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SC(スピリチュアル・キャピタル)をスコアリングする
南禅寺豆腐屋さんは季節ごとに京都でイベントを開催している。
昨日が「冬」のイベントの日、集合場所は京阪「鳥羽街道」駅。
この駅は京阪電車本線の中でも乗降者数が一番少ないそうだ。
かつては任天堂本社があった。現在そこは任天堂京都リサーチセンターになっている。
聞けば、この地には、任天堂のほかにもトランプ製造販売をする会社がいくつかあったそうだ。
旭ダウ(現在この会社はない。いわゆる旭化成樹脂化製品部門)は任天堂に樹脂を販売していた。プラスチック製トランプのためだ。
当時の任天堂は花札、トランプなど、いわゆる「カードで遊ぶ」がブランドの提供価値だった。
SC(スピリチュアル・キャピタル)でいうところの、「ビジョン」は明確。
「カードで遊ぶ」
ところが、時代はどんどん変わる。すべては「プロセス」、動であり、何ひとつ止まっているものはない。
ビジネスはこの、「流転にいかに適応していくか」ゲームだ。
「カードで遊ぶ」が時代にそぐわなくなってきた。
取引先でも「任天堂さん、大丈夫か?」という声が出ていたそうだ。
家庭用テレビゲーム、携帯型ゲーム機「ゲーム&ウオッチ」(1980年)、業務用テレビゲーム機「ドンキーコング」(1981年)を経て
1983年、家庭用テレビゲーム機「ファミリーコンピュータ」を発売。これが売れた。
そして1985年、ファミリーコンピュータ用ゲームソフト『スーパーマリオブラザーズ』を発売。大ヒットした。
1989年、携帯型ゲーム機「ゲームボーイ」を発売。
それからの爆発的繁盛はみなさんご存知の通り。
任天堂が自らのブランドの提供価値を時代の変化に適合させず、
「カードで遊ぶ」
のままでいたら、「ビジョンを製品化」してはいても、「社会性」を失い、失墜していたはず。
昨日、鳥羽街道駅から東福寺に向かって歩く途中に任天堂と同じ時期トランプ製造販売をしていたであろう会社のビル(2階建ての小さなものだったが)を通り過ぎた。
閉じていた。
つまり、ブランドが健康的に成長し続けるためには
・・・ここでいう「成長」とは、売上や利益、社員数などの物質的な指標が大きくなることではない。精神的資産、スピリチュアル・アセットを増やすこと・・・
次の三つの指標をバランス良く持ち続けることが必要になる。
第一に、わかりやすいビジョン
第二に、ビジョンを製品化している
*家庭用ファミコン、ゲームボーイ
第三に、社会性がある
これら三つの指標がスピリチュアル・キャピタルを創る。
スコアリングについてはグラフ化したので、阪本ブログをご参照ください。
5点満点で、仮に全部満点とした場合のグラフはきれいな正三角形を描きます。
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ほかにも、ブランド組織の「商いIQ(実行能力)」、「社員とリーダー」の関係構築能力「社員コミュニケーションIQ」スコアリングも掲載しています。
解説は別の機会に。