AIに対する現時点の思いをここに残しておく
2024年のノーベル化学賞はGoogleの社員、
物理学賞は「AIの父」と呼ばれる研究者らということで
AIへの世界的評価が顕著になりました。
おそらくあらゆる研究・技術において
画期的な変化をもたらしたのだろうし、
もはやなくてはならないものでしょう。
私にとって身近なAIというと
真っ先にChatGPTが思い浮かびます。
だから、ChatGPTについての思いを
ここに正直に書いておきます。
正直、なくてもいいんじゃないかなぁ。
というのも、
私自身、恩恵を受けていると感じる以上に
懸念点がいっぱいあるからです。
まずは、AI動画やAI画像が
いともたやすく作れるため
デザインの価値がどこまでも低下していること。
この世のものとは思えない動物や景色が
リールから流れてくることがありますが、
驚きや感動がなくなってしまったと感じます。
数年前までは
「えっ、これ本物?」
くらいの引っ掛かりはあったのですが、今は
「まあ、本物でも偽物でもいっか」
と流してしまう自分がいます。
これ、けっこう怖いことだと思うのですよ。
違和感だらけの光景に
黄信号が点滅しなくなっているのですから。
AI美女なる人物も正直、不快です。
だって皆、同じ顔してるんですよ。
これが美女の教科書だといわんばかりに
肌は透き通るように白く、
おめめパッチリ、スタイルバッチリ。
男性はその理想像を現実の女性に求め、
現実との落差にバグる。
女性はその理想に近づくために
画像加工あるいは美容整形をする。
現実の女性は、言うまでもなく
個性があり欠点があり
他人の思いのままになってはくれません。
そんな当然の事実を忘れさせるように
AI美女は私たちに微笑みかけます。
AIの受け手側ですら
こんなモヤモヤを抱えているのですから
本職のアーティストやデザイナーの方々は
さぞ頭を抱えていることと思います。
そして、ChatGPTによる原稿執筆への懸念。
私はライターですから、
同じく存続の危機に直面しているわけです。
普通に生活していて
「ChatGPTさん(なぜか敬称)に書いてもらうから大丈夫」
という言葉を聞くようになりました。
なんとなく言いたいことを音声入力すれば
整った文章で瞬時に仕上げてくれますからね。
小説家やエッセイストのように、
個人の文体を表現しなくてもいい場合、
これ以上ない機能ですよね。
小論文、卒論、マニュアル、報告書、解説文は
もうこれで解決です。
そして個人ブログはもちろん、
Webニュースも、はたまた商業出版される本も
その割合によりますが、
AIで書くのが主流となるでしょう。
便利なものが目の前に差し出され
でも使っちゃダメよと言われるほうが
無理な相談です。
ノーベル賞受賞者の氏も指摘したように
AIの危険な使い方への規制が
これから設けられていくとは思いますが、
進歩した技術はどうあがいても
存在しなかった時代に戻すことはできないのです。
スマホが、インターネットがなくてはならないように。
(これもなくてもいいと私は思ってますが)
AIを制するものが時代を制する、
そんな声がちらほら聞こえてきます。
でも、たとえばですよ。
人と会話していて、
ちょっとしたアイデアを出そうとしている時、
頭の片隅でちらと
「ChatGPTさんに答えを聞きたいな」
と思ったらどうでしょう。
自分で考えることを放棄する方向に行かないでしょうか。
答えの出ないことをあれこれ議論するのが
会話の醍醐味だったりしますが、
そういうやりとりに耐えられない人にならないでしょうか。
ChatGPTさんは感情がありませんから
こちらが失礼無礼な態度をとっても怒ることはありません。
へそを曲げることも我慢することも、
プライドを傷つけられて嫌味を言うことも
悪口を触れまわることもありません。
ChatGPTさんとの気ままなやりとりに終始していたら、
他者への想像力を働かせることを忘れてしまわないでしょうか。
相手との距離感を見失ってしまわない?
逆に、他者を傷つけたら面倒だと思い
人間関係を避ける方向に進まないでしょうか。
ChatGPTの恩恵や便利機能についての記述は
別の方のnoteに譲るとして
私には懸念点しか思い浮かびません。
気づかないうちにAIの恩恵を受けているのかもしれませんが、
さあ、ネットのなかった80年代に戻りますよと言われても
いや電話もなかった20年代に戻りますよと言われても
その不便が逆に楽しいと思うような
たくましい自分を作っておきたいと思っています。
子育てしているから、
なおさらそう思うのでしょうね。
長文を読まない書かない、
現実世界よりスマホ世界の滞在時間が長い、
高校生の日々を目の当たりにして。
AIの教育的観点については、いずれ書いてみたいと思います。
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