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2月の読書


画像は「みんなのフォトギャラリー」から。
川沿いを歩いたら梅が満開で、素敵なこの写真をお借りしました。
2月は5冊読むことができました。

慟哭

昨年購入。デビュー30年ということで、平積み&特別カバーがかけられていたので、購入。
本作がデビュー作ということで、30年前の作品か。と思い手に取った。
あまり多くを語るとネタバレになってしまうので、ストーリーの説明はしないのだが、まさに「慟哭」。
最後、ほんとうに胸を突かれます。

収め、納める。

片づけるだけではなく、そこからもう一歩進んで、そのあとに、素敵にしようよというコンセプトの片づけ本。
ひとまず片づけて、そこから好きな雰囲気にアレンジするというワクワクする整理整頓本であり、イラストも可愛く、片づけのモチベーションが上がります。

くもをさがす

てっきり「くも」は空に浮かんでいる雲だと思っていたのだが、冒頭で、そっちの「蜘蛛」なんかーい。と突っ込んでしまった。
よく見たら、表紙の絵に蜘蛛の姿がありますね。
西さんのがんは、私がこの本を読む前に思っていたより、ずっと深刻で、治療も過酷なものだった。
そんな過程を、カナダの子育て事情とか、医療事情だとか、それらの日本とカナダの違いだとかを、時に冷静に、時に赤裸々に、自分の想いをまじえながら書かれているノンフィクション。
特にバンクーバーの看護師の様子や、友人とのネットワークは、すごいと思った。こんな関係が築けたら、人生はもっといいものになるに違いない。それは西さんのお人柄でもあるのかな。
「私」を生きようって思える本。

オルタネート

アイドルに疎いので、著者のことは全然知らなった。
でも、本屋大賞候補作ということで話題になっていたので、文庫化を機に手に取ってみる。
思いがけず、よかった。(もっと若者だけに向けたものかと思っていたので)
青春ものは好きなジャンルなので、特にそう感じたのかも。
ちょっと個性的な読み方の人物名が多かったので、最初は戸惑ったが、どんどん物語に惹き込まれて行ってしまった。
容の心理描写が特に好きだ。部長として、恋する女の子としての揺れる気持ちが素敵。音楽にしても、植物にしても、描かれるすべてに、みずみずしい感性がまぶしく思えて、まさに青春小説。
青春ものではあるけれど、老若男女、すべての年代が読んで面白い小説ではないだろうか?

母の最終講義

近所の本屋で、最相葉月さんの本が平積みになっているのを見て、以前著者のエッセイを読んで、とてもよかったと思ったので、期待して購入。
「絶対音感」や「青いバラ」で知られる最相さんだが、遠距離介護を30年も続けられていたそうだ。
ノンフィクションを書くということは、本当に地道な取材を必要とすると思う。介護をしながら、取材を重ねられ、素晴らしい作品を生み出してこられたとは、驚きだ。
冷静沈着な語りは、長年いろいろなことを取材されてきた経験と、その裏で介護という、家族だからこそ、思うようにならない経験を同時にされてきたという影響もあるのかなとか考えてしまった。
しかし、本書はやはり「エッセイ」なので、ところどころ、取材の途中などでほほえましく感じるエピソードや、コロナ渦での複雑な心中などもつづられており、ますます著者のファンになってしまった。
しかし、ノンフィクションについてはほとんどが未読だ。このエッセイで「絶対音感」に興味が湧いてしまった。
ぜひ読んでみたい。

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