見出し画像

一問一答「あなたは、今年の残りの時間でどんなことをしますか?」【マインドフル・ゴールフォーカス】

あなたは、今年の残りの時間でどんなことをしますか?

今回は、DラボでDaiGo師匠が11月にしておくべきこととして紹介していた、目標達成のための準備について、努力できる人とできない人の違いについての質問をもとに解説させてもらいます。

Q. 努力できる人とできない人の違いは何でしょうか?

いろいろとあるでしょうが、もちろん性格特性もあると思います。
誠実性があまりにも低いとコツコツと物事を続けることは苦手になります。

ただ、大抵の人は努力のやり方を間違っているだけです。
努力しないとできないようなことはやらない方がいいです。
すごい努力して頑張らないとできないようなことは、当然ですが続きません。

どんな物事も実るまでに時間がかかります。
多くの人はずっと続けられないことをやるので、案の定その努力が実る前に終わってしまいます。

これで毎回挫折してしまう人がいます。
本来は自分の目標設定が悪いだけなのに、最終的には「自分は何をやってもダメなんだ」と思い始めます。
それは自分の戦略が悪いだけですので、自分が無理のない範囲で続けられる計画を立てることが必要です。
まずは自分を知ることが重要なのではないでしょうか。

以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

フレッシュ・スタート効果

フレッシュ・スタート効果というものを以前に紹介したことがあります。
1年の切り替わりや節目の年齢、自分の誕生日など、自分にとって何かしらの節目だと感じられるタイミングで行動を始めると、その行動の達成率が2倍から3倍にもなると言われています。

ところが、多くの人がこれでうまくいっていません。
フレッシュ・スタート効果を上手に使うことができていれば、年始に立てた目標を達成できる人はもっと多いはずです。

多くの人が失敗してしまうのは、フレッシュ・スタート効果を効率よく使うためには準備が必要だからです。
自分が何を目標にするべきなのか、明確に理解できるためには、少し手をつけておく必要があります。
1月に目標を立てると、目標が過度に大きくなりすぎたり、曖昧になってしまうことがあります。

自分なりに少し手をつけてみて、続けることができるペースや頻度を理解しておくことが必要です。
自分のことを理解した上で目標を立てないと、非現実的な目標になってしまいます。

試すための期間として、11月が必要です。
12月になると何かと忙しくなるでしょうし、11月の1ヶ月間を使って、自分の限界と最低限のレベルを探して、適切な目標を設定しておいて、年が明けて新年にフレッシュ・スタート効果を使って物事を始めるのが、最も達成率が高くなる目標設定の方法です。
11月は来年の目標達成のための準備期間です。

目標設定と明確化の罠

とはいえ、目標設定を明確にするとデメリットが生じる場合もあるという研究があります。
そんなデメリットを避ける方法と、 科学的に正しい目標設定について解説させてもらいます。
まずは、目標設定に関する副作用やデメリットについて知っておいてください。

目標は立て方が大事なわけですが、実は従来から言われているような明確で具体的な目標設定は悪影響ではないかということがハーバード・ビジネス・スクールが出しているワーキング・ペーパーで指摘しています。
これは目標設定が全て意味がないと言っているわけではなく、目標設定にはデメリットが生じる場合もあるという可能性を指摘しています。

デメリットその1 :視野を狭くする

人はゴールを設定して物事に取り組むことによって、他の可能性やチャンスに気づかなくなることがあります。

目標を明確に設定することは確かに重要ですが、目標に向かっていく途中で意外な発見に気付くのが人生です。

例えば、DaiGo師匠の場合であれば、もともとは研究者になりたいと思っていましたが、心理学を勉強したりメンタリストとしてパフォーマンスをしたりして、その中で知識を解説することが好きだという意外な発見をして、そこから今のDラボに繋がりました。

ゴールを明確にすることによって、他の可能性が見えなくなる場合があるということを知っておいてください。
自分が目指すゴールを達成する方法はひとつだけではありません。
いろんな達成方法があると考え、その余地を残して、柔軟に考えられるように気をつけてください。

デメリットその2 :モチベーションが下がる

大きすぎる目標を立ててしまう人がいますが、大きすぎる目標は、そもそもやる気がなくなってしまいますし、現実的に難しいとなった時点での精神的なダメージが大きくなってしまいます。

目標達成のために必要なスキル、それを身につけるために必要なトレーニングなど、手法を明確にしておかないと、大きな目標は逆にモチベーションを下げてしまいます。
挫折して無駄に自分を責めてしまう結果になる人も多いので、この点にも気をつけてください。

デメリットその3 :長期的な利益が損なわれる

目標設定により、その目標を達成したい気持ちが膨らみ、焦りの感情が生まれることがあります。
人は焦ると、とりあえず目の前の成果が欲しくなってしまいます。
長い時間をかけて大きな成果を手に入れるのではなく、目の前の簡単な利益に飛びつきやすくなってしまうということです。

それによって長期的な利益が損なわれます。
長期的に取り組むことでしか手に入らないチャンスを逃してしまいます。

自分の人生を長期的に考えた時に、勉強するべき知識もできる仕事もいろいろとあるはずです。
それなのに、とりあえずの目標だけに縛られてしまうと、長期的に大きな利益をもたらしてくれることに取り組まなくなってしまいます。
このような場合もあるということも覚えておいてください。

デメリットその4 :失敗の可能性を高める

目標を高く設定しすぎる人にありがちなことですが、イチかバチかのような選択をしてしまいがちになります。
そのせいで失敗する可能性が高くなります。

わかりやすく言うと、お金をいくらか稼ぐことを目標にすると、コツコツ働いたり勉強して年収を増やそうとするのではなく、とりあえず簡単なギャンブルに手を出したりしてしまいます。
自分で目標を何としても達成しようと思うことで、リスクが高い選択をしてしまうことがあります。

もちろん、目標を設定することでリスクも取れるようになるということでもありますが、そのデメリットも理解した上で上手に使う必要があるということです。

デメリットその5 :倫理観を損なう

目標に近づくために手段を選ばないということになる場合もあります。
ズルや不正など、道徳的ではない手段を選んで正当化しやすくなります。

デメリットその6 :学習意欲を損なう

目標設定をすることで、数値化できるものだけに注目してしまいます。
そうなると自分が設定した目標に関わらないものは全て排除してしまいます。

例えば、ビジネスが充実している人は趣味でも高いパフォーマンスを発揮していたりします。
それと同じように、直接的には関係がなくても 、人のモチベーションや意欲に影響を与えていることはいろいろとあります。
目標を設定することによって、一見関係のなさそうな体験や失敗から学ぶ学習心が低下してしまいます。

ゴールを設定してそこに向かって進んでいくことは大事です。
ですが、そこに向かう途中でも様々なことに注意を払って意外なチャンスに気づけたり、関係のない体験や失敗から学ぶことも大切です。
それができないと、結果的に自分が目指す場所への近道を逃してしまう可能性があります。
これらの目標設定のデメリットも考えた上で、自分の目標を設定するようにしてください。

マインドフル・ゴールフォーカス

目標に囚われすぎてしまうと、かえってモチベーションが下がったり燃え尽きたりしてしまうこともあります。
そんなデメリットを防ぎながら、正しく目標を設定する方法を紹介しておきます。

目標設定にはデメリットがあるという研究もあれば、メリットがあるという研究もあります。
相反するデータがあるわけですが、基本的には、目標を設定したことによって、その目標達成に向けて目の前のやることにマインドフルになれれば、少しずつでも確実にゴールに近づいていきます。

ところが、多くの人は目標を掲げて、その目標ばかりを見ながら生活してしまいます。
遠い未来のことばかりを考えながら生活しているので、目の前のことに対する集中力やマインドフルな時間がなくなってしまいます。
その結果、ポジティブな感情が減ってモチベーションが低下したり、やるべきことに努力できなくなります。

そんな問題を解決するために、マインドフルな状態で目標に向かって集中するための方法を紹介しておきます。
目標を設定すること自体は悪くありません。
その目標にどのように意識を向けるかということが、目標を達成できる人とそうでない人を分けます。

ステップ1 :ゴールフォーカスの違いを理解する

自分の目標へ集中する方法は3つあります。

1. ゴールフォーカス不足タイプ

目標への意識が足りず集中できていない人です。
その目標について考えたり、その目標を達成するために物事に集中するということをそもそもしないタイプです。

自分が今やるべきことや、人生をどのように過ごしていきたいのかということを考えることがありません。
このタイプの人は行動の結果をあまり考えず、衝動的で行き当たりばったりの行動をしがちになります。

物事の計画をあまり立てることもなく、将来の大きな報酬よりも目先の報酬を求める傾向があります。
ひたすら忙しすぎて目の前のやるべきことに集中することができません。
人生において何かを達成しようというのではなく、ただ楽しい人生を生きることを考えてしまいます。

2. ゴールフォーカス過度タイプ

目標について考えることに自分のリソースを使いすぎてしまう人です。
自己啓発が好きな人のように、毎日自分の目標を考えることばかりに時間を費やしてしまうタイプです。

このタイプの人は失敗に弱く、少し計画倒れするとやる気が無くなってしまいます。
リラックスすることが苦手で、焦りの感覚や緊張によってパフォーマンスを発揮することができません。
達成感を味わうことも苦手なので、達成感を次のモチベーションにつなげていくこともできません。
悪い意味で自分の後ろを振り返る時間を大切にしないので、達成感を味わうこともできず、自分で目標と関係のない活動を見下してしまう傾向があります。

目標とは関係のない活動が、実際には自分のやるべき事の生産性を高めてくれていたり、意外な着眼点やアイデアにつながることもあります。
そんな活動を全て無駄だと考えてしまうので、結果的に視野を狭めてチャンスを失わせます。

3. マインドフル・ゴールフォーカス

バランスの取れた目標についての考え方ができる人です。
目標について考えないのも危険ですが、目標を常に意識しすぎるのも危険です。
そのバランスをとって定期的に一定時間だけと決めて、目標とその進捗について考えることができるタイプです。
それと同時に、その目標についてのチェックが終わったら、目の前のことにちゃんとマインドフルになれる人です。

目標についてのチェックは決まった時間にその時間だけ行います。
自分が進んでいる方向が間違っていないとわかったら、すぐに気持ちを切り替えて目の前のやるべきことに集中します。
目標についてチェックする時間を決めて、それ以外はやるべきことに没頭できるのがマインドフル・ゴールフォーカスです。

目標に向かって進んでいる時には、あまりうまくいかずスランプに陥ってしまうこともあります。
マインドフル・ゴールフォーカスができる人は、今の方法で目標に近づくことができていなかったとしても、それ自体を楽しむことができます。

スポーツでも筋トレでも、一生懸命続けていてもなかなか上手にならない時もあります。
目指す目標に近づくことができていなかったとしても、その練習や筋トレ自体を楽しめるかどうかです。
自分が今していることをじっくりと楽しむことができているので、急にできなかったことができるようになると、充実感や達成感をしっかりと感じることができます。
この達成感を感じることが、次のモチベーションに繋がります。

過去や未来に注意を奪われることがないので、効率的にやるべきタスクを完了させることができます。
ゴールフォーカスが不足している人は、自分のやるべき指標がないのでマルチタスクになってしまいがちです。
一方で、過度な人は、常に未来のことしか見ていないので、目の前のことに集中することができず、結局この場合もマルチタスクになっています。

目標を作らないとどこから手をつけたらいいのかわかりません。
目標を意識しすぎると目の前のことに集中できません。
マインドフル・ゴールフォーカスだけが、今やるべきタスクに集中することができて、過去や未来に惑わされることがなくゴールに向かって進んでいくことができます。

皆さんが目指すべきは、 マインドフル・ゴールフォーカスタイプです。
ゴールフォーカスが不足していないか? 過度になっていないか? ぜひ考えてみてください。

ここから先は、続くステップの解説と具体的な目標設定の方法について解説していきます。
続きもチェックしてみてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?