『リーダーの言語化』小暮太一著 | ダイヤモンド社
かなり日本語、お上手ですね。
私の人生で最も言語化が難しいと感じたのは、初対面の日本人に上のお褒めの言葉をいただいたときであった。私は生粋の日本人なので、日本語にはそこそこ自信があるのだが、「かなり」と言われると、逆に自信を失う。しかし、私は大人の日本人故に、忖度して、
ありがとうございます。
とかなり上手な日本語で感謝をしておいた。
さて、この新刊はリーダーはもちろんのこと、実用書の作家を目指されている方に、特にお薦めである。新人作家が商業出版をするには、出版企画書を出版社に出さなければ始まらない。もちろん、多忙な編集者の目に留まることは稀であるから、ただ送るにも工夫が必要である。運良く編集者の目に留まったとしても、編集会議にかけられる前に多くの出版企画書が脱落していく。編集者が章立てを見て、すぐ駄目だと判断するからだ。
逆に、出版企画書の書き方がわかっていれば、編集者から連絡がくることがある。それは内容が優秀か否かというより、やはり書き方を知っているか否かによるところが大きい。そこで本書である。何より章立てや話の運び方が素晴らしい。さすがは著者が出版塾をされているという一冊である。
さらに、この本を読んでおくと、ビジネスが抜群にうまくなる。なぜなら、リーダーが言語化することにより、リーダー自身がやるべきことはもちろんのこと、チームがやるべきことも明確になるからだ。つまり、言語化に霧をかければ、チームはやっている感は出ているものの、いまいちビジネス的な結果は出ないということである。個人的には、後者の方が使えると思う。
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