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うつ病体験記24:寛解のためにやったこと意識したこと

寛解したい、とは常々思っていたが、実際に行動に移すことができるのはちょっとずつ元気になってきてからだ。

そのときまでにした行動や意識をまとめておく。

やったこと1:セロトニンを出す生活

食事、睡眠、運動を大切にした。
というか、幸せホルモンであるセロトニンを出すことに力をいれた。

特に睡眠については、休職中はとにかく寝まくった。
光や音などの刺激に敏感になっていたので、きついときはベッドに潜って遮った。

この世に存在しないものだと意識を閉ざした。
でも、比較的元気なときは運動もした。

夏はジョギングをしたが、寒い季節は主に散歩をした。

散歩のようなリズム運動はセロトニンが出るらしい。
その中でも朝散歩は朝日を浴びるからよりよいらしい。

朝起きることは苦手というか、ほぼできなかったが、太陽の光を浴びて散歩することを意識した。

確かに光を浴びて散歩すると、なんだか清々しい気分になると思った。

調子に乗って歩きすぎると疲れてしまい、その後2,3日は何もできなくなってベッドにこもってしまうことになっていたので、注意が必要だが・・・

そして食事は腸活に力を入れている。
きのこ、味噌、納豆など。

セロトニンは脳と腸で作られるので、腸も活性化させるとよいらしい。

また、よく噛むこともリズム運動につながるのでセロトニンが出るらしい。

よく言われるのは、朝起きて、散歩を15分ほどし、食事でよく噛み、夜は寝る90分前に40度の湯船に浸かってぐっすり寝るとよいらしい。

こういう生活リズムはなかなかできない。
できないことに最初は罪悪感を覚えたが、「まあしかたないか!」と諦めるようにした。

だってもともと朝弱いし、そもそも自分には相性合わないかもしれないのだ。

それを無理やりやったり罪悪感にさいなまれては、本末転倒だ。
それなら何もしないほうがいい。

朝散歩なんてほぼできなかったが、すこーしずつすこーしずつ、こういう生活リズムに自分の体をシフトしていったことで、寛解してけたと思う。

やったこと2:オキシトシンを出す生活

セロトニン以外にも幸せホルモンはある。

ドーパミンとオキシトシンだ。

寛解理由の2つ目としてオキシトシンを意識したこともあるだろう。
オキシトシンは、他者との触れ合いなどで出る幸せホルモン。
不安を消してくれるらしい。

そもそも不安は動物的に大切な感情だ。
危険を察知しないと食べられてしまうから。

でも過敏になりすぎるとうつになる。
それを緩和してくれるのが、オキシトシンらしい。

・家族や親しい友人との楽しい時間
・動物との触れ合い
・植物を愛でる
など、が良いらしい。

肩を叩くなどの軽いボディタッチとか、安心できる人と目が合うだけでもオキシトシンが出るらしい。

癒やしのホルモンだ。
僕は幸いなことに、オキシトシンが出しやすい環境にいたと思う。
まずその一つが実家の家族。

実家には、父、母、兄、兄嫁、甥っ子2人が住んでいるが、休職期間中は実家に間借りしていた。

そこでは何か気を遣われるということもなく、そっとしておいてもらった。

辛かったら部屋に閉じこもってるが、気が向いたら話すし、出かける。

父、母もよく話を聞いてくれるし、してくれる。
きっと両親は内心ハラハラしていたと思うけど、そんな素振りも見せずに安心して過ごせたので、きっとオキシトシン出ていたと思う。

そしてもう一つが、妻との出会いだ。
以前妻との出会いについては書いたが、本当に救われたと思う。
妻と暮らし始めたときも、辛かったら布団にこもっていたが、それ以外は話したりでかけたりした。

笑って過ごす時間が増えて、オキシトシンがドバドバ出たと思う。

妻と住むようになってからは、花や観葉植物なんかも楽しんでいる。

水を上げたり日光の当たるところに連れて行くのも楽しみ。

もはや余生。

やったこと3:自分の人生を生きることにフォーカス

妻は、自分の人生を幸せに生きていた。
小さな幸せにフォーカスすることが得意だ。
他の人と比べたりもせず、嫉妬する素振りも見せない。

自分の人生を生きている人だなと思った。
自分は”他人の人生を生きている”感覚だった。

人と比較したり、嫉妬したり。
他人の評価を気にしたり。

そうすると、だんだん自分という存在が、心の器が、狭くなってくる。

頭では、そうならないようにしようと思っていても、実際の現実ではなかなかそう思えない。

それでは、他人のものさしで人生を生きていることになってしまう。

妻から学び、気づきを得た僕は、小さな幸せを見つけることにフォーカスを当てた。

妻が笑ってる。幸せ。
ご飯が美味しい。幸せ。
すごく晴れている。幸せ。

そして、ちょっとでもできたら偉いと褒めることにした。

朝起きた。偉い。
出かけられた。偉い。
今日も生きている。偉い。

他人がどうこうよりも自分の幸せにフォーカスを当てられるようになり、だんだんと気持ちが向上してきた。
他人軸が自分軸になっていく感じだ。

ちなみに、自分の幸せにフォーカスするといっても、自己中心的になるのは違うと思う。

自分の幸せのために生きると、周りも幸せになる。
逆に、周りが幸せになると、自分も幸せになる。

仏教に、
「自分の身を安泰させたいなら、まずは世の中の平和を祈ろう」
みたいな意味の言葉がある。

争いの絶えなかった昔、「周りが平和なら自分も平和だよね。自分が平和に生きたかったら、周りも平和でいてくれるようにしなきゃね」と言っている感じだろうか。

自分ごとに置き換えたら、
自分の人生を生きる=自分の幸せを目的にする。
自分の幸せについて考えると結局周りも幸せでいる必要がある
みたいな感じで捉えた。

小さな幸せにフォーカスして自分を幸せにするために、周りも幸せになるように考えていくと、みんなハッピーだ。

寛解に至るまでに、こうして考え方を刷新・吸収していって、自分のものさしで自分の人生を生きることができるようになった。

もちろん今でも他者との比較とか周りの目を気にしちゃう自分はいるけど、前よりだいぶ楽になっている。

やったこと4:考え方のシフト

0か100か、白か黒か、はっきりさせることはやめた。
なんでもほどほど、なんでもバランス。

20%やったら、すごい。
40%やったら、偉い。
60%やったら、もういいじゃん!
80%やったら、え、終わった!?
100%やったら、神の所業。

100点じゃなかったら0点じゃない。

例えば
今8時に起きてる。
でも朝活したいから6時に起きたい。
じゃあ7時に起きたらだめかといえばそうじゃない。
7時30分だって、7時45分だって、偉い。
そもそも眠いのに起きようとするの偉い。
7時に起きたらもうできたようなもんだ。
6時半に起きたらすでに達成したようなもんだ。

ちょっとずつちょっとずつ、できるようになっていけばいいし、まずは半分以上である60点取れたらもはや100点だ。

そういうふうに考えをシフトしていった。

やったこと5:メンタルコントロール

極力、自分の気持ちをコントロールすることに努めた。
というのも、落ち込むときは「だめだ、だめだ」と負の階段を落ちていくが、自分を客観視すると階段を落ちているというより降っているときがある。

降っているなら止まれる。
そして落ちているか降っているかは、ちょっとした意識で変えられる。
「なんだ、結局気の持ちようってことか?」と思うかもしれないが、そうではないと思う。

転げ落ちているときに気なんて持てない。

落ち込んでいる自分を冷静に客観視できたときに、止まることができるからだ。

でも、止まったところは階段というより、エレベーターに近い。
止まっても自動で進む。

だから逆走するようなイメージで、転げ落ちている自分を落ち着いて止める。

逆走するイメージだから、これはエネルギーがいることだ。
でもそうやって少しずつ逆走していくことで、コントロールできるようになってくる気がする。

寛解した今では、ある程度コントロールできるようになったと思う。
落ち込むことや抑うつ状態になることはたまにあるが、そのままエレベーターを転げ落ちるのではなく、反対側を向くことができる。

「いやいや、待て待て、そっちはだめだ」と。

そうやってコントロールできるようになったから、落ち込みそうになったときも

「ま、いっか」

とか、

「なーんとーかなーるなーる」

と、自分を救っていけるようになるのだと思う。

落ち込みそうになったときは、嫌なことから目を背ける。
こうやってコントロールすることも、一つのスキルだと思う。

大丈夫、大丈夫、自分はだめなんかじゃないから。

やったこと6:自律神経を整える

自律神経を整えることを意識した。
これはたぶんの話だが、交感神経(興奮状態?)になると、喉がしまる感覚を覚えた。

食事による消化のストレス、気圧変化によるストレス、集中しすぎたあとのストレスなどだ。

こうしたストレスを感じたとき、自律神経を整えるための対策をした。
3つほど紹介する。


食事は時間をかける

時間をかけて食事をすることを意識した。
具体的には、よく噛むことだ。

自分の状態を分析したところによると、よく噛まず慌てて食べたりすると、その後喉が絞まる。

もともと噛む回数も少なくなっていたので、なおさら胃腸が疲れるのだろう。

特に美味しいものが大好きな僕は、美味しくてある程度の量があるとスピードが早くなる気がする。

あるとき、もしかして慌てて食べるのは良くないのかも?と仮説を立てて、よく噛むことを意識したら、ちょっとだけ喉がしまる感じを和らげることに成功した。

ついつい忘れてかきこみたくなるが、できるだけ食事を上品に楽しもうとトライ中だ。


半夏厚朴湯を飲む

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)という漢方薬があるが、これを医者に処方してもらっていた。喉のしまる感じを和らげるらしい。

和らいでいるような、いないような・・・

まあでも医者が処方してくれているし、信じて飲んだ。
ちなみに市販もされているので、通院がなくなった今でもたまに飲んでいる。

かんぽうっ!はんげ!こうぼく!とーう!!
必殺技名みたいでかっこいい。

ところで漢方薬ってお高いのが悩みだ。
もう少し安くならないだろうか・・・


呼吸法の実践

自分にとってはこれが一番きいた気がする。
興奮状態を抑え、リラックスできるような呼吸法をする。

なんとなく、交感神経が副交感神経に切り変わる感じがする。
合わせて瞑想もする。

自分の呼吸に、落ち着いて集中するのだ。

半分我流だが、やり方は簡単。
・座ったり寝転がったりして自分を落ち着かせる
・目を閉じる
・頭から足まで順番に意識して全身の力をできるだけ抜く
・5秒間数えながら鼻から息を吸い、6秒目で吸うのをやめる
・10秒間数えながら鼻から息を吐く

これを少なくとも3分、できれば15分くらいやる。

興奮状態にあるときは、6秒吸うことも10秒吐くことも難しい。
息を吸いきれないし、すぐ吐いてしまって10秒吐き続けられない。

3秒・6秒くらいから始めて、だんだん秒数を増やしてもいいかもしれない。
最終的に6秒・10秒ができるようになってくれば、落ち着いた証拠だと思う。

ちなみに、周りの目が気になったりしてこれもできないときは、左右の手の指をあわせて、合わせた指から鼓動を感じるようにする。

慌ててるときは手の指から鼓動を感じることはできないが、落ち着いて呼吸すると鼓動を感じられるようになる。

6秒10秒の呼吸法と合わせるとよりよい。

もう一つ良かった呼吸法は、4・7・8呼吸法だ。
まず3秒吸って6秒とめて6秒かけて吐く。
これを4回やったら次。
4秒吸って6秒とめて7秒かけて吐く。
これを8回やったら次。
4秒吸って7秒とめて8秒かけて吐く。
これを10回くらいやって終了。

眠りにつきやすくなる呼吸法だ。
最近ではもはや途中で寝落ちしている。

何も考えず、呼吸だけに集中する。
考えちゃいそうだったら、秒を数える。
自分がつけているGarminというスマートウォッチでは、この4・7・8呼吸法の秒数を振動で知らせる機能がついているので、毎晩寝るときに布団の中で脱力しながらやっている。

筋肉が弛緩して、ストレスがなくなり、いつの間にか値落ちしている。

とにかく副交感神経を優位に働かせるためのアクション、ぜひやってみてほしい。

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