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海を想う、かつお節屋さん【タイコウ】

3兄妹の「おかわり!」が止まらない味噌汁の秘訣は、かつお節「だしはこれ」です。

かつおだしを取るのって、ごめんなさい。正直めんどうって思います。思っていました。それが覆ったのが「タイコウ」さんの「タイコウ花かつお だしはこれ」。

高円寺にある、まめくらし研究所の宮田サラちゃんに本当に美味しいんですよって、教えてもらいました。

おやつにもかつお節!?

高円寺の人にオススメしたい、ぜひともおすそ分けしたい調味料や食材、季節のレシピをまとめた【おすそわけ便】の企画中、サラちゃんがどうしても「だしはこれ」を紹介したい、「だしはこれ」を使ったレシピを考えてくれませんか?とお話しくださったのがきっかけでした。

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早速に自宅で試作。まずはだしを取って、味噌汁にしようと、袋を開けてテーブルに並べていたら、食べていました。子ども達が、まるでポテトチップスか何かのように、かつお節をパクパクと。

「なに!!」と思って食べてみたらびっくり。美味しい。止まらない。かつお節だけでモリモリ食べられる。

それからと言うもの、子どもたちはおやつに乾物コーナーからかつお節を引っ張り出してきて、かつお節をそのまま食べるようになりました。

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そんな美味しいかつお節で引いたおだしは、やはりとんでもなく美味しかったです。

お味噌汁だけでこんなに満足できるんだ・・毎日かつおだしの贅沢を味わいたい・・!おすそわけ便に限らず、もっとたくさんの方に知ってもらいたい。こんなに美味しいものを作っているタイコウさんは、一体どんな会社さんなんだろう・・?

まめくらし研究所さんのお引き合わせで、タイコウさんで目利きのお仕事をされている、大塚麻衣子さんをご紹介いただきました。

「かつお節を売るよりも、海洋汚染についてPRしてもらいたい」

大塚麻衣子さんは動物の看護士、料理人を経て、タイコウさんで目利きのお仕事をなさっているとのこと。大塚麻衣子さんのInstagramはかつお節と日々の暮らしへの温かいまなざしに溢れ、いつもまでも読んでいたい気持ちになりました。

タイコウさんは東京に会社があり、鹿児島からかつお節を送ってもらったかつおぶしを干す、選別する、かつお節の荷受問屋さん。選別して加工、販売するお仕事なのだそうです。

日本財団 海と日本プロジェクトYoutube #さばけるチャンネル でタイコウさんが『かつお節の削り方』をご紹介されています。

2分ほどの動画、食い入るようにみてしまった・・


私がまず感動したのが、「だしはこれ」のパッケージ裏にあるメッセージでした。

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素材を超える調理方法はありません。良質な食材で料理してください。

この言葉にタイコウさんのかつお節のこだわりが凝縮されている気がして、思わず唸ってしまったんです。

大塚さん「どんなにいい料理人さんでも、いい食材じゃないと、それを超えることって、できないんですよね。
素材の持っている持ち味以上にはできないから。
いい食材は簡単だし、美味しい。
お客さんにも、ちゃんとしたものを使って食べて欲しいな。と言う気持ちが強いんですね。」

いい食材は簡単だし、美味しい。本当にその仰る通りと思いました。大塚さんに冒頭の子どもたちのお話しをしたところ、

大塚さん「(子どもたちがかつお節をそのまま食べてしまう)そう言う声は実際多いんですよ。子どもたちっていうのは何がいい、悪いって先入観がないので、本当に体にいいものを欲するので。
かつお節は栄養価が高いので、子どもたちが食べてくれると嬉しいな、と思います。」

と、嬉しいお言葉です。こういう美味しい和食こそ、子どもたちのために残していきたい、と私は思ってやみません。

私自身、長男が重症のアトピーで夜も眠れない痒みと闘っていたとき、薬だけで治すことができず、食生活全体を見直した経験があります。

アトピーを改善するための食の学びを深めたところ、無自覚にスーパーで買って食べている食事の中に、身体を壊してしまう食材が多々あることを知り、愕然としました。
一方で、身体を壊す食材が売れる理由・買う理由もよくわかり、当時は悲しい気持ちになりました。

しかし。薬膳の活動をする中で、気づいたのです。日本の伝統的な食文化に関わる食品会社様の中には、真に食べる人の健康と美味しさを追求し、文化継承の誇り、自然環境への配慮、次世代に伝えていく熱い想いがあると。

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身体を壊す食材に気持ちを向けるよりも、
本当に健康と美味しさと日本のために食品を作って頂いている企業様を応援した方が、食文化は豊かになる。

子どもたちの未来にも健康で美味しい食事を贈ることができる。

だから、私は応援がしたいのです。と、つい熱くに語ったところ、大塚さんからは予想外のお言葉を頂きました。

大塚さん
「日本の食文化は実は岐路に立たされていて、日本食の元になるかつおや昆布、そのものが採れなくなってきているんですね。

自社の商品を売るだけでなくて、環境問題であったり、海の環境の異常を考えてもらうことが重要です。

つくる伝える。だけではなく、問題そのものの提起と改善に取り組んで行かなければならない。
資源を守っていく、環境改善に取り組んでいくことが必要と思っています。

大塚さんは、かつお節を売るよりも、むしろ海洋汚染についてPRしてもらいたい、と仰るではありませんか。

私はここにもすごく感銘を受けました。

食べる人を思いやってかつお節を作るだけでなく、かつお節を育む環境にも想いを馳せてくださっている。

そういった生産者様の想い、スーパーの陳列棚では伝えきれない、背景のストーリーをもっともっと知りたいな、と思いました。

海と私たちがつながる感覚を育てる

とても正直に言うと、私自身は日々の生活に全く海を感じません。

海洋汚染なんて、まだまだリアリティを感じるところにはいないのが現実です。

でもだからこそ、私たちと海が切り離されて考えていることに、大塚さんとの会話で気づくことができました。

おだしで味噌汁が当たり前になったらいいな、もっとたくさんの人に「だしはこれ」をご紹介したいな、と思って、大塚さんとお話しする機会を頂きましたが、かつお節からさらにもう一歩踏み込んで、もっと学ばせて頂きたい、と思いました。

今はまだ遠い海洋汚染問題も、美味しいかつおぶしを食べたいと願い、生産者さんの想いを知り、さらに生産者さんが見つめる海のストーリーも知っていく。

日々の食事から段階的に気づきを得て、私と海も地続きになっていくのではないかと感じました。

そこで、大塚さんにご厚意にて、タイコウ様にご見学させていただく運びとなりました!実際の現場レポートはぜひ皆様に共有させて頂きますので、お楽しみにお待ちくださいませ。

かつお節のタイコウ「だしはこれ」まずは召し上がってみてくださいね!

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東洋美(ひがしひろみ)
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