4年ぶりのハーフマラソン、2023年11月5日(日)足利尊氏公マラソン
5キロの通過が、24分28秒、ここまではキロ5分で走れた。目標通りだ。今日はどこまでキロ5分で走れるか、そう思ってスタートラインに立った。忘れていたキロ5分のフォームで走っている。周りのランナーは景色の一部になって、邪魔にはならない。
体はスムーズに動いている。いい感じだ。5キロを走ってきて、やっとフォームがスムーズになった。普段の練習は、ユックリ走っているだけなので、このスピードで走るには、工夫が必要だと思っていた。フォームを変えて走る。ただ、それがどれくらい持つかが、今日の課題だった。
呼吸は全く苦しく無かった。心肺機能は、大丈夫だ。10キロまでは、行けそうな気がしていたので、そのままのスピードを維持して走りをコントロールした。
10キロ通過が49分28秒。この5キロは25分。ここからは粘りの走りになった。ペースの維持ができなくて、少しづつスピードが落ちていく。急激ではないけど、走れる力を使い切らないよう、歩かないように走った。
筋肉痛でつるというところまでは行っていないが、強めに走ると、やばいなと思った。
10キロ過ぎの折り返しで、ゼッケンを確認する。60歳以上の参加者のゼッケンは1000番台なので、それでいくと12番手あたりに自分がいた。12キロ過ぎに、40代の森島さんが声をかけて抜いていく。スタート時点は、前にいて、1キロで追いつき、少し並走して、置いてきたのだけれど、ここで追い越されてしまった。
だんだん私を追い抜いていく人が増えてくる。きちんと自分のペースを守り、後半もしっかり走っているランナー達だ。折り返し地点で、抜きつ抜かれつして一緒ぐらいだった人に置いてかれ、遠く離れていく。
16キロ過ぎ、いよいよ歩きとの戦いになった。歩けば至福の時がまっているが、走れば苦痛の連続だ。ペースを落としても、歩かない決意を強くする。74歳の村樫さんに声を掛けられ抜かれる。付いていく気にもならなかったが、それでも背中から力をもらい、フォームを立て直した。
2歳上の大島さんを2度目の折り返しで確認した。ライバルの彼には追い付かれたくないと思い少しペースを上げる。祈る気持ちで、足が持ってくれと願う。
ラスト2キロ位で、ひときわ大きな声で「ガンバッテ!、がんばって!」と野球のユニフォームを着た数人が、給水を手伝いながら応援してくれていた。「応援の言葉が違うよ!」と私は大声で叫ぶ。「ナイスラン!」こう言って応援すんだよ。その瞬間に理解してくれたようで「ナイスラン」の掛け声をもらい、私は拳を振り上げ自分を鼓舞して、最後の力を出した。
後1キロ位でゴールかなと思ったところで、以前の職場の森さんが抜きながら声をかけてくれる。笑顔が眩しい。彼の足取りは軽く、鳥のようだ。私も見習い、気持ちを切り替える。
競技場に入り、ゴールまでトラック4分の3周。ラストスパートだ、スピードをあげ、前の二人を抜いてゴール。1時間53分53秒60台年代別で28位だった。ゴール後は、使い切った足が重く、やっと芝生に座り込んだ。
先にゴールした村樫さん、後からゴールした大島さん、3人で走った栄誉を称えあった。やっぱり大会は楽しいものだ。
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