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潜在意識と脳科学と仏教

単純な脳、複雑な「私」、は池谷裕二著の脳から見た心、および脳の仕組みや癖を興味深く、研究事例を豊富に解説している。

まるでフロイトの唱えた「潜在意識」の私たちの行動に与える事例を、最近の脳科学の研究、実験から列挙しているようだ。

いや、それどころか私達が自分の意思で選択していると思い込んでいる事でさえ、その多くが、実は無意識によって決定づけられているのだ。

最終的に「本当に人間に自由意志があるのか?」という問いにまで発展する。

結局人間は、潜在意識から要望が湧く(勝手に考えちゃう)のは避けられず、それををやるか、やらないかの自由しかないのだ、と結論。

その他、この本は脳や心に対する認識を一変させるほど興味深く、かつ、面白い。

フロイト、池谷裕二と来て、最後に思いついたのが小池龍之介。瞑想で自分の欲望を見つめる煩悩リセット方法の本。

私たちは、心の表層とは別に、本人の意識できないようなところで勝手にいろいろな事を考えている。

深い瞑想ができるようになると、そのような思考さえ見つけて観察できるようになり、煩悩(無意識の欲望)を滅する事ができる。

無意識は、仏教では煩悩のようであり、放っておけば我々は、自動的(無意識のうちに)欲望に従って行動してしまう。

いやはや、フロイトの無意識と仏教は密接に関連している。

フロイトがプラトンの言葉を引用している。善人とは悪人が現実にしている事を、夢見て満足している人間である、と。

潜在意識は、つまり勝手に意思が生じるのは止められないが、それを実行しない自由が人間にはある。(そういう自由しかない)

それは池谷裕二の言う私達の自由意思であり、小池龍之介の言う煩悩を観察してそれに溺れてしまうのでなく消滅させる、生き方である。

つまり、煩悩が生じるのは止められない。が、人にとって大切なのは、煩悩に支配されず、行動を「抑制する自由」を行使するか否かが大切という事なんですかね。

ま、あんまり考えすぎると何ですが、悪習慣に悩んでる方や、私のような煩悩塗れの人間にはとても勉強になりました、ハイ。

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ko sa wa
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