学校が楽しいと思っているASDのお子さんは26%!?
この記事は1,478文字あります。個人差はありますが、3分〜4分でお読みいただけます。
今日はnoteの連続更新117日目です。といっても、もう今日が終わりそうですが…
noteのほかに、Voicy(音声配信)もしておりますので、ぜひ併せてご活用ください!
今回は英国自閉症協会が公表した教育レポートより「学校が楽しいと思っている自閉症のお子さんは26%!?」です。
それではどうぞお付き合いください。
英国って進んでるの?
英国は、アメリカノースカロライナ州で設立されたTEACCHと同様に、自閉症支援において国際的に高い評価を受けている地域です。そんな英国で、昨年、国内の教育に関するレポート出しました。
国内には、18人万人以上の自閉症スペクトラム(ASD)の生徒がいて、73%の生徒は日本でいう普通級に通っているとのことで、さぞインクルーシブ教育が進んでいるのかと思いきや….
学校が楽しいと感じている生徒は26%!!
それは多いのか?それとも少ないのか?
なんともわかりませんが、4人中3人は「楽しいと感じていない」とも言えます。
…つまらないと感じている生徒、多くないですか?
国際的に評価されている英国でそうなので、それ以外の地域、日本はどうなんだろうなと思ったりします。
これにはまだまだ続きが。
74%の親御さんが「学校の教育環境は子どもたちのニーズにあっていない」と思っている
26%の親御さんが、お子さんにあったサポートを受けるために3年以上待った
70%のお子さんは、ASDを理解してくれる先生が増えると、もっと学校が良くなると感じている
54%のお子さんは、自分を理解してくれない先生がいる、それがもっとも学校で嫌なことだと感じている
ここから何をぼくらは考えないといけないのでしょうか。
スタンダードがハード!?
それだけ、個々のニーズに対応することは簡単ではないということかもしれませんが、同時にこのデータからは学校教育で抱えるストレスは決して小さくないことが想像できます。
英国のある当事者の方が「そもそも、安心して通えるように学校自体が設計されていない」とスピーチをされていることがありました。
集団生活が悪いと言っているわけでも、学校や教員の先生方を批判しているわけでもありません。
でも、ASD、発達障害の方々にとっては、学校生活であたり前に求められることそのものが大変なのかもしれないということです。
いやいや、誰であってもそれなりに大変だよ
確かにそうかもしれません。でも、ぼくらが思う以上に、努力して、エネルギー使ってついてきてくれているのかもしれません。
そもそも、一体何が負担?理解してもらいにくいの?
これは色々な要因があります。
例えば下記のようなことも考えられます。
感覚の偏りがあって、特定の音や匂いが辛い
勉強が難しい(うまく聞き取れなかったり、板書ができなかったりも)
カリキュラムの変更や移動教室などの変化
人間関係も学年が上がれば複雑になり、不安なまま周囲にあわせてはいるけれども、それがしんどい(周囲からは何も問題ないように見えるけど、ご本人にとってはきつい)
いやでも、みんなやっているから頑張れるよねと思いたくなるかもしれないし、その気持ちは十分に理解します。
だけれども、多くの人にとってのスタンダードが、ASDや発達障害の方々にはそうではなく、むしろハードなのかもしれない、そんな視点も持ってみるとまた違うのではないでしょうか。
補足はVoicyの配信をお聴き頂ければと思いますので、宜しければVoicyの方も応援していただければと思います!
佐々木康栄
災害時に役立つさまざまな情報
被災地で、発達障害児・者に対応されるみなさんへ(国立障害者リハビリテーションセンター)
http://www.rehab.go.jp/ddis/disaster/disaster_supporter/
防災・支援ハンドブック(日本自閉症協会)
災害時、発達障害の子どもの支援についての医療関係者へのお願い(内山登紀夫先生)
災害時の発達障害児・者支援エッセンス
#障害者を消さない(ヘラルボニー)
寄付型セミナー(TEACCHプログラム研究会東北支部)
代表を務めているTEACCHプログラム研究会東北支部で、「寄付型セミナー」を立ち上げています。ぼくの衝動的な行動であることは自覚しています。それでも、今ぼくらにできることを考え、過去に配信したオンラインセミナーを再度配信させていただき、その売上(配信や販売に関わる手数料を差し引いた全額)を能登半島地震の支援・復興に向けた寄付することに決めました。宜しければ応援してもらえると嬉しいです。
#能登の障害者に届け
能登の障害者の方々に直接支援が届くように、一般社団法人障害攻略課さん
、NPO法人石川バリアフリーツアーセンターさん、一般社団法人Smart Supply Visionさんが「#能登の障害者に届け」というプロジェクトを立ち上げてくださっています。
この短期間でこれだけの状況を整えることは、どれだけ大変だったのだろうかと思います(きっとかなり睡眠時間や休みの時間を削って急ピッチで取り組んでくださったのだと思います)。本当に感謝です。
一緒に応援しませんか?
その他お知らせ
オンラインサロン「みんなで考える発達障害支援」
クラウドファンディング
▼9月に大阪にて講演会をさせて頂いた「一般社団法人泉大津・発達支援勉強会Lien」さんが、「大阪府泉大津市、及び、泉州地域である近隣市町村一帯が、発達障がいや多様な子どもたちにとってより過ごしやすい地域に」を目指して、クラウドファンディングをされています。特に、4月2日の世界自閉症啓発デーでは、世界中がブルーライトアップされます。これは色々な人に目を向けてもらうための活動でもある一方で、それだけ予算がかかります。
そのため、どの地域でもできるわけではありません。今回、泉大津市内のブルーライトアップをしたい!という想いを叶えるためのクラウドファンディングです。目標金額は220万円です。ちなみに、これは行政と一緒に取り組んでいるものなので、「ふるさと納税」として寄付ができます。
ぼくも応援メッセージを出させて頂いています。どうか皆さんも応援していただけないでしょうか。
皆さんの応援が力になり、その力が地域を進める行動になり、その行動が当事者やご家族の未来になります。
一緒に地域の未来を変えるお手伝いをしてくれませんか?
セミナー情報
▼TEACCHプログラム研究会 第16回実践研究大会 in 東北・東京・熊本・鹿児島 「共に学び 成長する 熱い冬」
ぼくは仙台会場にいって、一丁前にコメンテーターというのをさせて頂きます!翌日にはTEACCHプログラム研究会東北支部主催でイベント「自閉症支援の未来会議 in 仙台」も開催しますので、2月10日(土)、11日(日)はご予定の確保をお願いします!
▼会員限定動画▼
これまで、会員の皆さんには限定のコラムや動画を配信してきました。現在下記のような動画を配信中です。閲覧にはパスコードが必要です。何度かメールでご案内しておりますが、もし会員の方で「パスコードがわからない!」という方はteacch.tohoku@gmail.comまでご連絡ください。
▼会員限定コンテンツ▼
現在、会員限定の質問フォームを設けています。匿名にしようかとも思ったのですが、会員の方からのご質問であることを確認するためにお名前のご記入をお願いしたいと思います。ご質問については、全てにお返事できるわけではなく、会員の皆さん全体にとって有益だろうと思うものを中心に取り上げて、限定コラムなどで書いていきたいと思います。
▼その他▼
ここに記載した以外にも、東北支部ではさまざまな取り組みを今後もしていきます。会員の皆さんには、「今こんなことを考えています」というのもお届けしますのでお楽しみに。公式LINEもあり、会員以外の方もぜひご登録ください!定期的に情報発信していく予定ですので、「TEACCHって何だろう?」「興味はあるんだけれども、どんな活動をしているんだろう?」という方はぜひご登録ください!
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