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海外と比べて日本の学生がキャリアを考えずに社会に出る要因

今回のnoteでは日本の学生がキャリアを考えずに社会に出る要因を網羅的に示しているわけではなく、一部の要因にフォーカスしております。

こんにちは!KnockLearn 代表の福本です。

日本の学生の多くはキャリアについて考えずに高校・大学へと進学し、社会に放り出される期限が迫ることからくる不安から就活を行い、そこで初めてキャリアについて考える方が多くいるなと感じます。

ただこれまで高校や大学など教育機関で学んできたことが将来のキャリアと結びつかず、迷子になっている方をよく見かけます。

なぜ日本ではこのような状況が起こっているのでしょうか?
世界も同じような問題を抱えているのでしょうか?

〈1〉日本と海外の大学生の勉強時間の違い

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まずキャリアについての話をする前に日本人と海外大学生の勉強時間の違いについて説明します。

日本の大学生の平均勉強時間(授業時間を除く)は、1日平均49.6分です。
一方アメリカの大学生の平均勉強時間は1日平均約3時間です。

アメリカに限らずイギリスやインド、韓国でも大学生が勉強に使う時間は日本の大学生の勉強時間をはるかに上回っています。

私もイギリスにあるリーズ大学で1年間勉強していましたが、平日・休日ともに図書館にこもって学校の勉強の予習・復習・論文探しを行っていました。
1日平均3-4時間は自主学習をしていました。

海外では、大学の授業の評価であるGPAを就職活動の事前選抜に使っていることが多いので、大学生は希望の企業に就職するために勉強を頑張る必要があるということも要因としてはありますが、私は入りたい企業や成し遂げたいことが明確にありそこに向かって勉強し続けることができる海外大学生にはもっと大きな要因が存在していると考えています。

〈2〉海外の学生が大学で学び続けることができる理由はキャリアを常に考えることができているからである

ここからは私の仮説がメインになりますので、その前提でご覧ください。

海外の就活事情が海外大の学生が主体的に学び続ける大きなインセンティブになっていることは事実あると思いますが、そもそもどういうキャリアを歩みたいか明確に描くことができていないと勉強に対するモチベーションは生まれないと考えています。

では、海外の学生はいつどのようにして自分のキャリアについて考えているのでしょうか?

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(図1)

出典:OECD「PISA 2018 Results WHERE ALL STUDENTS CAN SUCCEED 」

OECD(経済協力開発機構)の学習到達度調査「PISA 2018」の結果報告書第2巻に、キャリアカウンセラーが雇われている、ないしは定期的に訪れる学校に通っている15歳生徒の率が算出されています。

この表を見ると私がいたイギリスやアメリカでは80%-90%の学校にキャリアカウンセラーが存在しており、学生は専門的なキャリアガイダンスを受けたりキャリアの相談を行うことができています。

中学生・高校生の頃からキャリアの専門家からキャリアについてのアドバイスを受け、キャリアを考え続けているからこそ大学に入る頃には社会の解像度がある程度上がっている状態で、将来社会で取り組みたいことやありたい姿が明確に描けており、そこに向かうために勉強をするモチベーションが備わっていると考えることができます。

〈3〉日本の教育機関におけるキャリア教育の現状

先程の図1を再度ご覧ください。

日本の中学・高校のキャリアカウンセラーの在籍率は4.4%で、79カ国・地域の中で最も低い数値となっています。
(キャリアカウンセラーがいる学校に通っている生徒は22人に1人)

海外ではキャリアカウンセラーが学生に対して専門的な知見からキャリアガイダンスを行っているのに対して、日本では教員がキャリア教育を担っているというのが実情です。
キャリア教育が分業化されていないことも教員の労働時間を圧迫していることにつながっています。

また、日本の学校教員は社会に出て仕事をした経験がある方は非常に稀で、キャリアについて専門的な話をすることは難しいです。

よって日本の学生はキャリアについて触れることなく中学・高校を過ごし、無目的に学歴社会に踊らされていい大学に進学し、特に学ぶ理由もなくダラダラと大学生活を過ごし、社会に放り出されて迷子になる方が非常に多くなっているのです。

〈4〉KnockLearnが提供するキャリア教育

キャリア教育とは、職業的自立に必要な能力や態度を育むことであるとすると、社会にはどういう役割(職業)があるかをまず知り、その中のどれを担うかをイメージさせ、その役割を担うために学び実践し続けることが必要となります。

よって我々は深く対話できるマンツーマン家庭教師という形で、社会で活躍している社会人からリアルな社会や仕事内容について知れる機会と、社会でイキイキと生きるために学び続けるモチベーション教育を提供しています。

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文科省は近年キャリア教育に力を入れておりますが、それを実行する教育機関は現状適切なキャリア教育を提供できていないことが多いです。

我々は決して教育機関を否定するわけではなく、子供たちが社会で豊かな人生を歩んでほしいという思いと学校の労働環境を少しでも改善したいという思いを持ちKnockLearnを提供しております。
(教育機関はとても素晴らしい機会を学生に提供していますし、教員の方々は子供たちのことを一番に考えて日々一生懸命に働いていらっしゃるので、非常にリスペクトしております)

興味をお持ちの方は親御さん・学生関係なくぜひHPからご連絡いただけますと幸いです。

この記事の執筆担当者

福本 英/Fukumoto Akira
兵庫県出身。兵庫県私立白陵高等学校卒業。九州大学経済学部卒業。英・University of Leeds Business Schoolに1年間留学した後、複数の事業立ち上げに参画。スタートアップやVCを経験後、新卒でメガベンチャーに入社。
KnockLearn CEO。

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