6年間、ただ諦めなかっただけ - シリーズAラウンドの資金調達を終えて①
こんにちは。株式会社KiZUKAI 代表取締役の山田です。
先日、当社、株式会社KiZUKAIはシリーズAラウンド資金調達実施のプレスリリースを出させていただきました。
2016年3月に起業し、沢山の失敗と小さな積み重ねを繰り返し、ようやくここまでくることができました。
今回は、プレスリリースでは書ききれなかった資金調達の裏側や、私の起業人生とKiZUKAIの歩みについて書きたいと思います。
最初の記事から、重ための話題ですみません!笑
波瀾万丈な私の起業人生とともに、KiZUKAIのことも深く知っていただける機会になれば幸いです。
プロフィール(株式会社KiZUKAI 代表取締役社長CEO 山田耕造)
CRMに着目し同分野でリーディングカンパニーである株式会社ベルシステム24に就職。トップセールスとなりMVPを受賞。CXに関する幅広い経験と知識を深める。
株式会社モンリッチを創業し、企業を中心にCX戦略のコンサルティングを開始。後に株式会社KiZUKAIに社名変更し、顧客体験管理を収益につなげる次世代型CXMツール「KiZUKAI」を提供、CXの普及と活性化に率先して取り組む。
私は、CXを活性化させたくてやまない人です
なぜそうなのか?振り返ってみると、原点は学生時代の経験にあると思います。
20歳くらいの時に、一年ほど海外にいて、旅の終盤はバックパック一つで色々な国を回っていました。
海外で過ごした後、日本に帰ってきて思ったのは、やっぱりどこのお店や施設に行っても丁寧なサービス接客を受けられるということ。これって、日本人の「人の気持ちに寄りそえる強み」だと思うんです。
一方で、会社員になり、企業のコンサルに入る中で感じたのは、ビジネスシーンでの顧客への寄り添いが足りないということ。これは欧米諸国よりも明らかに劣っていると、課題意識を持ち始めました。
私自身は顧客軸でものごとを考えるのが好きで、コンサルをやっていく中でCXという領域が特に好きでした。
相手を思いやれる優しい国民性の日本だからこそ、「CXは、日本が一番を取らなければならない」という想いと使命感から、CX領域での起業を決断しました。
七転び八起きの起業人生
KiZUKAIができるまでは、行動しては、振り出しに戻っての繰り返しでした。
会社員時代からSaaSのビジネスモデルは考えていて、知り合いの社長数十人に企画書を持ってプレゼンしたりしていました。でも、同じ志を持ったエンジニアに出会えずなかなか開発まで進めなくて。
結局、CXにもっと詳しくなったら解像度も上がるかなと思い、2016年3月に1人で起業。ひとまずはコンサル業で食っていくことになりました。
正直言うと、最初から売上は上がっていて稼げてはいたのですが、別に稼げても食えても意味ないじゃん。というのが私の中でどうしてもあって。やっぱりCXの新しい仕組みを作りたいと思い、また企画書を作り、エンジニア探しがはじまったわけです。
そうして半年くらい経った頃、共通の知り合いを通じて、現CTOの永山さんを紹介してもらいました。永山さん自身もプロダクトを作ろうとしてダメだった経験があり、すぐに意気投合。その2ヶ月後に私の会社にジョイン、プロダクト開発がようやく始まりました。
そして、「KiZUKAI」ができました!というわけではなくて。
実は、今までに私と永山さんはプロダクトを作っては2つ潰してるんです。笑
1つ目は、2017年後半から、「ZUKAI(ズカイ)」という自然言語処理サービスを作りました。開発資金に売上や融資をつっこみ、4000万くらい使ったんですが、やろうとしていることに対して、開発コストが相当かかることが途中でわかって。永山さんと話し合って廃止。プロダクトローンチせずに終わるっていう。これは悔しかった。
2つ目は、2018年「UCHiTE(ウチテ)」というWEB上で簡単にマーケティングリサーチができるサービスを作りました。これはリリースもでき、すぐに売れたのですが、サービスへの納得感が弱かった点と、スケーラビリティの課題も感じて廃止。
こうやって、作っては潰してを2回繰り返しました。笑
でもやっぱり諦めきれなかったんです。
やっと「KiZUKAI」にたどり着く
CXのニーズが年々高まっているのを感じていたので、ピポットしつつ構想を続けていて、2019年に今の「KiZUKAI」のモデルにたどり着きました。
2016年に起業し、いろんな経験をしたからこそ、マーケットの解像度も高まっていて、「KiZUKAIのモデルはいけるぞ」と確信し再スタートしました。結構コストがかかるのもわかっていたので「やるなら本気でやろうぜ」ということで、初めてVCを回りはじめました。
ただ、もうお金はないのでモックアップしか作れなくて。VCを40〜50社回ったのですが、ほぼダメでした。
このとき結構悩んで、VC回りの帰りに永山さんと、渋谷の井の頭線とJRをつなぐ歩道(?)のところからスクランブル交差点を見ながら「何がいけねえんだろう」ってよく話していました。
大抵、ちょっと10分くらい話そって言って、結局3時間くらい話すのがオチで。笑
もしかしたらお気づきかもしれませんが、実はKiZUKAIのサービス画像の背景は、その頃の想いをのせたものです。
永山さんと作っては練り直して、作っては練り直してを繰り返し、ようやく決まった1社目がReality Acceleratorさんでした。
そこから本格的にプロダクト開発に着手できβ版をリリース。
さらにSTRIVEさんに入ってもらい、2021年2月正式リリース・PMFへと進むことができました。
リリース後は、プロダクトに対してのフィードバックの量が増え、自分達に足りないものを理解できたと同時に、KiZUKAIをグロースさせていくという確信を得ることができました。
そして今年、2022年にシリーズA調達。
プロダクト強化と組織拡大のフェーズに来ることができました。
6年前から、日本にCXの仕組みを普及させるという私の正義はずっと変わっていないのですが、粘り強く貫くことで、やっと時代と歯車が噛み合ってきたという感じがしています。
意外と時間かかったなあ、と。笑
でも、前段の数々の経験があってKiZUKAIが出来、育ってきたというのを実感しています。
あ、ちなみに余談ですが、最初作った「ZUKAI」に「Ki」が入って「KiZUKAI」になってます。たまたまですけどね。笑
普通、開発費用に何千万円も落として失敗しているなら途中で諦めるんだろうけど、私たちは私たち自身を信じてしていました。
それだけ振り切って、日本のCXに貢献したいという私の気持ちが伝われば嬉しいです。
KiZUKAIメンバーへの感謝
KiZUKAIのメンバーは、ルールがない中でみんなが自立して動いていて、本当に素晴らしいと思っています。
自分の領域にプライドを持ちながら、他の領域でも「自分にできることはないですか?」と積極的に助けようとする。まさに一丸となり、日々の仕事に向き合ってくれています。
シリーズAまでの山を超えれたのは、今の強力なメンバーに支えられたおかげだとめちゃくちゃ感じています。
一緒に経営もしてくれる人格者CTOの永山さんがいて、マーケの柱となる竜次がいて、めちゃイケてるデータサイエンスの輝、若いのに優秀でオールマイティな営業の洋介、顧客想いでアクティブなCSまなみん、人が好きで愛されキャラのHRみやも、真面目で芯のあるデータサイエンティスト真彦。インターンや業務委託メンバーも、一人一人の活躍がないと、ここまで走ることはできませんでした。
改めて、本当にいつもありがとうございます!!!感謝の気持ちでいっぱいです。
私が理想とするチーム像
やっぱり「CXが好きな集団」でありたいなと思います。
単純ですけど、相手の考えていることをちゃんと理解して行動できることは、CXを提供するKiZUKAIにとっては必要不可欠だと思っています。まさに気遣いができる人ですね。
そして、CXはまだまだ進化が必要な領域で、KiZUKAIが「CXのリーディングカンパニー」になり得る可能性は大いにあります。そのポジションを一緒に作っていくという視座の高さを持っている人と一緒に仕事に取り組みたいなと思っています。
まだまだアーリーステージなので気の早い話かもしれませんが、私たちのゴールは上場ではなく、CXを発展させることだと思っています。逆に言えば、上場した後にやることが沢山あるかもしれない。
そんな長い目標を一緒に追える仲間が欲しいなと思っています。
私が仕事をしていて楽しいと感じる瞬間は、新たなメンバーがチームに入ると新しいストーリーが生まれることです。
マーケットとしても伸びるし、私たちがやりたい方向性は間違っていない。私たちの領域は可能性が無限大にある。
そんな確信を持って、これから入ってきてくれる方と一緒に、ストーリーを作っていきたいなぁと思っています。
▽株式会社KiZUKAI採用サイト
▽株式会社KiZUKAI コーポレートサイト
▽KiZUKAI サービスサイト
私のCXへの想いも書きたかったのですが、想定していた以上に長くなってしまったので、前後編に分けます!
後半もぜひお読みください!!
▽後半はこちら
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?