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秋 Herbst

翻訳の違い 卒業制作備忘録


ランボーに続き、面白そうなの、、と選んだのがリルケ。個人的に大好きだけど、どれが有名とかわからないので選ぶの難しかった。とりあえず秋。


原文

Die Blätter fallen, fallen wie von weit,
als welkten in den Himmeln ferne Gärten;
sie fallen mit verneinender Gebärde.


・木の葉が落ちる 落ちる 遠くからのように
大空の遠い園生(そのふ)が枯れたように
木の葉は否定の身ぶりで落ちる(富士川英郎)


・木の葉 落つ。 遠くより散り来るごとく、
み空の園の枯れしごとくに、 はらはらと舞い落ちきたる。(星野慎一)


・木の葉が散る、遠いところからのように散る、
どこか空の遥かな園が冬枯れていくように。
木の葉は否むような身振りで散ってくる。(高安国世)


・葉が落ちる、遠くからのやうに落ちる、
大空の遠い園が枯れるやうに 物を否定する身振で落ちる。(茅野蕭々)


・樹の葉が降る 樹の葉が降る、遠いところから降って来るように、 空の中で。
遠い庭が幾つも凋んでゆくかのように。
樹の葉が降る、否む身振りをしながら降る。(片山敏彦)


・木の葉が散る,遠くからのように散り落ちる
空で遥かな庭園がすがれてでもいくかのように 否む身振りで
木の葉が落ちる(小塩節)


多数の訳にある「遠くからのように」ってなんやねんってなるので片山訳が必須だし、
「否む身振り」だけだと理解し難いので茅野訳がわかりやすい。

ドイツ語はフランス語よりわからないから原文読んでもピンとこないのが辛い。
それにしてもリルケって名前からしてオシャレな響き。

ドイツ、オーストリアには行ってないので秋っぽい写真を。

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