寒い夜には温かいお茶と本を
朝晩は、ファンヒーターが欠かせなくなるくらい寒くなりました。
そんな晩に静かに飲むお茶は、とりわけ美味しく感じます。また、お供として本を読むというのも大変贅沢な時間です。
昨日の寒い晩、熱い緑茶を飲みながら高村光太郎の智恵子抄を読んでいました。
お茶が出てくる詩があってなんかいいなと思いここに記した次第です。
高村光太郎は、智恵子夫人への清澄な愛を詠った詩人です。
高村光太郎が愛を詠うにあたり、日々の生活にある小さな愛を掬い上げ、大切に言葉にしてきた、僕はそんなふうに思います。
智恵子抄を読むと高村光太郎と智恵子夫人の生活風景がありありと浮かんできて、詩人の紡ぐ言葉の想いの凄さを改めて感じます。
そんな智恵子抄の中に或る宵という詩があります。
この部分が自分の中にすっと入ってきました。
もしかしたら、寒かったし、ファンヒーター付けてたしお茶飲んでたからかもしれませんが…
薄雲の中で、月が見え隠れしている。
月明かりは頼りない。
薄暗い部屋。
窓ガラスをカタカタと揺らすすきま風が身に堪える。
ガスストーブには小さなやかんがぽつんと置いてある。
そのガスストーブの前で暖をとる光太郎と智恵子。
その手には温かいウウロン茶。
今日あったことを話している二人は、身を寄せ合っている。
そんな二人のまわりに温かな光が包む。
そんな風景を感じ取ることができます。
(詩の全文を読むと、この限りではないと思いますが、冒頭部分はこのように感じ取れます。)
やっぱり、寒い晩に飲むお茶は良いものですね!
それでは良いお茶ライフを!
まとめ