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僕らの日々

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#あの夏の一コマ

How do U spell EPiPHANY?

How do U spell EPiPHANY?

閃き、と言うのは突然にやってくるモノ。だから時としてその閃きを待たなくちゃならないなんて事もある。僕は閃きと良く待ち合わせをするが彼が僕より先、もしくは同じくらいに待ち合わせ場所に着いた事がない。大抵ウンザリするほど待たされる羽目になる。

対して彼女は閃きと仲が良いようで四六時中脳内でフラッシュの様に光る閃きで生きているのかと思う程、思い立ったら止まらない。僕にだって(僕の範囲で彼女自身の為にな

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現実と彼女信仰

現実と彼女信仰

昔から神社は好きだった。地元の神社は子供達の(少なくとも僕の)神話体系においてかなり重要な役割を持っていたと思う。それは未知への畏怖で、同時に人外の偉大な力に守られると言う安堵感だった。特に信仰があるわけでもない僕だが、古くから人々が心の拠り所にし、何かあれば祈りを捧げていた神社仏閣に壮大な歴史と人々の想いを感じる。それに想いを馳せるのが好きだ。

ところで、日本古来のシャーマニズムは神に姿を持た

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僕らは夜のコンテナ置き場

僕らは夜のコンテナ置き場

夏の前の静かなコンテナ置き場には中身が抜かれた空っぽのコンテナ達が暗い海を寂しそうに見つめるばかりで何もない。そう。何も無い。少し蒸し暑くて夏へと羽化する春が発する少し湿った甘ったるい匂いが立ち込めている以外何も無い。だから僕らはそこに惹きつけられたのかも知れない。

彼女の家の最寄り駅にある居酒屋で飲んだ次の日の事。次、いつあえる?なんて言われた僕は(本来なら駆け引きとかそう言った観点から少し焦

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