ネアンデルタールとBLACKPINKとJW-UP
シングルマザーの就労支援のためのNPO法人JW-UP(ジョイワウアップ、と読みます)ブランド戦略を考えてる。ブランド・クリエイターとしては専門分野だ。
強いブランドには、3つの要素がある。これは宗教を考えればわかる。
第一に、経典。つまり本。みんなの脳内にシェアされているコンセプト、いわば虚構(フィクション)ですね。
宗教で言えばコーラン、聖書、仏典。神道だけが、これにあたるものがない。代わりに神話がある。アマテラスとかスサノオとか。
第二に、歌。賛美歌とか祝詞とか。
第三に、みんなが集まる場所。寺院、モスク、神社。
BLACKPINKはもはやブランドを超えて、一つのカテゴリーになってしまった。
公開即1億超える再生回数。
ブランド3要素を当てはめてみると
本にあたるのは、彼女たちのYou Tubeチャネル。
歌、もちろん。
場所は、ライブ会場。10月から来年にかけ、150万人動員のワールドツアーをやる。
BLACKPINKファンたちのことをBLINKと呼ぶ。全世界に何人いるのかわからないが、確実に150人は超えているだろう。
「人の集まりで、150人を超えると、なぜかおかしくなる」
ロビン・ダンパー(オックスフォード大学教授)の唱えた理論で、ダンパー数と呼ばれる。これはぼくも実体験している。経営者向け勉強会MAIDOメンバーが累計150人超えたあたりからおかしくなった。誤解のないように。151人目に入ってきた子がおかしい、というのではない。その個人の属性ではなく、「集合体として何かおかしくなった」のだ。
これを厳守している企業は多く、あるアメリカ企業(ゴア社)は駐車場を150台しか停められないようにし、はみ出るようになったら新しく工場を作る、というルールにしている。
ただ、このダンパー数への対処方法も見つかった。
発刊されたばかりの時に買ってたのだけど、パラパラしただけで放置してた。
つい昨日、なんとなくイチから読み始めたら、ダンパー数への答えが見つかった。なんだ、こんなところにあった。
ものすごく簡単に言うと、人類種には複数いた。
ホモ・ルドルフェンシス(東アフリカ)、ホモ・エレクトス(東アジア)ホモ・ネアンデルターレンシス(ヨーロッパとアジア西部)・・・。
ネアンデルタールからホモ・サピエンスへと直線的に進化したわけではない。
正確には、ぼくたちの類ホモ・サピエンスが他の人類を全滅させちゃった。「いとこ」とか「はとこ」とかをやっつけちゃった感じ。
では、いとこたちとホモ・サピエンスは何が違ったのか。
決定的な違いは、「虚構(フィクション)を生み出し、語り、共有できたか・できないか」。
体格的にも、知能的にも、ネアンデルタールのほうがホモ・サピエンスより優れていた。寒冷な気候にもうまく適応していた。にもかかわらず、ホモ・サピエンスがネアンデルタールを滅ぼした。
なぜか。
ネアンデルタールは150人の限界を超えられなかった。せいぜい50人程度で「軍隊」を作るのが関の山だった。
ところがホモ・サピエンスは「虚構」を作ることができた。
例えばライオンを見て、「われわれの守り神はライオンなのだ」あるいは「われわれの守護神は、顔はライオン、体は人間と同じ姿形をしておられる。ライオン神と呼ぶことにしよう」
と言えた。
そして
「ライオン神の元に一致団結し、やつらを打ちのめそう!」
と呼びかけることができた。
この虚構のおかげで、脳内シェアの力で
150人を簡単に超えることができたのである。
200人の軍勢と50人。多勢に無勢、ホモ・サピエンスの圧勝だ。
全世界のBLACKPINKファンBLINKたちは、次のような記事を共有して、「一つ」になる。
この記事に対して、
「本当に純粋で心が綺麗な子だ…
傷つかないでほしいし、これからもそのままでいてほしい」
「ロゼを推したくなる理由が分かるわ」
などなど、肯定的なコメントが寄せられている。
ロゼのこの涙、やがて後に伝説になる。神話にもなるかもしれない。
MAIDO、次つぎに新しい神話をみんなと共有しつづけていれば、「おかしく」なることはなかったのかもしれない。
さて、冒頭に戻ろう。
JW-UPを強いブランドにしようと思えば、
第一に、本・・・このnoteかな?
JW-UP副理事長由歌利のnoteもある。
第二に、歌、ある。
第三に、場所。オフィスでは味気ない。
何か集まるイベントをやろう。JOYWOWがこの環境になる前、夏と冬に必ずパーティやってたのは、この効果があった。
オンラインでは弱い。やはり人がリアルに集まらないと。
そして、神話が欲しい。これは創るというより、生の活動の中で生まれる。
ワクワクしてきた。