#3 どんな感覚が必要?
読みに来て頂き、ありがとうございます。
今回は、感覚について話させて頂きます。
その前に、
をまだ読んでいない方は、是非、読んで頂けると、今回の内容がよりわかりやすくなると思います🤗
◇最初は、全然わからなかった!
ここでは、感覚の定義や生理学的な話をしたいわけではないので、詳細が知りたくなった方は、生理学の本を読んで下さい。
多くの治療家が技術で悩む原因の一つに、手の感覚があります。私も新人の頃は、恩師や先輩に教えてもらっても、患者の反応を感じとれなくて、いつも困っていました。また、自分の手の上から介助してもらいながら、その感覚を覚えようとしても、すぐに感覚が逃げていってしまい、悶々としていました。なので、練習してフィードバックをもらうということを、やり続けていました。
そうしていると、かなり時間はかかりましたが、いつの間にか、わかるようになってきました。ですが、漠然と手の感覚がよくなったんだとしか、思っていませんでした。なので、後輩に伝える時は、結局は、練習あるのみとか、こういう感覚や〜っという指導になっていました。
ですが、コレでは、大切な技術を伝えるには、効率が悪く、時間だけが過ぎてしまい、さらに本質からズレた伝わり方になってしまうこともありました。
そこで、一度、治療技術の中で、自分の何が変化しているのか?について、今回、まとめてみようと思いました。
今でも、まだできているとは、思っていませんが、昔よりは、少しわかるようになったので、わかってきた範囲を、まずは、アウトプットしながら、整理していくことで、誰かの役に立てればと思い書かせてもらっています。なので、まだ自分の中でも、ちゃんとまとまっていないので、脱線したり、まとまりがなかったりしますが、できるだけ、私の頭の中をオープンにしていこうと思います。
治療家は、手を使い、患者の体を触り何らかの刺激を加えます。治療という視点では、電気刺激や温熱など、手を使わない手段で、刺激を加えることもありますが、ここでは、手を使う技術に絞ってお伝えしていきたいと思います。
◇なぜ、感じられないのか?
私たちは、
感覚 → 知覚 → 認知
この経路を通して、最終的にどうするかという判断をします。
感覚→知覚→認知の経路のどこがで、障害されると、感覚が鈍くなったり、それが何かわからなかったり、判断が出来なかったりと、色んな症状が出ます。
治療家は、そのような障害がないにも関わらず、感覚が鈍く、患者の反応がわからなく、判断することが出来ない状態になっています。
これは、どういう事を意味しているのでしょうか??
感覚→知覚→認知 の経路が正常なのに、
なぜ、感じることが出来ないのでしょう?
なぜ、反応を拾うことが出来ないのでしょう?
なぜ、どうすればよいか判断出来ないのでしょう?
◇治療技術を高めるコツは、コレ!!
私たちの体は、実は、すでに様々な刺激を受け取っています。
つまり、患者を触った時点で、感覚受容器としては、たくさんの情報が入力されています。なので、技術を高めるために、感覚受容器を鍛えるという発想は、違うと思います。
感覚を磨くためには、知覚、認知の所を変えて行く必要があります。つまり、感覚が入力された後の処理をどうするか、ということが、めちゃめちゃ大切になってきます。
この処理は、無意識で行っているので、まずは、その処理しているプログラム、つまり自分の癖に気づくことが一番大切なことだと思います。
その癖は、過去の経験などから、自分なりに必要な処理の仕方をしているので、決して悪いわけではないです。ですが、今までの処理の仕方では、治療家としては、不十分なんです。
治療技術を高めるコツの結論をいうと、
『情報処理しているプログラムを治療家用に書き換える』ことです。
この事を、今後、意識して頂くことが、技術を高めていく上で、必須になってきますので、是非、覚えておいて下さい。
新人の頃は、今までのプログラムで、治療家として経験を積もうとするため、なかなか上手くいかないんです。しかも、自分のプログラムがなんとなく違うとわかっていても、無意識に処理していることなので、具体的にどうしたらいいのかわからないし、いつプログラムを書き換えられるかわからないので、どんどん不安になってきます。
◇なんで、処理が必要なのか?
入力された感覚が全てわかるようにしていれば、そもそも治療家のプログラムに書き換える必要がないのでは?って、思いませんか?
そもそも、なぜ、処理しているのでしょう?
それは、感覚受容器から入ってる情報量が多すぎるためです。生きるために、まず最低限必要な情報のみを選択し、その情報をもとに、自動的に処理するプログラムを、人は成長の段階で、身につけていきます。脊髄反射なども、自動処理化された、素晴らしいプログラムです。
脊髄反射などの場合は、一定の刺激量に反応したり、成長するにしたがって、抑制がかかったりして、より運動がしやすいように、脳などで調整してくれています。
そう考えると、改めて、体って、誰が考えたんでしょう?本当に、凄いシステムですね。
人は、全ての刺激に反応していたら、動けなくなってしまいます。そうならないようにするために、処理するプログラムを自分なりに作りだします。ただし、自分なりと言いましたが、意識的ではなく、無意識的に、作られています。
そして、プログラムを作る時に、必要な情報が体験です。この情報は、良いのか、悪いのか、どう処理をすればいいのかを判断する見本が一番近くにいる親です。つまり、親のプログラムをこどもは、見て学びます。ですので、親の感覚処理のプログラムがそのまま子どもにコピーされやすいです。もちろん、親だけでなく、その他(祖父母、保育園、学校など)を見て真似ていくことで、学んでいき、同じ過程を繰り返すことで、自動化していくようになっていきます。
もし、感覚が全て入っている状態だけでは、実際には、何もできません。
例えば、料理をしようとした時に、目の前に、たくさんモノがあるということだけは、わかるが、そのモノが料理に必要な道具なのか、食材なのかどうか、何も判断出来ない状態になっている感じです。処理しないと、料理を作ることは何もできません。つまり、そのためには、体験という学びが必ず必要になってきます。
しかし、その体験の時に、どう学ぶかによって、作る料理や作り方、使用する材料などが大きく変わります。
プロとして、料理人を目指すのであれば、食材の知識、道具の知識、料理の知識、そして、それらを統合した経験を積み、新たなプログラムを作りなおしていく必要があります。
なんだか、色々と話が脱線していますが、伝えたいことは、実は、どんな感覚が必要?といいながら、感覚よりも、プログラムが大切ってことに、書きながら気づきました。
今、自分が使っている感覚処理のプログラムって、どうなっていますか?ってことです。自然とプログラムが書き換わっていく場合がほとんどですが、より治療家として、速く技術を高めたいのであれば、自分のプログラムを意識して下さい。
そして、目指す治療家のプログラムとは、どうなっているのか?考えてみて下さい。
そうすれば、プログラムをどう書き換えればいいかが、少し見えるかもしれません。
といって、できるようなら、もうすでに自分で気づいていますよね!
次回は、治療家のプログラムって何?ってことを分解しながら、一緒に考えていけたらと思っています。
今回も、最後まで読んで頂きありがとうございました。
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