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different

紅白は毎年録画してる。

昨夜、2024年、2023年、2022年のをスキップしながら観た。

BE:FIRST紅白出場曲
2022年 プレデビュー曲「Shining One」
2023年 BoomBoomBack
2024年 Masterplan

BE:FIRSTは戦略的に「ポップな曲」と「勝負曲」を織り交ぜてリリースしている。

ポップな曲というのは、一般ウケする。

勝負曲は、自分たちの行きたい方向を示す、「必ずしもポップじゃない曲」。

プレデビュー曲「Shining One」はポップだし、オーディション番組の課題曲でもあったので、「まあ、外さない」。

ところがデビュー曲「Gifted.」は勝負曲。
デビューなのに、はっきりと勝負に出た。

そしてこれが戦略プランの出発にあったことが「Masterplan」ミュージックビデオ2.59あたりで示される。「Gifted.」ミュージックビデオ最初の、メンバーが歩くシーン、同じように映るのだ。歌詞「求めてた答えは最初からすべて聞こえてたそうさ」

「Masterplan」の前が「Mainstream」、これも勝負曲。
2曲つづけて勝負し、きちんと手応えを感じた。戦略プラン=マスタープラン通りに進めている。

そこで箸休め代わりに「Blissful」、ポップな曲を出した。

「Blissful」から観た人は「よくあるボーイズグループね。仲良さそうね」と感想を言っていたが、そうじゃない。2曲続けて勝負しての、このポップソングなんだ。

さて、紅白といえば、マスの代表みたいなもの。

2023年 「BoomBoomBack」は別会場でやった。

「紅白の広い会場でやりたかったんじゃない? 別会場にやられてかわいそうに」というベスティ(ファン)もいたが、実は違うと思う。

紅白は、好きな歌手も出れば、知らない歌手も、こっちの好みなど知ったこっちゃない。

だから知らない人だとトイレに立ってしまうこともある。

2022年はマスへのお披露目だからポップな曲「Shining One」

2023年は、マスではなく、応援してくれているベスティと近い距離で一緒に紅白出場をお祝いし、かつ、一生忘れられない体験にしよう。

だからファンには濃い人気のある「BoomBoomBack」。

これ、ベスティにとってはたまらない体験だったと思うよ。

大晦日、BE:FIRSTと過ごしたBoomBoomBack体験。
一生思い出すし、周囲に言う。濃い口コミがこれで発生する。

売れる

はremarkableかどうか。

つまり、とんがって、re-mark(口コミ)されるかどうか。

言い換えれば「異なってるかどうか」。different

これに対して

売れない

同じ 

同じだから口コミが生まれない。

ポップは同。

とんがりは異。

今朝届いたThe Economistメルマガ「Why Gulf rulers want a scientific revolution(湾岸諸国の指導者たちが科学革命を望む理由)」の中にこんな表現があった。

As one Emirati official told me, “We are not taking the kitchen-sink approach.
あるアラブ首長国連邦政府役員が言った。

「私たちは、何でもかんでも詰め込むようなことはしません」

taking the kitchen-sink approach は、つまるところマス向けアプローチとも言える。

「同」は捨て、「異」アプローチ、つまり、とんがりを目指す、ということだ。

BE:FIRST、いまやドームチケットを半年前から売り切る大人気アーティストに育ったが、その戦略は「同」と「異」をベストミックスした絶妙なマーケティング。

すごく勉強になります。

年明けそうそう2日から、よそもやってるからといってバーゲンに走る「同」戦略しかとれないのでは、将来が見えない。これで5年後、10年後の絵が描けるだろうか。

明るい未来は「異」different、つまり「とんがり」が生み出す。

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