見出し画像

志 初心 与えられた何か

映画『雪の花 - ともに在りて-』

始まって、すぐ、滝。

美しい。

日本の美しい自然を描くには

フィルム撮影しかない

そんな気がした。

葉っぱの青い時期から紅くなるまで

念入りにスケジューリングされた撮影

福井の美しい自然

雪のこわさおそろしさ

そして

人間の美しい志

直近の5年後
10年後

なんてものではなく

子どもたちの未来

を思い、行動する

できることは何か

やらねばならないことは何か

主人公の良策

妻の千穂

師の日野鼎哉

同じ志をもつ医師たち

村の、子どもをもつ大人たち

この映画に登場する人はみんな一級

六百年前、
桜を全部、切りました。
春より秋を選んだお寺です。

『そうだ 京都、行こう。』東福寺のコピー

「春も秋も」ではなく、「秋を選び、桜は全部切ってしまう」

潔さ

そう、一級の人はみな、潔い。

「名」を求めない。

「利」を求めない。

猛吹雪の中、峠を超えるミッション。

文字通り、命がけ。

しかも幼い子どもと、家族全員。

峠を超えて、何が得られるかというと、「ワクチン(種痘)」が届く。

その「ワクチン」が本当の意味で何に効くのか、正直実感はない。

ないけれども、村の将来を担う子どもたちが疱瘡(天然痘)に感染せず、
健康に育つ「だろう」という「未来の担保」。

その未来の担保も、いまいち、よくわからないのだが。

ミッション遂行の謝礼として事前にお金をもらっていた。

良策の妻・千穂がやりくりして用意し、手渡した。

へたすると雪に埋もれて家族全員遭難

間一髪、救助され、助かった命。

笑顔で、良策に、お金の包みを返す。

「銭もらってやる仕事じゃないとわかったんで」

このシーン、泣いた。

映画は江戸時代末期を舞台とする。

令和に生きるぼくたち令和星人とは住んでる星が違う。

令和星人たちは「名」を求める

「利」を求める

でも、ほんらい、生を受けて、何かの職業についている、ということで得られるものは

「名」でも「利」でもない。

与えられた何か

だ。

そしてその「与えられた何か」をごきげんにやっていくことで生まれる成果こそが、「生きた証」なんだろうと思う。

おのれに恥じぬ生き方

映画『雪の花』はつい忘れがちになってしまう


初心
与えられた何か

を再起動させるため

一年に何回か鑑賞しつづけたい

そんな映画と出会えたことに感謝。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集