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京都を感情化した
長い出張から帰宅。
そうだ! 今日は奥さんがお出かけ!
大学時代のお友達と食事。『白いカーディガン』のKちゃんと。
奥さんがいない、ってワクワクするねえ(笑)
用意してくれたおでん鍋をつつきながら、映画『MINIONS』。
ミニオンの三人が旅に出る。
ケビン、ボブ、スチュアート。海であわや遭難かと思いきや、ニューヨークへ到着、お、これは好きな曲、なんだっけ?
なんと! ストーンズ『19回目の神経衰弱』。イントロがいい。
このイントロ聞かせるために選曲した気がする。
街へ上がると、大きな看板「大統領はニクソンに投票しよう!」
60年代アメリカとわかる。
この映画は、子どもも楽しめるが、大人こそ楽しめる。
センスがいい。
地下水路を逃げるミニオンズ。
「↑ アビーロード」という標識がある。
アビーロードとくれば・・・
やはり。
マンホール蓋を持ち上げたミニオンズを、ビートルズらしき人の足が踏んづけていく。
レコードジャケットではジョン、リンゴ、そしてハダシのポールの順だが、映画ではジョンの次にポールの素足だった。シークエンスが長くなるからだろう。
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このシーン、ビートルズのデビュー曲『Love Me Do』なのがおかしい。解散アルバム・ジャケットをパロディするのに、デビュー曲。面白い!!
そして劇中挿入歌として使われるビートルズがまさかのこの曲。
『MINIONS』は
「60年代ロック・ミュージックに映像くっつけたらこんなコンテンツになりました。大人の皆さん、楽しんでください」
制作者たちからのセンス抜群のメッセージだ。
レトロを楽しむのではなく、未来を生きるための活力源としての、コンテンツ。センスで調理したコンテンツ。観るのは二回目だが、すごい「技」で、楽しかった。
届いた。
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行きの新幹線で見つけた『ひととき』が京都特集、中に『「そうだ 京都、行こう。」の30年』写真集の案内があったのでその場で買った。それが届いた。
『「そうだ 京都、行こう。」の30年』はコピーの勉強になる。
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まっすぐ揃っているのが、良い。
歪んでいたりズレているのは、悪い。
なんてルールは、
この「ちゃわん」のどこにも
見つかりませんでした。
99年・冬のコピーだ。
これって、まさにいまのデジタル化された日本にこそ、必要なものだ。
今朝もセブンで買い物し、画面タッチさせられたのだが、「なんてルールは」必要ない。
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南禅寺との御縁にとても喜んでる。
ごめんなさい、
多くて、決められない。
これって、「紅葉ベスト3」に限らない。
南禅寺の良いところを聞かれても、同じ答えになる。
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東日本大震災の春。あれ以来、日本人にとっての桜は、一層大切で、パーソナルな感情と結びつくようになった気がする。
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全く同感です。
これらのコピーを30年書き続けてきた太田恵美さんもおっしゃっているが、「そうだ 京都、行こう。」キャンペーンは、京都を感情化した。
それまでの京都といえば、修学旅行で「連れて行かれた」辛気臭い場所だった。仏像やら古い神社仏閣あるけど、「だからナニ?」。
つまり、「ただ古い情報」だった。
個人の感情という光を当ててみた。
京都がコンテンツ化した。
『MINIONS』同様、センスいいコンテンツへと化けたのだ。
これは、ブランド作りにも参考になる。
ブランド作りといえば、価格のほか、スペック(仕様)を訴求するものと思われがちで、たいていそのために時間の多くが使われる。
しかし、love capitalが一番重要な現在、センスによって感情化調理されたコンテンツこそが刺さる。
まさに、京都こそが、ブランディングのお手本だね。