昨日まで既にあった世界を塗り替えるだけ
新商品開発のコツ、知りたいよね?
「世界を変えた」とされるものの大半は「すでにいるお客さん」に向けたもの。彼らユーザーの気持ちを新商品へ向けるだけで売れた。それまで使っていた商品を置き換え=置換した。
0→1 ゼロイチ、「ゼロから顧客の創造」
聞こえはカッコいいが、話だけであり、現実にそういうものはない。
チキンラーメン。
お湯を注ぐだけでラーメンができます。
ラーメン食べる人がそのままごっそりお客さんに変身した。
カップヌードル。
チキンラーメンユーザーが全員お客さんへと変身した。
何も置換せず、ユーザーを獲得した。
ボンカレー。
カレーは日本人なら誰でも好き。野外で簡単に食べられます。カレー食べる回数を増やした。商品の「効き目」は誰でもすぐに理解できた。わかりやすい。
ウォークマン。
ラジカセを外出先まで持ってでかけている人がいた。彼らがまず、飛びついた。「これ、ポータブルでええやん!!」
iPhone。
携帯電話ユーザーが山ほどいた。彼らに向けて発信するだけで「置換」簡単だった。
ダイソン。
掃除機ユーザー、人類の数だけいた。「ゴミ袋、なしですよ」簡単に理解できた。置換、簡単。
テスラ。
車乗ってる人、山ほどいた。ガソリンを電気に、人によって価値観は違うが、驚きは大きかった。置換、簡単。
ZOOM。
ビジネスマンのほとんどが会議、大好き(特におっさん)。時間つぶしにはもってこい。飛行機や新幹線乗らずに、会議できる。置換、簡単。
このように、「世界を変えた新商品」は、「既に存在するユーザー」を観察することで生まれた。
つまり、昨日まで既にあった世界の色を塗り替えるだけ。
ユーザーは、出た新商品の中に「気づかなかった発見」をし、即座に「買う!!」と決める。
気づかなかった発見とは;
お湯を注ぐだけでラーメンができる(チキンラーメン)
カップが容器にも、調理具にも、食器にもなる(カップヌードル)
温めるだけで具材の入ったカレーのできあがる(ボンカレー)
カセットテープ入れると外へ持って出られる(ウォークマン)
ケータイがパソコンにもウォークマンにもなる(iPhone)
面倒なごみ袋取り替えが不要になった(ダイソン)
ガソリン要らない(テスラ)
移動不要(ZOOM)
一方、残念な新商品もある。
代表選手ブルーレイは、DVDとの差をいくら説明されてもわからない。顕微鏡で観察すればわかるのかもしれないが、みんなそこまでヒマじゃない。
起業、開店、などで「既に存在するユーザー」をまず思い浮かべてみよう。
たとえばエステを開店する場合、世の中には既に山ほどエステユーザーはいる。有利だ。有利だが、「気づかなかった発見」が難しい。これまでに存在するエステサロンに「足す1」だけだと、違いがわかりづらい。
土俵をずらす
方法がある。
チョコザップは、「時間」と「セルフ」で土俵をずらした。
24時間365日、10分でも利用できる。
セルフでやってくれ。
結果、スポーツジム、エステサロン、ホワイトニング、ネイルケア、脱毛、ゴルフ練習場、ワークスペース、マッサージチェアの既存ユーザーを相手にできる。途方もなく大きいユーザー数。
しかも低価格訴求できる。セルフ「自分のことは自分でやれ」だからスタッフ人件費=固定費が軽い。損益分岐点売上高が低い。儲かる。
この「セルフだから儲かる仕組み」はNISA(少額投資非課税制度)も同じなのだが、語りだすと長くなるのでやめておきますね。
今日はビジネス色が濃いお話でした。
では、ごきげんよう。最高の土曜日をお過ごしください。