自家製天然酵母で仕込むパン・ド・ロデヴのレシピと作り方!
ロデヴとは?
ロデヴとは、フランス南部の小さな町の名前です。
パンドロデヴ普及委員会のHPの記述によると、
を世界的には「(パン・ド・)ロデヴ」と呼ぶそうです。
ちなみに現地では「パン・パイヤス」と呼ぶみたいですね。自分の町の名前とパンの名前が同じだといろいろ不便そうですもんね(笑)
ロデヴの特徴は
パリッとしたフランスパンらしい香ばしいクラスト
と
しっとりもっちりふわふわのみずみずしいクラム!
です。
これがですね、1度食べたら病みつきになる美味しさ!なのです。
ぜひご自分で作って食べてみてください。
何もつけず、何も挟まず、そのまま丸のまま全部一気食いできる美味しさです。
こびと流パン・ド・ロデヴの作り方
あくまで素人のこびとレシピですが、以前アルバイトとして働いていたフランス系のパン屋さんのロデヴともそれほどかけ離れていない食感と味なので、とても満足して美味しく食べています^^ 僕のレシピで良かったら試してみてください。
ロデヴのレシピ(加水率90%)
ロデヴの作り方工程
1、粉類をすべて混ぜ、そこに液類を注ぎ、粉気がなくなるまで良く混ぜます。高加水なので、どろっとした状態です。スプーンだと混ぜやすいと思います。
2、ラップをして30分休ませます。30分後、スプーンを入れてみると先ほどのどろっとした生地が少しつながりを持っているのが分かります。生地の下にスプーンを入れて大きく持ち上げ、パタンと2つに折りたたむイメージで20回、こねます。
3、こねたら再びラップをして30分休ませ、パンチを入れます。パンチは先ほどと同じようにスプーンで持ち上げてパタンと折る動作を、ボウルをぐるぐると回転させながら全部で8回繰り返します。
4、再びラップをして30分休ませ、先ほどと同じパンチ(8回折り畳み)をしたらラップをして常温発酵させます。2時間ほど常温に置いた後冷蔵発酵を挟んでもOK。今回はストレート法であっという間に2.5倍に発酵しました。
5、台に打ち粉をしっかりして、ボウルの中の生地の表面にも茶こしでまんべんなく打ち粉を振ってあげます。ボウルのへりに粉を滑らせるような形で手を入れてゆき、生地を丸めるようにしてから台に取り出します。
6、台にとり出したらボウルと接していた面が上になっているはずなので、その面を内側に入れ込むようにして両側から中心に向かって折り、縦長になった生地をさらに3つ折りにし、端をしっかりとつまんで留めます。打ち粉をまぶしなおし、つまんだ部分を下にして置き、ビニールを書けてベンチタイムを15分とります。
7、ベンチタイムが終わったら、スケッパーを使って生地を台からはがし(はずし?)台に接していた面を上にします。(台には打ち粉をしっかりとまぶしなおしましょう)
8、今度は2つ折りにしたものをもう一度2つ折りにし、だいたい正方形にします。その正方形を両手で包み込むようにして丸くするのですが、小指側の側面を使って裏に生地を巻き込むイメージです。水分が多いので裏側でしっかりとべちょっと接合できると思います。とじ目はしっかり閉じましょう。生地の感じはプリプリですが、打ち粉をしっかりと薄くまぶしておけば、それほど扱いにくい加水量でもありません。
9、とじた生地はとじ目を下にしてオーブンシートに乗せて2次発酵させます。オーブンシートの下にはあとで天板に移す用にスライドできる段ボールを入れておき、生地の上には茶こしで打ち粉を振ってからビニールをかけて保湿します。
10、一回りちょっと大きくなったらオーブンを250度に予熱開始です。(水入りスチーム皿+水とグリルストーン入りのミニボウルを庫内に入れ、天板は2段目で一緒に温めておきます。)予熱終了のアラームが鳴ってから生地にお好みのクープを入れ、素早くオーブンで温めておいた天板に移し、霧吹きで20吹きほど霧を吹きます。(半分は天板へ)
11、すぐにオーブンに戻して250度のまま20分焼成し、完成です。
クープも焼き上がりも素朴で荒々しく、持った感じも適度な軽さとしっとり感を予感させるこれまた適度な重さ。
厚みも十分です。
まだ温かさの残るロデヴですが、夕方の腹ペコな時間帯に焼きあがってしまったので、あまりの空腹と美味しい焼き立てロデヴの匂いに負けてカットしました。
ああ、美味しそうなクラム!
奥さんと二人で歓声を上げてハイタッチをし、食べようと口に近づけた時のそのなんとも美味しい香りがたまらなく、しばらくクンクンしてしまいました。
この素朴な一切れが、美味しすぎて愛おしい。
クラストはパリッとしながらも引きがあり、薄めなんだけど存在感があるクラストです。
焼きあがったときに、これは絶対美味しいクラストだ!と分かります。
コンコン、と爪で叩くととてもいい固さと軽やかな音を返してくれるんだもの。
そしてクラムは、どアップで見るとよくわかるみずみずしさ。もっちり、ふんわり、本当に美味しい。
この配合。塩味がベストで、このままロデヴ1個食いしちゃいそうな「いい味!」でした。
今回は冷蔵庫の奥に押しやって忘れていたスイカ酵母液種で仕込んだのですが、酵母の酸味もほのか~に遠くの方に感じる、まさに理想的な味になっており、とても嬉しかったです^^
昔よりお砂糖の配合はグッと減らしてありますが、パン作り技術が向上したのか、加水を上げてもうまく扱うことができました。
ロデヴのおすすめの食べ方
まずは焼き立てさめやらずのロデヴを少しカットして食べてみてください。
焼き立てがこんなに幸せなパンって。。。
おうちでパンを焼く幸せを凝縮したようなパンです。
他に何もいらない、パンだけで、そのままで美味しい。
そんなパンを焼ける幸せに感謝です。
そして、しっとりもちもちクラムと引きのよいパリッとクラストからわかる通り、
ロデヴはものすごーーーーく料理に合います!
カリッと軽くトーストしてパンとサラダを一緒に食べても最高ですし、
トーストしないしっとりもっちりクラムに、軽く味付けして焼いた薄切り牛肉をどどんと挟んで食べても美味しいに決まってるーーーー!!!
フレッシュなトマトや美味しいベーコンを使ってクラブサンド風にしても絶対美味しいし、
バターをきかせたキノコの醤油炒めや、じっくり焼いた玉ねぎなんかも絶対合う。
コクのあるシチューやカレーにも絶対に合う。
たぶんどんな料理にも合う。
たぶん、たぶんこれは、日本で言うお米的な美味しさなんじゃないかと思うのです。
ね、食べたくなったでしょう?(・v・)?笑
僕がここまでごり押しするのですから、これできっと何人かの読者さんは作って食べてみてくれるはず♪
パン屋さんの中でもフランス系のパン屋さんくらいにしか置いてないこのロデヴというパンが、もっとたくさんの人に知られるようになればいいなと僕も思います^^(パンドロデヴ普及委員会って、素敵な団体さんがあるのを知って、僕も宣伝したくなりました^^)
始めてお店でロデヴを食べさせてもらったときには、今まで食べたパンとは違うその酸味にびっくりしたものですが、今思えば酵母を使っていたパンでした。(あとライ麦も使っていたかも)
自家製酵母を育ててみたら、ぜひ挑戦してみてください^^
パンの可能性がもっと開けると思います。
こびと