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#276 評価の時期に考えた。来年度は要求が出てくる期待感を作ろう
前回、評価制度について考えていることを紹介させていただきました。
年度末の評価の時期ということで、関連して私が受けた評価を起点に、要求が出せる健全な組織の大切さについて考えました。
はじめて年俸の交渉をしました
前回の記事でも適切な評価を受けられていない感覚があると述べました。
であれば、きちんと評価を受けられるように環境を変えるという選択肢もあります。
しかし、今回は役員からの条件通知の際に、今の自分の貢献、来期に求められる役割(別の記事でも触れたいと思いますが、このタイミングで昇進の話もいただきました)に対して給与テーブルに照らしても不適切であると伝え、はじめて交渉しました。
結果、満額回答ではありませんし、額としては少ないですが、年俸をアップしていただくことができました!!
自分の年俸を気にする人が少ない不思議
役員からの条件通知では、業績と成果に応じて支給される決算賞与の額と、次年度の役割と年俸についての共有があります。
その際に、評価の理由や決算賞与の分布などを聞くことが可能です。
会社としてどのような点を評価するのか、自分が相対的にどの程度の評価をされているのか、どの層から評価されているかなどを把握することができます。
今回の私のように年俸交渉をするケースはレアなのかもしれませんが、それどころか自身の評価についてガンガン聞く人がほとんどいないようです。
役員から「こへいさんは毎年沢山質問してくれて嬉しいよ」と言われるくらいです。
条件通知の際に質問をしてはいけないというルールはありません。(逆にガンガン聞いてきてねというアナウンスもありませんが。)
そのため、私としては少し不思議に感じました。
給料が上がる期待感を作れていないのでは?
弊社は社員の裁量が大きく、給与以外の部分でもやりがいを感じている人が多いという特徴はあります。
しかし、自分の現在の給与水準や今後の見通しが気にならないのは不健全だと感じました。
これまでの若手とのやりとりなども踏まえて「期待が持てないから質問もしない」ということなのかと思いました。
前回の記事でも360度評価の欠点について述べましたが、100人を超える組織で評価し合うので、どうしても露出の多いプロジェクトや横断的に活躍しているスーパーマンに評価が偏ります。
関わるチームやプロジェクトによっては個人の努力が評価されにくいという不公平感が生まれてしまい、期待が持てなくなり、自分への評価を積極的に把握し、もっと高い評価を得るための参考にしようという動きが起きないのではと。
要求しないのはもったいない
自分の評価に対しての質問をしないのと同様に、期待感がないと欲求がしぼみ要求をしなくなります。
要求をしても、リアクションがない、意味がない、という経験が積み重なり、要求するのも面倒になるというのもわからなくはないです。
私も上司への期待が持てない時期があり、その頃は1on1も自分からは特に相談はせず、上司の相談にのる時間になっていました。
しかし、自分の能力の限界を越えた成果を出すためには、上司や周りの力を借りることも大切です。
振り返ると、自分が大きく成長できている時は、隣の席の先輩にガンガン相談したり、これをやりたいとチャレンジの許可を求めたり、その先の成長や実現した状態への期待感で動いていました。
期待と要求と行動はセットなのです。欲求がしぼんだモチベーションが低い状態で過ごす時間は非常にもったいないです。
声を上げてもらえる期待感を作ろう
中堅のエスカレーションを引き出すには、相談したら何とかなるという期待感を持ってもらうことも必要です。
弊社は私が入社した時期は勢いのあるベンチャーとして「20代で部長になれる」「年収1000万」など分かりやすく野心をくすぐる期待感を演出していました。
(そういうメッセージに釣られていたのも、今思えば若かったなと。。。)
しかし、現在は状況が違います。それでもメンバーから、あれもやりたい、これもやりたいと、どんどん声を上げてもらえる期待感を作り、「俺たちならできる」という組織効力感を作っていきたいと思い直しました。
最後に
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回は、年度末の評価を受けた際の出来事から、良いパフォーマンスや成長には欲求や要求が生まれてくることが大切であり、そんな期待感を作っていきたいと思った話でした。
それでは、また。