【映画感想】忍たま?昔見てたわ懐かしい〜って人ちょっと聞いて
毎日夕方ぐらいにやってた子ども向けアニメでしょ、知ってる知ってる〜っていうそこのあなた!!!ほんとはもっと深い魅力を持った作品なんです!
12/19に公開された『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』。
いつもの忍たまって、忍術学園ののほほんとした日常ギャグ漫画みたいな感じだったような…?って印象をお持ちの方も多いんじゃないでしょうか。
ですが!!今回の映画はいつもの忍たまと一味違い、シリアス要素強めのストーリーになってるんです!まず、土井先生が行方不明になるところから始まりますと言ったら伝わる?忍たまってこんなんだっけと戸惑うこと間違いなし。想像の何倍も頭を使うし、感情も動かされるし、大人でも十分楽しめるというか、大人こそ楽しめるんじゃないかと思いました。子供向けアニメだと油断してたらびっくりするぞ。
シリアス大人向け要素の魅力のひとつは、大人のプロ忍者たちの描写の分量が多めなこと!もちろん忍たまたちも登場するのですが、かっこいい大人たちの活躍がたっぷり描かれているんです。いつもは忍たまたちに振り回されている優しい先生たちの実力ある忍者としての姿も見られます。忍たまたちはしっかりしていても子どもは子ども。そんな彼らを助けたり、ほんとに危ないことは自分が引き受けたり、責任感を持ってしっかり線を引いて戦う大人たちの姿がとても素敵。
私の推し大人はタソガレドキ忍者の雑渡昆奈門さん(包帯ぐるぐるの人。cv.森久保祥太郎さん)はい、つよつよオーラがあって実力があるっていうことは知っていました。今回も戦闘シーンでは圧倒的強さを見せつけてくるしもはや空飛んでる??ってレベルの軽い身のこなしには惚れ惚れしてしまいます。でも今回は!それに加えて仕事人の顔もしっかり見せてくるんだよこの人!!部下の教育してたり忍術学園の先生とプロ同士の仕事の話をしたりしている、しごできすぎる雑渡さんは大人として尊敬するし理想の上司(ちょっと怖いけど)。自分の立場でのふるまいをそこまで割り切れるのかというほどにシビアにこなしている姿からは、忍者の世界の厳しさが伝わってきてはっとさせられました。そうだ忍たまって忍者の話だった。
うーん大人向けストーリーってことは難しいのかしら、雑渡さんって誰だろうついていけるだろうかって思った方も心配しなくて大丈夫!
こんなにシリアスで大人向け要素も多い本作ですが、乱太郎をはじめとする忍者のたまごたちの存在はやっぱり大きくて、最後まで夢中で見ていられるのです。人の名前を間違えまくるお約束や大ピンチの状況でもギャグを忘れず笑わせてくるこの子たちを見ていると、そうそう忍たまってこんなのだったと安心できます。一年は組、めちゃいい子たちなんです改めて。友だちが落ち込んでいたらみんなで話を聞く。できることを考えてやろうとする。すっごく仲間想いで温かいチームワークは、見ているだけで心の充電になります。ふとした瞬間に鋭いことを言ってこの子たち忍者のたまごだったわと思い出させてくるのも良かった!シリアスなストーリーだからこそ、彼らの楽しそうで明るいところも、素直で真面目なところもじっくりと見ることができたし、そのバランス感が忍たま作品を魅力的にしているんだろうなと思う。彼らが生きている世界って実は戦いが繰り広げられている厳しい時代なんだけど、それでもその中でたくましく無邪気さ全開で動き回る忍たまたちが健気で眩しくて、観終わった頃にはよーし頑張ろうと元気がみなぎってくるでしょう。
何年も前に好きだった本を読み返す、映画を見る、音楽を聞く。アニメに限らず、変化した自分の視点で改めて味わってみると全然印象が違って驚いたこと、ないですか。今回の忍たまは、違う楽しみ方ができるよ!って手渡してくれてる。これってなかなかない贅沢な機会なのではないでしょうか。ちょっと思い出してから行きたい方向けに公式が解説動画まで出してくれている…!
まだまだ紹介できてないかっこいいキャラクターとか胸熱シーンもたくさんあるんだ!騙されたと思って一回観てみて!!