キャリア開発とは、究極的に言うと自分という商品の事業開発ではないかという話。
タイトルに、今回の結論を書きまして、言いたいことは言えた感じがしています。
すでにちょっとしたやり遂げた感、スッキリ感があるので、これで終わりとしてもいいのですが、これだけだとなんのことかわからないと思うのでもう少しだけ書いてみます。
2つのキャリア研修
人材育成を生業として、さまざまな企業からの依頼で研修などを提供していると、当然のように依頼されるテーマの1つがキャリア開発、キャリア研修です。
企業が社員向けに提供するキャリア研修は、一口に「キャリア研修」と銘打たれているものの、実は中身は2種類ございます。
全く同じタイトルなのに、中身が全然別物の営みが進んでいるので、面白いものだなと思います。
どれくらい違うかと言えば、「端」と「橋」くらい違うかもしれません笑
1つ目のキャリア研修
1つ目のキャリア研修が会社の中で出世をしてもらうことを目的としたキャリア研修です。
組織が、わざわざ外部にお金を払って人材育成を行うわけですから、その投資の目指す行き先には、従業員が活躍した結果、会社の業績が上がるなどの成果が出て、企業価値が高まることを目指します。
何を今更言っているのと、わざわざ言うのがバカらしくくらい当たり前の話でしょうか。
目的は、自社の社員の、自社の中でのキャリアの開発であり、そのための研修ということになります。
誰のためのものかと言えば、もちろん社員のためのものではあるのですが、どちらかと言うと、会社のためといったほうが適切だなという感じです。
こういった案件は少なくありません。私の属性的に、あまり私のところにはこういう案件は流れてこないのですが、体感的には全体の8割から9割くらいはこのタイプのキャリア研修ではないかと思います。(ここら辺の数字は肌感覚なので、実際はよくわからないです)
もう1つのキャリア研修
もう1つのキャリア研修は、会社が提供するキャリア研修ではあるのですが、目指す行き先は、社内でのキャリアアップではなく、その従業員の人生や、社会全体のことを考えてのキャリアアップを目指すと言うものです。
もちろん、会社としては、自社の中で活躍してもらいたいし、そのために投資をしているわけではあるんだけれど。
でも、それを全面に出しても良いように進まないと言ったことが起こります。
また、担当者さんが母性の塊のような方だと、
という趣旨の発言をする方にも何人かお会いしたことがあります。
このスタンス、企業経営としていいのかどうかの判断は難しいのですが、個人的には大好きな姿勢です。
そういう言葉をいただくと引き受ける側としても俄然熱量が高まります。
もう何がなんでも良い場をつくってやろう!という気持ちになりますね。
このように同じ「キャリア研修」という言葉で語られていますが、会社のためのキャリア研修なのか、本人のためのキャリア研修なのかで、大きく違ったものになっていくというのがわかってもらえたでしょうか。
ここら辺、発注側のスタンスによって全然違ってくるため、私が商談に入る時には、この2つのどっちのキャリア研修の話をしているのか、割合イメージで言うと、何対何なのかということを必ず聞くようにしています。
ということで、クライアントから依頼されたら、上記の前提の元、さまざまなキャリア理論を紹介しながら、時にレゴシリアスプレイなどを用いて、半日だったり、数ヶ月に渡ってのキャリア研修を行なっていったりします。
ただ、これはあくまでもクライアントワークの時の話でして。私個人としては、実は全然違うキャリアについての考え方を持っています。
残念ながらそれは、あまりクライアントワークの時には言えない話かもしれません。なので、今回はそんな話を書いてみようと思っております。
キャリア開発=自分を商品とした事業開発とは?
企業の中でも中でもそうですし、転職活動を前提とした活動でもそうですが、キャリアについて考えていこうとすると、大多数は、すでにある何かしらの椅子を狙って考えていくものではないかと思います。
たとえば、今は、営業をしているけれど、将来的にはマーケティングに進みたいとか、人事に進みたいと言ったイメージでしょうか。
もしくは、今はメーカーにいるけれど、将来的にはコンサル会社に行きたいとかもそうかもしれません。
すでにある椅子があって、そこにいかに座るかを考えていくというものです。
これはこれで全然間違った考え方ではないですし、それは突き詰めていったほうがいいというのは前提としつつ。
私には、今の時代においてはそれだけではなく、もしろ別の道のほうが開かれていて、また、その道は今後、ますます太くなっているように思うのです。
それが、自分という商品を取り扱った事業開発です。
イメージはこんな感じ
たとえば、前回のエントリーで私はこんな記事を書きました。
書いた自分もびっくりなのですが、なんとこの記事、友人のスマートニュースに流れてきたのだそうです。
わざわざスクショを撮ってメッセンジャーで送ってきてくれました。
たしかに、私の記事が出てきています笑
スマートニュースなので、彼に最適化された記事が流れているのは間違いないにしても。だとしても。流れてきたというのは事実です。すごいことだなと思います。
また、その日のnoteの今日の注目記事にも取り上げていただきました。
嬉しいことなのか、情けないことなのかわかりませんが。
これまでおよそ20週に渡って、毎週日曜に、基本的にはHR業界で働いていく中で得られた知見を書いてきた中で。
このエントリーが、ぶっちぎりで、今までで一番、読まれています。。。
桁が一桁違っていて、もはやHRの人なのか、ドローンカメラマン兼ライターなのか、よくわかりません。。。
ただ、もともと、今後、3年から5年くらいかけてドローンパイロットやネイチャーカメラマンになりたいと思っておりました。
いつか、世界中の綺麗な海に住む生き物や、サバンナをかけぬける野生動物をカメラに収めたいと思っておりました。
それに向けての準備を始めたところなので、狙い通りと言えば狙い通りです。
むしろ、いきなり書いて一発目で自分のコンテンツを見ていただけたというのは、これ以上ないほど理想的な展開とも言えます。
また、先日、セブ島に行った時に、
「フィリピンでドローン、めちゃ可能性を感じるんですよ!!」
と暑苦しく?語らせてもらった語学学校を経営している友人から、
「ついに今日、AVATA2を買ってしまいました…」
という共有を受けました笑
もともと、彼には、「フィリピンで一緒にドローンスクールをやりましょう!」と誘っていたのですが、この展開もまんざら遠い夢ではないなということを思っています。
これが、まさに私が言うところの、
「キャリア開発=自分という商品を用いた事業開発」というイメージです。
まだ売り上げとしては一円も立っていませんが、引き受ける準備はいつでもできています笑
AVATA2を使っての記事を書いてもらいたいという方(私でいいのか)
AVATA2を用いての空撮を依頼したいと言う方(私でいいのか)
AVATA2の扱い方を教えてもらいたいという方(これはいけるかも)
今度、ドローンを持って、フィリピンに行くんだけれど、どこかいい場所教えてくださいという方(これはけっこう自信あります)、
がいましたら、ぜひコメントなどでご連絡ください。
自分という商品を用いた事業開発の手順
キャリア開発のための事業開発の手順としてはこんな感じでしょうか。
①サラリーマンなどの本業で基盤となる一定の収入を得る。
②余暇の時間などを使って、自分が好きで仕方ないこと、将来に向けてやりたいことを思いっきりやる。
③それをどんなに小さくてもいいから、市場からのニーズがありそうな商材に整える。
④整えた商材を発信したり、周囲の興味を持ってくれそうな人、コラボしたら、双方にメリットが生まれそうな友人に話をもっていく。
⑤そこから生まれたものを大切に育てていく。
⑥大切に育てたものは、ライフワークや小銭を稼ぐための副業として続けてもいいし、その領域の会社に転職するか、なんならそのテーマで起業をするなどしても良い。
という流れです。
このアプローチで、それだけで食べていけるほどの売り上げが立てば最高ですが。
最悪、そこまでの売り上げが立たなくても、自分の趣味で取り組む活動を個人事業の経費にすることができるので、趣味が節税につながるという点でもとってもおすすめです。
ここら辺、知っている方々は当たり前に知っている話ですが、以前の私のように知らない方には「そんなことできるの!?」という話だと思うので、まずはこの動画などを見てみると良いかと思います。
節税としてももちろん効果がありますが、好きなことを続けた結果、得たいキャリアが得られたというケースは世の中を見渡しても決して少なくありません。
ちなみに、私の周りだけでも、この自分の事業開発がキャリア開発になっていったという友人が枚挙にいとまがないくらいたくさんおられます。
たとえば、今回、ポッドキャストに出演させてもらったsonostaのシゲさんは、銀行員時代から、金融の記事を書いたり、イベントをやっていたら、それが起業の種になっていたのだそうです。
また、同じくマサキさんも、興味があるテーマについてポッドキャストをやっていたら、発信力が評価され、自分が興味がある業界に転職を決めていたとのことでした。
なお、しれっと告知を挟ませてもらいますと、ちょうど、この前の金曜日に、今回収録させてもらった3回シリーズの最終回がアップされました。
こちらの内容も、中身としてはファイナンスの話ではありますが、キャリア開発という意味でもめちゃくちゃ参考になる内容になっていますので、ぜひ聞いてみてください。(私の音声だけが音質が低いので、その点、ご了承ください泣 悔しいので、新たにマイクを購入しました。次回に期待ということでお願いいたします!)
どんなキャリアを進むにせよ、ファイナンスの知識や、ビジネスリテラシーを高めて得することこそあれど、損することなんて、ほぼないですからね。逆に大きく得するというケースのほうが圧倒的ではないかと思います。
まとめ
ということで、今回は、キャリア開発をテーマに書いてみました。
ここで書いてあることは、クライアントから依頼されたキャリア研修ではまあ話さないだろうなーと思うのですが、どちらかというと、ここで言っている内容のほうが人を幸せにするキャリア研修になるんじゃなかろうかということを思っています。
だって、個人からすると、大きなリスクなく、やりたいことにアクセスできる道ができますし、場合によっては収入的にもプラスになるかもしれません。
また、社会全体からすると、意欲的に価値を生み出してくれる人が増えたなら、それは社会が活性化されていく1つのきっかけになるでしょう。
行政から見れば、節税の分だけ税収は減る部分もあるかもですが、誰かが趣味の領域で投資をしたり、消費をしてくれるなら、それは経済が今までよりも回ることと完全なるイコールです。
また、企業からしても、自社の社員が昇進したり、担ってもらいたい役割についてくれるかどうかはわかりませんが、自社からすぐに転職せずにいきいきとした様子で働いてくれる可能性は多いにあります。
100点満点ではないにしても、これまでよりはマシになる確率は高いのではないかと思っています。
そして、昨今、いろいろなところで耳にするようになった「人的資本経営」という観点から考えても、自分という資本から価値を生み出し、人生を経営していくという点ではこれこそが人的資本経営と言って良いのではないかと思います。
人的資本経営の考え方については、以前これまたsonostaさんで全5回、計3時間強にわたって話をしてきたものがアップされています。
これを読んでくださり、この領域、もう少し知りたいと思ってくださった方には、こちらも何かしらのヒントになるのではないかと思います。
みなさんも、ぜひ自分が好きな領域でぜひはじめの一歩を進めてもらえたらと思います。
また、私が生活するきづきくみたてハウスで、非定期でキャリアワークショップを開いています。
興味がある方はぜひこちらからコメントなどいただけると嬉しいです。もちろん、これも将来のキャリア開発を視野に入れた事業開発です笑
私も含めて、みなさんがより良いキャリアをつかめますように。
ということで、今日も素晴らしい学びの機会をどうもありがとうございました。
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