影(shadow/シャドー)
勉強になるからずっとフォローしていた人、だんだん異和感を感じ始め、ついにある回のVoicyでプッツン。
違う。
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そして気づいた。
彼は、ぼくのシャドーなんだ
と。
シャドーとはユング心理学でいうところの「影」で、「生きてこなかった半面」。
ぼくと正反対のことをするからこそシャドーであり、照りつける太陽光が強ければ影がより濃くなるように、反感もまた。
まあ、もともとぼくたちは「存在が阪本して」たり「存在がムーミンして」たりするわけで、根っこはつながっている。
ただ、この世に生まれてきた意義というか、意味というか、「何を喜びとして生きたいか」によって存在が分かれる。
分かれるんだけど、シャドーとして、互いに刺激しあい、「生の喜び」をより高め、充実させようとする。
映画『天国と地獄』、61年前の作品だけど、最初から最後まで画面にずっと吸い寄せられる。昨日昼間会社で観て、帰宅後妻ともう一度観た。めちゃくちゃ面白い。
主人公と犯人、シャドーだ。
かたや仕事を愛する職人気質のビジネスマン、
かたや世間を拗ねた犯罪者
だが、互いに
生きなかった半面
を持っている。
だからこそ、ラスト、刑務所面会時、散々な目に遭わされたにも関わらず主人公は犯人をなじる言葉ひとつ投げない。むしろ涙目になっている。
黒澤明組絶好調時の名作『天国と地獄』、おすすめです。U-NEXTほかで配信してます。
のちに水戸黄門する人が二人も(一人は製造現場、一人は債権者役)登場するし、「ムコ殿」でおなじみ、おばあちゃん役イメージが強い菅井きんさんが若者役で出てる(しかも意外な役どころ)。
ほか、主役級の俳優さんたちが勢揃い。彼らの優れた演技も物語をより一層面白くしています。
『ルックバック』の二人、藤野と京本もシャドー。
二人でいるからこそ得られる喜び。
その先にある「成果」なんてものはどうでもいい。
二人でいるシャドーたちの喜びこそが、この映画の喜び。
シャドー、ほかにもいっぱいいるね。
ジョン・レノンとポール・マッカトニー
ミック・ジャガーとキース・リチャーズ
藤子不二雄
・・・
きっとあなたにも。