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KODO
2023年10月29日 08:19
岐阜にいる。今朝は金華山をスーツ姿で山頂まで登り、夜明け前の登山客に氣味惡がられた。あんなのは散歩だと豪語したいところだが、すでに脚が笑っている。この月灯りの後ろには朝陽が昇ってきており、山を挟みて昼夜が寄り添っているようであった。陰陽は等しく同時にあるものなのだと空が微笑した。
2023年10月22日 06:35
【朝陽、重なる洋書】読書文化というのは知的行為ではなく、身体的営みに他ならない。したがって読書中の思考よりも姿勢や感覚の移ろいに重きが置かれるべきものである。本をひらいてはとじ、人々は己の身体を黙読してきたと云ってもよい。人は本であり、本も人であり、人は等しく本から生まれたのだ。
2023年10月3日 08:57
過日、鬼灯を初めて食べた。或る八百屋に鬼灯は今が旬だよと教えてもらったのがきっかけであった。それまでは紅色を愛でる程度のことしかしてこなかった。今後は鬼灯が眼に入る度に、あの鬼灯は食べれるのかしらと思考がはさまってくるのであろう。あるがままに鬼灯を視れないなんて野暮なことである。
2023年10月1日 06:33
自灯明。古より己の灯りを世に燈す姿は尊ばれてきた。たしかに次世代に継ぐべき哲學であろう。しかし、これからは無灯明とでもいうべき身体感覺もある程度の方々には必須である。すなわち己の円的延長上を豐かにするだけでなく、宇宙圏外にある空と同調し、無をそのまま現世の明に転ずる呼吸である。