『がんばりすぎない技術』ワーク解説!その①
夏休みも終盤戦に差し掛かりました。そんな中、ありがたいことに『月間学校教育相談9月号』にて、拙著『仕事の「しんどい」がスーッとほぐれる!先生のためのがんばりすぎない技術』のレビューを掲載していただきました。少しずつ、必要な方に届いている実感があります!ありがたいです。
教育関係の方ばかりでなく、最近になって僕と知り合って下さった方々も手に取って下さっています。そんな中で、「ワークがよかった!」とか、「ワークがよくわからない…」なんて感想もいただいています。そこで、本書に書ききれなかった部分も含めて、ワークの解説を少しずつアップしていきます。
<ワーク1 自分の大切にしたいことは?>
「先生」って何でしょう?あなた自身は、「先生」でしょうか?「いやいや、何言ってんの」という方もいるかもしれませんが……私たちは「先生」という「仕事」をしています。学校(職場)で見せている自分と、家庭や友人の前など、プライベートな場面で見せている自分は全く同じですか?
僕自身は、まったく同じだと胸を張って言えません。共通している部分はあるけれど、学校では、どこかやはり、「先生」としての立ち居振る舞いを意識してしまっています。できるだけ「普段通り」を心がけていますが、どうしても「先生」として振舞ってしまっている自分がいます。
だけど、一生懸命になりすぎてしまうあまり、常に「よい先生」であろうとしすぎていませんか?高すぎる理想は時として、「こんなこともできていない」と自分を責めるモノサシとなってしまうことがあります。
そこで、頭の中を空っぽにして、「自分自身が」大切にしたいことを見つめてみる時間を持ってみませんか、という提案をしています。頭の中を空っぽにするために大切なのは、リラックスすること。一番簡単にできるリラックス方法は、「深呼吸」をすることです。深呼吸をすることで心拍数も下がり、全身の力が抜けていきます。
深呼吸する時は、鼻から大きく吸い込みます。「1,2,3,4」と心の中でゆったり数えるくらい(ご自身の心地よいペースがあるならそれでOKです)。1分~3分ほど繰り返していきます。その間に、頭の中には色々な考えがよぎるかと思います。「明日の授業準備終わってない。」「これ終えたらすぐに教科書開いて…」「あ、プリントも作らなきゃ…」などと考えても、スルーしましょう(笑)
「明日の授業準備終わってない。」という言葉が浮かんできても、「終わってないなぁ~」と自分で受け止めて、呼吸に意識を向けてみましょう。だんだんと、できるようになっていきます。少しでも、頭が軽くなった感じがすればOK!その小さな一歩が、「高すぎる理想」と「現在の自分」の間に余白を産んでくれます。できたことを、にんまりと「よし!」と思ってください。できなかった人も大丈夫!「ついつい考えすぎちゃって…」というのが普段のクセ。取り組もうとしたことが大きな変化です!これもマル!!とにかく、どんな自分、どんな感情にもマルをつけてくださいね。
そして、自分自身に「一番大切にしたいことは何?」と問いかけてみましょう。どんな言葉も否定せず、できればノートや本の中の空欄に書き留めてみるといいでしょう。普段考えることがないと、なかなか見つからないかもしれません。言葉でなく、イメージで浮かんだ方もいるかもしれません。
「家族と過ごす時間」「一人でぼーっとすること」「自分の夢を叶えること」「笑顔で毎日を過ごすこと」など、どんなことでもいいんです。自分の大切にしたいこと、大事にしていることが自覚できると、自分の行動を選択できるようになります。迷った時も、選択の基準がはっきりしてきます。
このワークでは、自分の大切なものを見つめる過程で、「自分を俯瞰してみる」ということの練習もできます。自分が俯瞰して見えてくると、自分の強みや抱えている悩みの抜け道が見えてくることもあります。
こうして、自分との対話をことあるごとに繰り返してみてください。「週に1回」などと、決めなくてもいいんです。時々、思い出したようにやってみるだけでもOK。肩ひじ張らず、軽い気持ちで取り組んでみてくださいね。
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