダウンが結構あってきつかった。事情を知る人が気にかけてくれたけど、仕事を失うわけにはいかないという思いもあって、強がってしまった部分もあった。だけど、私は嘘をあまりつけないので、「2年以内に再発する人が6割以上なので用心してます」と伝えている。今も用心している。たとえ自分らしさを取り戻せてきて、毎日ごきげんに楽しく過ごせていても、過信はしない。無防備にもなれない。睡眠不足は大敵といわんばかりに早く眠るようになった。自分の心身の調子もうんと気にかけるようになった。

ありがたい環境や未知の仕事となれば、頑張って認められたい気持ちもある。昔の私ならきっとめちゃくちゃ仕事に打ち込んでいた。でも、今は自分でブレーキをかけるようになった。仕事を詰め込みすぎない。無理や無茶はしない。休憩時間もスケジュールにちゃんと組み込む。そして一番は、先の不安をいくら考えたところでなるようにしかならないのだから「今」や「目の前のこと」に集中する。そうやって一日一日を積み重ねていくことで、半年間やってこれた。

ここで冒頭の他のチームのお手伝いの話に戻るのだが、私が今携わっている業務とはまったく別の業務をお手伝いしている。最初は仕事を引き受けてきた先輩に「なんで??」と思いもしたが、そこまで負荷がかかる仕事でもないし、役に立っているのかはわからないが感謝はされるのでまぁいっかと思うようになった。

お手伝いをするようになってしばらくした頃、こんなことを言われた。

「いつもきちんとされてますよね。身だしなみとかメイクとか。仕事も丁寧だし、すごいなって思います」

お世辞でも嬉しかった。いつクライアント訪問などの外出予定が入るかわからないので、服装や髪型やメイクには常々気を遣っている。仕事についても自分がちゃんと対応できるようにお仕事ノートを取ってどんな場面にも備えてある。お手伝いをしている業務はエンドユーザーに接するので、傾聴を意識して些細なことでもメモを残すようにしていた(私はメモ魔で心配性なのである)。

私は単純なので、褒められたらがんばれるチョロい人間なのだ。頑張り方は用心しながらになってしまうけど、それでも「(身なりとか仕事とか)ちゃんとしてて良かった〜!」と思ったのだ。あとで先輩から「こひなたさんが来てくれて助かってるってお礼を言われたよ」と聞いた。チョロい私は謙遜しながらも、やっぱり嬉しかった。

一度心が折れてガタガタになったからか、今でも心は柔らかくて繊細なところがあったりする。随分立ち直ってきたはずだけど、以前より傷つきやすくなったと感じるし、脆くて危うい自分がいることを私はちゃんとわかっている。

だから、誰かの機嫌や言葉や行動に対して振り回されないよう、感じたり察したりしやすい自分に対して「心当たりがないなら、自分の機嫌は自分で何とかするものだから心に留めなくていい」「どうしようもないことは悩まなくてOK!」「やるしかないならやるしかない。なんとかなる!」と思うようにした。すると、ちょっと楽になった。

そして、自分に課すハードルは随分下げた。あれができなかった、これもできなかった、こんなミスをした、そんな日でも、一日の終わりに反省してる私はえらいし、用心しながらも卑屈にならずに目の前のことを積み重ねている私はえらい。そう、毎日上出来なのである。

出勤前に5分間だけヨガをしている。時間に余裕がある時は、そこにスクワットと部位別のトレーニングをプラスして20分程度体を動かす。朝に運動をすると体が目覚めて、「今日もちゃんと社会人しますか!」という気持ちになれる。調子が乗らずに運動ができない日だってある。そういう時は、大きく伸びをして、肩甲骨を回す動きをするだけでも全然違う。あと、スカルプブラシやパドルブラシでの頭皮マッサージも気持ちがいいのでお気に入りだ。1〜2分程度するだけでフェイスラインのもたつきが緩和されるので欠かせない。

こうやって自分で自分がいいと思える状態へ持っていくのも、精神の安定に繋がっている気がする。

どうしても気分がもやもやしたりくさくさとしてしまう時もある。そんな時は早く寝る。それがうまくいかない時は、いいなと思った言葉をノートに書き写している。私は日頃からジャンルを問わずに響いた言葉をメモしたりスクショしたりしている。それを気が向いた時にノートに清書するようにしてみたところ、なんとも心が落ち着いて気分が晴れることを知った。書くことで言葉がじんわり染み込む感覚と、集中して書き写すことで無心になれるこの方法が自分には合っていた。名言は生きていくためのアイデアで、自分の軸を強くしてくれるエッセンスで、魂の栄養でもある。

積み重ねた毎日の先にどんな未来があるのかはまだわからない。でも、きっとなるようになる。願わくば、楽しいことや素敵なことが待っていてほしい。そうしていつか、いい顔をしたチャーミングで穏やかでだけど頼もしいおばあちゃんになれたら嬉しい。

こんなことを思える今の私は、なかなかに上々だと思うこの頃なのである。

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