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私の仕事に関してのこと
「まずは深く考えずにどんどん書きたいことを発信していくのがいいよ。」
と、とある先駆者様のアドバイスを受けて、
さっそく2作目の記事の作成に取りかかることにしました。
前回初めて記事を書いた際に自己紹介にて私の職業について記しましたが、
私は現在、葬儀会社に勤務しております。🪷
まずは私がこの仕事を志したきっかけについてご説明致します。
30代半ばにして仲の良かった友人たちの人生と自分の人生を比較した時に、自分の人生って本当にパッとしないなと漠然と思いました。
同年代で活躍している彼らを羨ましく思った私は、特殊な業種に身を置くことでひょっとしたらこんな私でも特別な者になれるのではないか?
という一風変わった淡い期待のみで葬儀業界に転職しました。
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葬儀業界に対する世間のイメージ 🧐
近年ではどの都市でも比較的大通り沿いの目立つところにセレモニーホールが建っていて、中には新卒で社会人生活を葬儀業界からスタートしていくという方も増えてきたと感じています。
ただその一方で、
「人の死」を商売にしているということに対してマイナスイメージを持つ人達が一定数いたり、
「そもそも人はいつ亡くなるかわからない」という状況の中で常に様々な準備をしていかなければならないという労働条件などもあり、
総じて周囲の人達からは「葬儀業界は大変そう」と思われがちだと感じています。
私は日本全国の全ての葬儀会社の事情を知っているわけではないですし、各々の葬儀会社によって勤務体系は様々だと思いますが、
いわゆる葬儀の現場で働く人たちは、
多かれ少なかれ勤務時間や休日面などで他の職種と比べれば、やはり自由が効きにくい職種だとは思うことが多々あります。
葬儀業界で働く人たちの特徴 🧐
マイノリティなのかもしれないですが、私のように今の自分を変えたいと思って志す人もいれば、
自身の大切な方を亡くされたことがきっかけとなり志す人もいれば、
人の役に立ちたいとか、他人がやらなそうなことをあえてやってみたいとか、高収入が見込めそうだから、などという様々な理由の人たちがこの業界を志し、この業界で働いていると感じています。
ただ葬儀会社によって千差万別だとは思いますが、
高収入が見込めそうに関しては、不規則で拘束時間も長いわりには「そうでもないよなー?」というのが私の個人的な見解ではあります。笑
昨今は『家族葬』という小規模な葬儀体系が主流になりつつありますので、純粋に葬儀だけで収益を立てていくことが難しくなってくる葬儀会社も増えていくのではないかと予測しています。
そして、私たちの仕事は誰かが亡くなるという上で成り立っていますから、
そういった要素に罪悪感を感じたり抵抗を感じてしまうと仕事をしていく上で精神的にしんどくなっていく傾向にあるため、個人的には精神的にも肉体的にもタフな方が望ましいと感じています。
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私が思う
葬儀現場において重要なこと 🧐
私はたかだか6年ほどしかこの業界で働いていませんので…
10年〜30年近く働いている同業種の方々や、
葬祭においてご導師様としてご出仕頂く宗教家の方々から見れば私など駆け出しもいいとこなので、私自身の未熟な要素は真摯に受け止めて今後も日々学ばせて頂く所存ではございます。
ただ駆け出しの期間ながらも、葬儀現場の最前線と呼べる場所で私なりに奮闘してきたことで気付いたことや培ったことも少なからずあり、それらは今の私にとって財産となっています。
ただそれはある意味膨大な情報量でもございますので、今後改めてnoteを通じて様々な切り口で業界のことや葬儀そのものについて記していきたいと思っています。
前置きが長くなりましたが、
そんな私がこの仕事で大切にしていることは、
勘違いしないこと
葬儀って非日常的なことですので、
基本的には葬儀に関して詳しくないというご遺族様がほとんどだと思っています。
それは
・葬儀自体をそんなに経験する機会がないこと
・普段から葬儀について考えることがないこと
そこへ大切なご家族様が亡くなってしまったいう一種のパニックも加わるため、
例えば喪主様になられる方が、仮に社会でご活躍されていらっしゃる有識あるお方様であっても、こういった場面に直面された時に冷静にご自身の気持ちを保つということが困難になります。
そういった不安定なお気持ちの中で葬儀の打ち合わせが行われますし、そして気持ちが落ち着かないまま葬儀日を迎えてます。
終始不安的なお気持ちの中で、故人様を荼毘(火葬のこと)に付して儀式を滞りなく終えられた時に、ご遺族の方々は不慣れなことから解放されて精神的な落ち着きを取戻して安堵されることもあります。
そういった瞬間に、大変な思いをされたご遺族様側から葬儀に携わったスタッフに対して「ありがとう!」と感謝の意を表して頂けることがあります。💐
葬儀に従事している人はこの瞬間がたまらなく好きだから過酷ながらもこの仕事を続けていけるのだろうと感じていますし、何より私自身もそんな中の1人だといえます。
ご遺族様から感謝のお言葉を頂くということがこの仕事において最もやりがいを感じることができるポイントであり、この仕事を続けていく上で大きな糧となっていくことは間違いないことです。
ただし私が常日頃から感じていることは、
葬儀従事者において葬儀というシチュエーションは日常ですから、私たちの行ったことでご遺族の方々が感謝を示されても、
自信はつけても、決して天狗になってはならないと思っております。👺
基本的に儀式は宗教家による読経だったり式次第といわれるプログラムがございますので、儀式はそこに沿って進行していくという、ある意味これは予定調和のようなものだと思っております。
つまり儀式だけを見れば限られた時間の中で決められたことを行っているだけですから、言い方はよくないですがこのシチュエーションに慣れてしまえば何回もコピーが可能だと思います。
真の感謝を頂かなければならない!💐
葬儀という厳粛な空間において1つの些細な失敗も許されないという重たい空気がその場に漂うからこそ、
例え儀式が予定調和だったとしても、提供する私たちが失敗なく葬儀を終えた時に私たち自身も安堵してしまうため、ご遺族の方々の感謝の気持ちを素直に受け取ってしまうものですが、
その方々の最後のお別れに
相応しい場面を提供してこそ真のプロ
だと思っていますので、
予定調和の儀式だけを提供するのではなく、儀式も含めて最良のお別れの空間を作り出すことこそ葬儀の品質を高めることだと思っています。
個人的にはここのオリジナリティにこだわれる葬儀会社や葬儀担当者はとても魅力的だと感じています。
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この業界は時代と共に変化してきました。
よくベテランの諸先輩方は「昔の葬式はな〜」と武勇伝っぽいことを語って頂けるのですが、
もうすでにお客様が葬儀会社を選んで頂く時代に突入していると思っておりますので、
万が一の際に頼って頂けるような組織だったり、人物だったりに常日頃からならないといけないと危惧しております。
皆様にとってはあまり興味がない業界のお話かもしれませんが、私としましては今後もちょこちょことお話ししたいことも多々ございますので、またお付き合い頂ければ嬉しく思います。