#162 良い仕事は「相手思考」 から始まる ~メタ認知のその先へ~
こんにちは。ITベンチャーエンジニアのこへいです。
昨日は、チームの状態は何もテコ入れしないと段々と悪化していくこと、改善を続けるためには「メタ認知」という思考のフレームワークを活用すると良いということを紹介しました。
今日はメタ認知思考を取り入れて状況を俯瞰して把握した後に、『相手思考』を取り入れることで、筋の良い改善方法を選択することが出来るということをお伝えします。
というのも最近、「いい仕事しているなー」と思ったことと、「イマイチな仕事だな-」と思ったことがあり、両者を比較してみると「相手思考」の有無で説明がつくということに気づきました。
この相手思考はメタ認知と掛け合わせることで、より良い改善のアプローチにも繋がります。
〇接骨院で感じた良い仕事
私は社会人サッカーチームに所属しており、平均して週2回プレーをしています。
夏場は灼熱の中で走り回ることで疲労度合いが半端じゃないので、なかなか疲労が抜けず体のあちこちに痛みが出てしまいます。
また、元々姿勢が悪く、慢性的な肩こり・腰痛を持っていたので、骨盤矯正に興味がありました。
新しいことへのチャンレジということでえいやで骨盤矯正を始めることにしました。
現在は週2回、接骨院に通っています。
指名での予約などは出来ないため、施術いただく先生は日によって異なります。基本的な施術内容は電気治療、手技による体ほぐし、矯正と、どの先生でも同じです。施術前に体の状態をヒアリングしてくださり、状態に応じて施術内容を変えて下さるのもみなさん一緒です。
しかし、通っているうちに先生によっての施術の上手い/下手や、ヒアリング内容に応じた対応の幅の違いがわかるようになってきました。
良い先生は、施術前から違います。
施術台の下に荷物置きのかごがあり、施術前にスマホなどの荷物を置くのですが、良い先生は施術台の上に荷物置きを上げてくれます。
施術中は施術台の下に置いてあるかごを施術後にまた上げてくれます。
脱いだスリッパも施術台の下から引き出してくれます。
そういう細かいところから、非常に気持ちよく施術を受けることが出来ます。
また、サポーターなどの商品も販売しており、施術後に何度か提案いただき 購入することにしました。
その場で試して購入を決めて支払いをした後で、商品は自宅に届くということを伝えられ「あれ?そうなの?」となりました。
お盆の期間だったこともあり、家に届くのに2週間ほどかかりました。
その間も2, 3回通っていたのですが、良い先生は「購入時に商品をお渡し出来ないことを伝えられておらずすみません。」や「お盆のため商品が届くのに時間がかかります。」と丁寧に説明してくれました。
相手が感じるであろう小さな違和感を丁寧にケアできるのは「相手思考」が出来ているからだと感じました。
〇職場で感じたイマイチな仕事
最近、社内でドキュメントの整理をしようという小さなプロジェクトが立ち上がりました。
そのプロジェクトメンバーが私のチームのドキュメント整理を担当してくれたのですが、その進め方に違和感を感じました。
私自身、ドキュメントの活用は非常に重要と感じており、チームの生産性を上げるために、定期的にチームのドキュメントを整備し活用できるように思考削除しています。
ドキュメント整理プロジェクトの目的は、チーム外の人が各チーム内のドキュメントから欲しい情報を得やすくしようというものでした。最近チーム間でもコミュニケーション量が増えており、そのコミュニケーションの質を向上させてようという非常に良い取り組みです。
しかし、その進め方がかなり乱暴でした。
ドキュメントの整備をやるという話を共有いただき、こちらからも整理や活用の方法を提案し、進め方を検討いただくと聞いていました。
今日いきなり、進め方の共有や合意もなく、私やチームメンバーがこれまで整理してきたドキュメントのディレクトリ構造を勝手に変えられていました。
「いやいやいや。それはおかしいでしょ。」と作業を止めてもらい、勝手に進めた理由の説明を求めたところ
対応方法の共有が漏れていた
プロジェクトの目的に合わせて対応した
と非常に自分本位な理由でビックリしてしまいました。
〇相手思考で考えるキッカケ作りが大切
ドキュメント整備プロジェクトの目的には賛同していたので、対応を進めていただくことはありがたいです。
しかし、もう少しドキュメントを使っている人の気持ちを考えて欲しかったです。
勝手にディレクトリ構造を変えてしまっては、これまでドキュメントを参照していた人はドキュメントが探せなくなり、今後ドキュメントを追加する際にもどこに何を追加すべきかわからなくなり混乱します。
プロジェクトの目的も重要ですが、ドキュメントを運営する人たちの視点に立てば悪手であることがわかるかと思います。
『相手思考』が欠けた進め方でした。
今回は、勝手に作業を進めたことに対して説明いただいた際に、「ディレクトリ構造が変わるとドキュメント利用者にどんな影響がでますか?」と問いかけることで、『相手思考』で考えていただくことができ、「確かに探しにくくなって困りますね。もう少しいいやり方を考えます。」と持ち帰っていただけました。
現状を改善する動きが生まれたことは素晴らしいので、そこに『相手思考』が加わることで筋の良いアプローチが出来るようになります。
普段の仕事の中でも『相手思考』が欠けているなというケースをよく見ます。私自身も『相手思考』を欠いていることを、仲間から指摘してもらえることで気づけるということがあります。
普段から『相手思考』で考えること意識をし、周りにも相手思考で考えるキッカケ作りをしていくことが大切ですね。
ということで、相手思考で考えることで良い仕事に繋げられるという話でした。
皆さんも『相手思考』が出来ていないな気づくことがありませんか?
相手思考を引き出す工夫など、アドバイスいただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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