最近ちょっとやばいな?とおもったら読む話。 -ぼくらの憂鬱漂流記
げんきにしてますか。
ウイルスが生活を一変させてしまったこの状況下、みんなちゃんと大丈夫かな?とよく考えます。
家にいなければならないと決まるとふしぎなもので、大規模な模様替えを敢行したりスクワットをはじめたりと、割とたのしんでいます。あと調味料もめっちゃ増えました。この状況を近未来SF漫画の読者視点でみてしまっているので、もうしばらくは非日常ハイでやっていけそうです。
でもこの生活が徐々に、ほんとうの日常になっていったとき。わたしたちのこころはうまく適応できるだろうか?という、一抹の不安があります。
世界中のメンタルヘルスに危機感を抱きます。
ちゃんとお話したことはなかったかもしれませんが、じつはこの2年ほどは「うっすらとしんどい」〜「しんどい」のあいだをずっと行き来していました。
そのしつこかった霧が、今年に入ったあたりからやっと晴れてくれて、久しぶりに世界を視界良好に見ることができるようになっています。よかった!
わたしはこの憂鬱な経験について、
だいじな誰かがしんどくなったときに迷いなく駆け寄れるように、お先に体験しておきました!というふうにプラスに捉えています。
だから、
この自己開示をこんなところに置いておくのは本当はだいぶ恥ずかしいのだけども、
みんながメンタルやばくなったときにわたしの体験を知っていれば、
「あいつも鬱になってたしな」と、いったん落ち着いて病むことができるんじゃないか
という企みがあって、この体験記をかいてみているわけです。
「じぶんだけおかしいのかも…」とおもいながら病むよりは、少しばかりマシなはずです。わたしも身近なひとが経験者だと知ってから、落ち着いて改善をめざせるようになったクチです。
せっかく恥を忍んで公開しているわけなので、わたしの身近にいるひとたちは、なんかわからんけどふあんだ〜〜〜!というときは気軽に連絡してほしいです。わたしはだいじなひとが何かによって不安にさせられている状態が本当にゆるせないので、全力で存在を肯定しにいきます。これがいちばん伝えたいことだったりします。
おめぇに話せることなんかねぇ!というひとは、精神科よりライトに利用できるオンラインカウンセリングという方法もあります。創業者の櫻本さん(https://twitter.com/marisakura?s=20)がすきです。おすすめ。
前置きが長くなったけれども、そういう感じなので、以下にメンタルヤバかったときのことをぼつぼつと記していきます。
強調しておきますが、前提として、現在はまったく抑うつ感はないので、もう大丈夫です。まいにちげんき!
あのころのわたしと同じように、体験記を求めてインターネットを彷徨っているひとにも届けば幸いです。
注)こういうの苦手なんだよな〜という方はここまでで、回れ右してね。読まれてもちょっとかなしいです。ぴえ
わたしのゆううつ体験
まず、最終的なわたしの状態に対する診断名は、
うつ病ではなく「適応障害」です。期間としては8か月くらいかなぁという自認。
適応障害とは、ざっくりいうと「ストレス原因が明確で、それを除去すれば寛解していく抑うつ状態」。
対してうつ病は、原因を除去してもなかなか気分がよくならない場合が多かったり、希死念慮がつよい場合があったりと、一般的にはより難しい状態のことをいいます。
適応障害とうつ病のあいだにはけっこうな隔たりがある気がします、体感。
また、適応障害以前は、1年ほど月経前症候群(PMS)がありました。
友人関係の悩みをきっかけに、生理による体調不良や情緒不安定があり、月の半分ほどが完全にオワっていたので、婦人科で低容量ピルをもらうようにしました。彼氏と家にいるときに突然うわっと無能感が溢れてきて、「わたしは無能だ」といいながら涙がとまらなくなる(彼氏びっくり)みたいなことがたまにあったのが、ピルによって無くなっていきました。
※副作用に個人差がありますが、生理つらいひとはぜひ医師に相談して検討してみてね。
個人的見解だけど、定期的な情緒不安定を経験したことでなけなしのストレス耐性が擦り減ってしまい、それが適応障害につながったなぁとおもっています。
ー 抑うつ状態ってなに?
ちゃんとした説明は以下に任せますが、考え方としては「脳の異常」と捉えたほうがいいのではないかなぁとおもっています。
よくありそうなのが、
「ちょっとうつっぽくて…」と相談した相手に「甘えてるんじゃない?」「みんなつらいけど耐えてる」「気のせいだよ!」などと言われてしまうケース。最悪です。
抑うつ状態は脳の異常なので、気合でなんとかなるものではありません。
じぶんと他者の感じているしんどさをおなじレベルだと決めつけてしまうのは危険です。
また、じぶんでじぶんに「甘えだ」と言ってしまうパターンもあります。それで結果奮い立ったならいいのですが、追い詰めないようにご自愛してくれ〜〜とおもいます。
ー 適応障害、わたしの場合
抑うつ状態がどんなふうだったかを、思い出せるだけダダっと描写していきます。
誤解してほしくないのだけど、「こんなにつらかったんだ〜!」と見せびらしたいのではなく、
みんながメンタルやばくなったとき、その状態はすこしもおかしいことではないということを理解していてほしいという目的です。
正確にはおかしいんだけれども、「正常に異常である」という認識を、いったんもってほしい。メンタルやばいときってほんとに変なことしちゃうので。
注)以下はうつのチェックリストではないので、たとえばこれより軽いからといって、鬱じゃないんだからしっかりしなきゃ…とか考える必要はないです。
そして以上のような抑うつ状態を半年以上放置した結果、
ある日プツンと以下のような状態になり、やっと精神科に行くことにしました。もう無理だ、とおもいました。
うごけない、って意味がわからないかもしれないけど本当にあって、なんていうか、脳が指令すら出してくれないみたいなイメージ。ひどいひとはトイレもいけず失禁、という場合もあるらしいです。
ー どうやって終わらせた
うつ状態の治療は投薬、認知行動療法などの方法があります。
わたしの場合。
1)ストレス原因の除去
「将来への漠然とした不安」をなくすため、仕事を退職し、ゼミでは種々の〆切を伸ばしてもらうなど環境調整をおこないました。診断というお墨付きを得たことで、自分の状態を話せるようになり、いろんなひとにたすけてもらいました。
関係各位のための注:
しごと自体が苦痛だったのではなく、みえてきた将来のやりたいことと方向性が違いすぎるためほんとは前から退職したいと考えていた。でも人間関係は本当にすきだから失いたくない…という葛藤でうううってなっていた。
2)服薬
抗うつ薬。未知すぎてこわかったけどのんでみました。眠りをたすけるものにしてもらって睡眠障害はなくなり、効果が出たので通常より少ない量でつづけました。寛解後もしばらく再発防止のための服用が必要らしいです。寝過ぎてしまうから早くやめたい。
ー 寛解したいまおもうこと
たった数ヶ月前のことなのに、正常になったいまの脳では、当時のきもちや感覚を、実感を伴って思い出すことはもうできません。
だから、あの期間のことをそう遠くないうちに「大したことなかったよ」とか言って笑い飛ばしてしまいそうで、それは絶対にしたくない。ちょっとだけ大したことあったとおぼえておきたい。そうでないと、甘えてるんじゃない?といつか誰かに言ってしまいそうだから。
というか甘えたってええやん。甘えちゃいけない世の中ってポイズンすぎんか?
うつになったら人生変わった、みたいによく言うらしいです。
わたしの場合、たしかに変わったとおもいます。
それまでが視野狭すぎだったので、弱くなってはじめてみえた世界がたくさんありました。それは、これからやっていきたいこととも深くかかわっています。
あとは、じぶんが何に弱いのか、どうすれば健全に暮らしていけるのかがようくわかって、格段に生きやすくなりました。
すべてわたしの人生に必要なことだったとおもいます。順調!
全員が全員よいほうに向かうわけじゃないのだろうけど、わるいことだけじゃないと言い置いておきたい。鬱即人生詰なんかではない。
まとめ
以下のマガジンでは、いろんなひとの憂鬱体験談や、きもちが楽になる考え方についてのnoteをあつめています。
さいごに
あの期間はking gnu(絶望で寄り添いつつ希望もある)ばかり聴いていたのですが、このうたがあればもっと心強かっただろうなぁと今日おもったので、置いておきます。
鬱鬱とした大波のなかを、落ち着いて漂流するために。
ご自愛してください。
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