【活動紹介】現代写真×漢詩の可能性
1:はじめに
明けましておめでとうございます。
新年から辛いニュースが続いておりますね。。大変なスタートではありますがこれから徐々に良いことが起こってくれることを願っております。
さて、昨年末にnoteを始めて約1ヶ月が経過しました。
数本記事を作ってみて投稿し、記事に「スキ」を押していただいた方や
フォローいただいた方がいてくださり、とても驚いております。
自らの情報発信のためだとはいえ、
1件2件リアクションをもらえれば御の字、くらいに最初は考えていたので、
きちんと記事が届いているんだなあと実感しておりました。
言いたいことが多すぎた結果、前編・後編の形式になり
前半などは作品すらまともに紹介しないことが多いため、
毎度投稿するたびに不安を覚えてしまう有様ですが、
それでもご興味を持ってみていただけていることに感謝です。
さて、今回は文学作品の紹介ではなく、
僕自身が上海で行った活動を紹介するパートになります。
半分自分の活動宣伝、半分は漢詩・漢文の可能性として
こういう取り組み方もあるんだということを
知ってもらう機会にできればと思っておりますので、
興味を持っていただいた方は見ていただけますと幸いです。
2:写真×漢詩のコラボイベント
21年に上海のポートレートマガジンmie Shanghaiさんの
雑誌版に「ポートレートと漢詩をコラボさせる」という
企画をしていただきました。
mie Shanghaiさん(以降mieさん)は
「日本人の知らない上海や中国を若い人たちの姿を通じて伝える」
というコンセプトでスタートされた雑誌で、
毎回テーマを決めて「人」や「場所」の特集や紹介を行っています。
漢詩はmieさんの方から「なんか写真とコラボできると面白そう!」
という感じで話が進んでいき、オープニングイベント向けのポスターや
その後の号でテーマに合わせた作品を作って行きました。
僕のやったことといえば「テーマに合わせて古典詩を作る」ということだけであり、その後のデザインやら印刷やらはmieさんの方でやってくださりました。
こちらはオープニングイベントでの作品で
0(ゼロ)号ということで、飾らない自分・ありのままの自分
をコンセプトにした作品が作られました。
(モデルさんもみんなすっぴんでお風呂場で撮影したみたいです)
その時書いた詩がこちらです。
【原文】
春日有感(雨后看梨花)
春日池塘微雨收,
霁光浮镜欲横流。
东风吹弄梨花树,
冷艳泪珠多少愁。
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【書き下し】
春日の池塘 微雨収まり
霽光鏡に浮かびて横流せんと欲す
東風吹きて梨花の樹を弄ぶ
冷艶なる泪珠 多少の愁い
3:デザインを経た漢詩の新鮮さ
通常僕たち日本人は漢詩に接する時、文字が中心の媒体で見ること
あるいは少しかしこまった場面で訓読文を誦じる、というものが
大半ではないかと思います。当然僕もそうです。
その印象があまりに強かったため
現代的な写真と融合し、且つデザインを経た形で出てきた作品を見た時
とても新鮮な気持ちだったのを今でも覚えています。
「未熟な自分の詩でも、なんかめちゃくちゃソレっぽいじゃないか!」
と妙に興奮してしまう一方、
「この漢詩は誰の詩ですか?」と興味を持っていただける方もいてくれて
自分の予想以上に反響があったこと、
そして何よりこのデザインやイベントを通じ来場され方々で、漢詩や中国古典に興味を持っていただけた方が一定数いた、という事実にとても驚きました。
漢詩なんだけど漢詩じゃない、
キャッチコピーともまた違う感じがして
新しい漢詩の側面を感じることができました。
4:ポートレートマガジン掲載の後に
mieさんのオープニングイベントの後、雑誌版mieに投稿し
作品の載せていただいておりましたが、
mieさんとその後、カフェスペースでイベントを実施する企画をいただくことになります。
今回は少し長くなりそうなので、ここまでにして
次回の活動報告の機会に共有させていただければと思っております。
それではまた!